児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

太田市(藪塚)のおんかつ

2012年09月13日 | 各地にて
太田市藪塚の音活は今日から土曜日までだけれど、明日からいわきに行くので昨日のランスルーから今日の2つのアクティビティまで終わって帰ってきたところ。昼間はまだ夏の空の太田市だったけれど、夕方からはさすがに秋の気配がする。
今日は呼び込み方で市内の幼稚園と保育園児を会館に呼んで、舞台上でのアクティビティだった。フォーラム出身のピアノの新居由佳梨さんは終われば反省会をきちんとして次ぎに活かすことは自然な感じ。いろいろとやりたいことがあってアイデアも豊かだけれど、それをどう整理して伝えていくか,と言うところにみんなで話し合いをする意味も効果もあるような気がする。実際、二日間のミーティング時間は多分3時間を超えていると思う。
緞帳をしめた状態から演奏をはじめで緞帳を開くスタート。そのあと子どもを舞台に上げてピアノを体験し、動物の謝肉祭で動物当てクイズをやりながら、次第に音楽に集中していってもらうというやり方は、小さな子ども(5歳児)にはちょうど良かったようだ。特に進行の流れが良くなった午後のアクティビティの保育園の子どもたちの反応がすこぶる良くて、会館の人や調律の方もとても喜んでいた。

子犬のワルツ
(ピアノコーナー)
ライオンの行進
めんどりとおんどり
水族館
ろば
白鳥
フィナーレ

いわきのアーチスト達

2012年09月08日 | アウトリーチ
いわきのアウトリーチ活動の4人のアーチスト達はアリオスが今年度3回づつの学校アウトリーチを実施する事になっていて、今回は2回目。それぞれの活動だけでなく、4人とか3人とかで頼まれてコンサートをすることもあるようで、そういう拡がりがあるのは嬉しい。震災がきっかけとなったところはあってやや複雑な気持ちもあるけれど、地元の演奏家ががんばれて、地域のために役立てて活性化していくという事が実現できるとするとそれは良いことだと思う。いわきはだい2期目の演奏家のオーディションを済ませていて、これから研修~実施と進むのだけれど、一度にたくさんの人を育てられないので長期的に地元演奏家の良い場を作るようにしたいものだ。被災地でのそのような活動はまだまだ足りないかも・・・。
彼らは今年2年目でそろそろ仕上げにかからないといけない時期である。アリオスが彼らを今後どう活用していくかと言うこともあるけれど、まずは2年間で自分で作っていける考え方の回路とアイデアを活かす能力を持ってもらうことで、自在性を獲得してもらえればとおもう。
とりあえず、今回のアウトリーチ感想。

フルートの紺野さんは予定通り今年はこのプログラムのシェイプアップを図っていくのがよいと思っている。今回の実際前半は良い流れになっていた。後半子どもを動かすところはもう少し工夫が必要かもしれない。彼女のほわっとした語り口は子どもを吸い込むような所があるのだけれど、子どもを動かすときははっきりくっきりとしないとやはり少し集中できなくなる場面があった。とはいえ、そこを修正すればすごく良くなるはずだ。

ソプラノの木田さんは流れをつくるのが上手なので安心してみていられるのだけれど、もっと注意深くすれば子どもをもっと引きつけられるのに・・・と思うところがあって、少し細かい所を気にしてもらうようにお話しした。

ピアノの鈴木さんは新しい構成を初めて行うこともあって、前日の夜のランスルーでは曲を足したり話を整理したりした。翌朝の本番、久しぶりにどきどきしたが話の流れがスムースになっていて随分良かった。今回のテーマは前半もう少しわかりやすくできると良いのだけれど、今回は校長先生の希望の曲目を入れる必要もあって少し苦労したかも。
ヴァイオリンの常光さんはいつもアイデアノートをつけていて、その組み立てのアイデアは良いと思うけれど今回はちょっとメリハリに欠けるような気がしたので、前日に一曲増やしたりしたのでこれも少し心配したのだけれど、良い流れになっていた。うまく行ったと思う。
ここの校長先生はたぶん常にあれこれと様々なことを考えているのだろう。他の先生は振り回されることがあるかもしれないけれど、校長先生の子どもへの気持ちの深さを感じる。最後、朗読をしてくれた子どもが誕生日だったということでひらめいてアンコール代わりにハッピーバースデイをリクエスト。ちょっと慌てたけれど子ども達もとても盛り上がった。

今回の4校を仕切ってくれた足立君は(当然とは言え)前日のランスルーから本番前までのアドヴァイスが適切で、演奏者も安心感があっただろうと思う。

りゅーとぴあアウトリーチ研修会(新潟)

2012年09月04日 | 各地にて
 新潟市のりゅーとぴあはダンスでは金森譲のカンパニーをレジデンスで持つことが有名だけれど、ここのクラシックの事業の組み立てもほかのホールにないスペシャルなものがある。東京交響楽団と始めたアウトリーチは、ホールで行う子どものためのコンサートと有機的につながっている。今年は東京の5人の奏者と地元ピアニストによって8回×5の40回44校の5年生のところに毎年行っていることになる。それでも100校を超える学校数ではなかなか全員とは行かない。話を聞くと、アウトリーチの質のレベルを一定以上とするために型を作ってこれだけの学校に行くようにしているという。オケと定期的につきあっていくということは多くの可能性を秘めている。
 今回行った地域創造のアウトリーチ研修は地元演奏家の可能性を開く意味もあって、会館の存在が地元演奏家の活気をもたらすということがどういう可能性を持つか、ということも意識しながらの研修会だった。今回は14人のアーチスト、10名の公共ホール職員、3人の学生と、りゅーとぴあからも10名前後の人が来ていて、熱のこもった雰囲気になっていたように思う。
アウトリーチを模擬的にやっていただいたアーチストは田村緑さんと神谷未穂さん(田村さんとはこの夏はいくつもこういう研修会で一緒したが、音楽で心を啓くアウトリーチと言う意味では本当にぴかいち。こういう実演と話を交互に入れると話した内容が聴き手にすとんと落ちていくのが分かるし,今回はそういう意味でもとても良い聴き手だった(これは演奏者も言っていた感想)。
これがうまく発展していくとおもしろいと思うけれども・・・