1月 某日
ある年始の日記。
11時起床。日本は元日から大変なことになっているが、こういうとき一番良くないのが、
「つらい目にあっている人がいるのに、自分は安全な場所で、のうのうとメシを食っている」
という罪悪感に苛まれるとこであるのは、阪神大震災のとき、兵庫に住んでいた友人たちと違い被害にあわなかった私が得た教訓。
ロンドンのテロ対策と同じ。なにが起ころうがちゃんと寝て、ごはんを食べて、日々の雑務をこなす。
それでも自責の念が消えないなら、
「部屋をキレイにする」
「いつもより少し人に優しくする」
とかやってみる。
下がってしまった世界の幸福値の底上げを少しでもやろうという、不条理に対するささやかな抵抗だ。意味はあるのか、知らんけど。
朝風呂に入って朝食。オレンジジュースとチャイ、ゆで卵、コーンフレークとヨーグルト。
BGMにマドンナ「アメリカン・パイ」「パンツァーリート」『サイボーグ009』OP「誰がために」など。
「誰がために」はこれをBGMに水島新司『おはようKジロー』を読んでたから、聴くたびに野球の気分になる。
映画『リベリオン』観る。『1984』+『華氏451度』という
「ぼくのかんがえた、さいきょうのでぃすとぴあだ!」
それプラスで「日本刀+カンフー」とか黒の裾長衣装とか、中2病だけで作ったような映画でとても幸せな気分になれる。男子必見。
『マトリックス』『キル・ビル』とか、たぶんこの映画から影響受けてて、どっちもヒットしたときは
「シュールなオシャレ映画」
みたいに言われてたけど、その根幹はガンカタや! ボンクラ魂なめんなよ!
なんとなく床をそうじして、昼食。カレーを大量に作って、それをひたすら食う。
午後からはコーヒーを飲みながら、ひたすら読書。
佐藤賢一『ブルボン朝』読み始める。
フランス王朝三部作の完結編。ブルボンはフランス革命とかで良く知られてるけど、カペーとヴァロアのマイナーさも楽しい。
佐藤さんは小説よりも歴史講談の方がおもしろいタイプ。『英仏百年戦争』とか。
語学やってると雑談とかでたまに
「英語はフランス語の下位互換」
なんてワードが飛び出して、英語人がムッとすることがあるけど、そのあたりのことは、この本を読むと理解できるかも。
夕方は買い物がてら、少し散歩。『チャレンジャー』とか古いファミコンのチープな音楽を聴きながら、近所を1時間ほど歩く。
夕食は作り置きのカレーに餅とお出汁を入れて雑煮カレー。『包丁人味平』やね。美味。
食後はパソコンを開く。お茶しながら、YouTubeやラジオなど。
語学系のYouTubeをあさりながらスペイン語の勉強。AIのおかげで語学も意味もなくなるけど、まあいいのだ。
NAMIさんとかラテスぺとかラテン美女系にぞっこんな私で、なかばそれが目当て。バックパッカー時代、
「南米は美人が多い」
という話は散々聞かされて、行ったことない私は「ヨーロッパ最強はチェコ」と応戦していたが、たしかにラテンYouTuberきれいである。
たしか「3C」とか言って「コスタリカ、チリ、コロンビア」だったかな。かわいくてフレンドリーなんだとか。
いいなあ。行ってみたいけど、飛行機で24時間てのがなあ。 飛行機、苦手なのよ。
寝る前に少しマンガ。新田章『あそびあい』。
主人公の心情は切ないけど、
「こういう不幸な恋こそが、最高に楽しいんだよなあ。燃えるわあ」
なんて俯瞰で見てしまうのは大人になったからか。
そういえば、自分も若いときある女の子に「3番目にならない?」と言われたことあるっけ。
1番目が「大人の包容力と経済力」で2番目が「年下のかわいさと、若さゆえの愚かさ」を持っている。
で3番目が「そういう話を、おもしろがって聞いている奇特なヤツ」という対象に想定していたとか。
まあたしかに「オレをなめんな」「それは本当の恋なのか、本当の幸せなのか?」とか、あんまし思わせないタイプだったけどね。
で、どうなったかといえばとか、昔のことを思い出しながら、そのまま眠ってしまう。