9月26日、いわきの大ホールで読売日本交響楽団の演奏会があった。いわきアリオスにピアノコンチェルトが入るのは実は初めて。ホールにとってピアノ協奏曲は案外ハードルが高いのである。オーケストラは山台を組み100人近いメンバーを並べるわけだから、舞台上の何処が音がいいとか言うことはあんまりお構いなしになるのである(そう言う気持ちではないだろうが、位置関係をそんなにいじるわけにはいかない)大体ピアノは舞台の前っ面に置くしかなく、そこは舞台の中で一番音が良い場所と言うことはまずない。多くのホールでは、後ろの壁に近い管楽器の音が一番良く反射してくるわけだ。音量のバランスはとても難しい。オケも判っていて修正しようとするのだけれど思うようにいかないことも多い。20年ほども昔、セシル・ウーセというフランスのピアニストがN響と前田講堂でやったときは本当にピアノが出てこなくて苦労した(というかどうしようもなかった)。もう少し後ろに置けば・・と思うのだけれど物理的に不可能なのである。それに、その頃はN響にああしたら・・とか言える身分でもなかったのだけれども。
今日はリハーサルを聞いて安心した。三浦友理恵さんは小さい体つきだけれど思い切りの良い演奏をしていたのもあり、ほとんど問題がなかったのだ。プロが、それもたくさんの似たようなホールでの経験をしていく中でやってきたことなのだから決定的にダメということはあるはずもないか? それでも秋から冬にかけてピアノ協奏曲がいくつもある(一番の目玉は11月のゲルギエフのロンドンフィルである)のでほっとした。
ホール全体の音は半年がたって少しづつ音のブレンドが良くなってきたように感じられる。反響板はしょっちゅう使っているわけでもないので、エージングには少し時間がかかるかも。でも、昨年秋、まだ完成したばかりで初めて音が出たとき(見学会でアマチュアだけれどもヴィオラを弾く人が、ちょっとだけと言って音を出してくれた)の、触るとそこが切れて血が出るような張り詰めた、ピリッとした緊張感はなくなっているのだけれど(あれは気のせいだったか?)、落ち着いた豊かさに変貌しつつあるのだろう。
今日はリハーサルを聞いて安心した。三浦友理恵さんは小さい体つきだけれど思い切りの良い演奏をしていたのもあり、ほとんど問題がなかったのだ。プロが、それもたくさんの似たようなホールでの経験をしていく中でやってきたことなのだから決定的にダメということはあるはずもないか? それでも秋から冬にかけてピアノ協奏曲がいくつもある(一番の目玉は11月のゲルギエフのロンドンフィルである)のでほっとした。
ホール全体の音は半年がたって少しづつ音のブレンドが良くなってきたように感じられる。反響板はしょっちゅう使っているわけでもないので、エージングには少し時間がかかるかも。でも、昨年秋、まだ完成したばかりで初めて音が出たとき(見学会でアマチュアだけれどもヴィオラを弾く人が、ちょっとだけと言って音を出してくれた)の、触るとそこが切れて血が出るような張り詰めた、ピリッとした緊張感はなくなっているのだけれど(あれは気のせいだったか?)、落ち着いた豊かさに変貌しつつあるのだろう。