児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

長崎のアウトリーチ

2013年01月24日 | アウトリーチ

長崎地元演奏家のアウトリーチ今年の最終回で、クラリネットの田中南美さんは出産とかあって少し時間が空いてしまったのだけれど、今回2年間の集大成のような感じになった。構成はよく考えられているし、彼女は教えるのがうまいという印象。ただ、まだ一つの話しの順序のようなところが整理できていない感じがあってうまくいくときと少し伝わりにくいときとがあるようだ。子どもにクラリネットの音を綺麗に出させるという意味では安心してみていられる(音がでるでないは体験の重要なポイント)

今日の午前中はOBのメゾソプラノ田中絵里さん。彼女は毎回テーマを明確にしてやってくる。愛とか幸せとかちょっと照れてしまいそうなテーマだが彼女のキャラクターには合っていて違和感はない。テーマがはっきりしていることもあってわかりやすい進行で子どもの心に残す術を心得ていると感じた。今日は切り替えの思い切りの良さが非常に良く感心。

午後の木下恒存さんも登録2年間の最後だが、前回からお弟子さんの大学生を連れてきて、それが非常にうまくいっているように感じる。津軽三味線は一種のアドリブの世界でジャズによく似ているのだが、盲目の人の音楽だったこともあってか口での伝承が中心だったので、先生のをまねてそこから独自の個性を作り出していく、というところを子どもの前で実際にやってみせるなどのわかりやすさと、二人のじゃんガラの乱れ弾きで見せる掛け合いというか競い合いというかががはっきりと認識できて,子どもたちも本当に真剣に聴いていたのが印象的。
今回一つ気になったこと。
この時期小学校ではインフルエンザの感染防止のためか子どもたちにマスクをつけさせていることが多くなってきていて、今日も1カ所全員がマスクというところがあった。アウトリーチはコミュニケーションを重視する手法なので全員がマスクだと演奏家としてはかなりやりにくいであろう。今日の田中絵里さんは「音楽のあるところではばい菌は死んじゃうから・・・と明るく、取っちゃおう、とすすめていたが、このあたりは本当は事前に学校との調整が必要になりそうなところだ。コーディネート的にはなかなか難しい問題。

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