児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

高木和弘の演奏の力

2009年02月19日 | アウトリーチ
長崎で高木和弘のアウトリーチの最中である。今日が一日目。今回はアウトリーチを二日やった後ガラコンサートに出演という形。ブリックホールのスタッフはすこし仕事が重複して大変そうだけれども(市民参加舞台である演劇の追い込み中でもある)、相変わらず高木和弘のパワーは全開である。
今日は都心部にある学年5クラスもある中学校で、3年生を二つに分けて午前と午後コンサートをした。中学校(特に都心部)は乗りが悪いという傾向はあるのだけれど、高木君のメッセージ性と演奏にかける気迫のようなものが伝わるであろうというのがこちらの期待であった。
かれは、「今日は特に伝いたいメッセージとかがあるわけではないけれども楽しんで帰ってほしい」などと初めにいうのだけれど、曲の合間の話では、みんなにこういうことを考えて生きていってほしい、というメッセージ満載である。これがいやらしくなく伝わることが彼の真骨頂であろうと思う。ヴァイオリンの音楽というのは一面ジプシーの楽器であるので、哀愁とともにこれ見よがしな技巧を見せるという要素が存在する。そこのバランスが極めてよいのが彼らしい。今日の曲目は、愛の喜びのあと、ピアノの佐藤勝重さんの、トルコ行進曲とプロコフィエフのロメジュリ(ソフトバンクの広告に使われている)。そのあと、ヴァイオリンのソロの魔王、もののけ姫のエンディングの音楽?、カルメン幻想曲と大きな曲が3曲。
たぶん本人もそう感じているだろうけれど、特に午後の演奏は非常に充実していて、明らかに神が下りてきていた、学校の定番であるお礼の言葉というのがここでもあったのだけれど「色々と考えていたのだけれど、演奏に感動して全部忘れてしまいました。ありがとうございました」という女生徒の言葉が感動的だった。まあこれは勲章の一つですね。
東響と山形響という2つのオケのコンマスを兼任するようになっても、高木和弘の熱は変わらないということの確認できた一日でした。
ピアノの佐藤勝重君はかつて音活のオーディションを受けたことのある人。今も変わらない子供への熱意が感じられたし、ヴァイオリンソロの演奏中に子供の表情をとてもよく見ていたのが印象的。ピアノがうまいだけではない愛情が感じられるピアニストである。

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1 コメント

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最高でした!!! (すっかりファンになりました)
2009-02-22 22:25:07
本当に神がおりてきましたね(*^_^*)
最高でした!!!
高木さん&佐藤さんをまた長崎に呼んでください!!!
どうもありがとうございましたm(_ _)m
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