施川ユウキ『バーナード嬢曰く』に出てきた本、何冊読んだ? 第1巻

2022年07月01日 | 

 施川ユウキ『バーナード嬢曰く』が好きである。

 ということで、前回そのおもしろさを語ったうえで、

 「このマンガに出てきた本、何冊読んだか数えてみよう」
 
 と締めたんだけど、やってみると意外と数が多くて大変だったので、今回ここでネタにして元を取りたいと思う。

 果たして、何冊読んでるんでしょうか。みんなも一緒に、数えてみてね!(←やらないだろ)


 ☆1巻

 


 ■カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー(未読)

 

 表紙がまずこれ。こんな長いの読んでるわけないけど、なにかの本で

 

 「《大審問官》のシーンだけでも、読んだ方がいい」

 

 と書いてあったから、そうした。

 スカタン丸出しだが『ド嬢』的には正しい読み方で、「読了した」と言い切って問題ないだろう(←だめだろ)。

 

 


 ■アンドロイドは電気羊の夢を見るか』フィリップ・K・ディック(読了

 

 高校生のころ読んだけど、陰鬱とした印象しか残ってない。

 『ブレードランナー』はリアルタイムより少しの世代なので、それほどの衝撃はなかったが、大人になって、この映画の影響力を様々知って、それはおもしろかった。

 ディックはハマる人はハマるので、一度は読んだらいいかも。

 

 


 ■流れよわが涙、と警官は言った』フィリップ・K・ディック(未読)

 

 一発で憶える名タイトルだから、読了した気になってるよね。


 ■たったひとつの冴えたやり方』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(読了

 

 高校生のころ読んだ。もちろん傑作

 海外SF好きのカズレーザーさんは

 「挿絵が入る本は好きじゃない」

 と言ってたけど、これは挿絵が大正解川原由美子さんの絵がズッパまり。

 コーティ・キャスに捧げる詩を書いたこともある。見られたら潔く自決します。

 


 ■愛はさだめ、さだめは死』ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア(未読)

 

 『たったひとつの』から連打をねらったが、内容も訳文もヘビーすぎて、メチャしんどくなり挫折。

 

 


 ■10月はたそがれの国』レイ・ブラッドベリ(未読)

 

 ブラッドベリの主要作品はだいたい読んでるけど、これは未読。

 レイでは「生まれた子供が青いピラミッドだった」という『明日の子供』にぶっ飛んだ。しかも大感動

 


 ■くらやみの速さはどれくらい』エリザベス・ムーン(未読)


 
 未読どころか、作者のことをマンガで初めて知った。

 

 


 ■あるいは牡蠣でいっぱいの海』アヴラム・デイヴィッドスン(読了

 

 神林の言うとおり、名タイトルは訳し直す必要ない気もするけど、難しいね。

 『刑務所のリタヘイワース』とか、日本人にはピンとこないものは、しょうがないけど。

 


 ■あるいは酒でいっぱいの海』筒井康隆(未読)

 

 筒井康隆はおもしろいけど、グロの部分がダメなときがある。

 

 


 ■死ね、名演奏家、死ね』シオドア・スタージョン(読了

 

 神林がキレてた「マエストロを殺せ!」の方で読みました。でも、スタージョンはそんなに合わない。

 

 


 ■海底二万里』ジュール・ヴェルヌ(未読)

 

 古典だから、「読了したっぽい雰囲気」になってるよね。

 

 


 ■天の光はすべて星』フレドリック・ブラウン(未読)

 

 フレドリック・ブラウンは大好きな作家だけど、これはまだ。なんか、雰囲気がマジメっぽくて……。

 


 ■櫻の園』チェーホフ(読了

 

 高校生のころ読んだ。もちろん動機は、

 

 「流行りものにしか興味のないクラスメートどもとくらべて、ロシア文学をたしなむオレ様チョー知的でカッケー」

 

 中身は全然覚えてない。まあ、そんなもんだ。

 この作家については沼野充義チェーホフ 七分の絶望と三分の希望』がくわしい。日本映画の『櫻の園』は傑作。

 


 ■失楽園』ジョン・ミルトン(未読)

 

 読んでるわけがない。

 

 


 ■スターメイカー』オラフ・ステープルトン(未読)

 

 名前は知ってるけど、読んだことはない。

 


 ■幼年期の終り』アーサー・C・クラーク(読了

 

 「SFっておもしろい!」と感じさせてくれたのはハインライン『夏への扉』と、フレドリック・ブラウン『火星人ゴーホーム』。

 「すごい!」と思わせてくれたのは山田正紀『神狩り』とこれ

 


 ■あなたの人生の物語』テッド・チャン(読了

 

 読書人生オールタイムベスト候補。全人類必読。

 


 ■読書について』ショーペンハウエル(読了

 

 高校生のころ読んで衝撃を受けた。「読書」を「ネット」に変換すると、今でも通じる話ばかり。

 

 


 ■真夜中は別の顔』シドニィ・シェルダン(未読)

 

 未読。昔「超訳」ってありましたよね?

 


 ■罪と罰』ドストエフスキー(読了

 

 海外旅行中、ヒマなので読んだ。長いし読みにくい。

 『デスノート』好きな人は、読んでみていいかも。要するに、リュークが現れない豆腐メンタルのライト君の物語。てか、たぶんデスノのタネ本

 もともと『刑事コロンボ』の元ネタとも言われている。ポルフィーリー→コロンボ→古畑任三郎→竜崎という流れ。

 

 


 ■悪の華』『パリの憂鬱』ボードレール(読了


 ファンだった中島らもさんが影響を受けたというので、高校生のころ読んだ。

 中身については、なにも憶えてない。デカダン趣味がまるでないらしい。

 


 ■恋空』美嘉(未読)


 いろいろ言われましたが、ガッキーがかわいいので無罪です。

 

 


 ■スローターハウス5』カート・ヴォネガット(読了

 

 某ネットレビューで、

 「ドレスデン空爆を、こんな茶化したように書くなんて!」

 と、まさにカートが作中でため息をついたような人がいたのが印象的。

 


 ■百年の孤独』ガブリエル・ガルシア=マルケス(読了

 

 読書人生オールタイムベストワン候補。究極の文学。

 

 


 ■ハローサマー・グッドバイ』マイクル・コーニイ(読了

 

 ロバート・F・ヤングとかリリカル系SFは若干苦手だが、いい小説だし、好きだという人の気持ちはわかる。

 ラストも、ミスヲタ的に見てもすばらしい。

 


 ■地球最後の男』リチャード・マシスン(読了

 

 オマージュ作品である藤子・F・不二雄『流血鬼』のオチには

 「日本人ならこうやなあ」

 と感心した記憶がある。

 


 ■エンダーのゲーム』オースン・スコット・カード(読了

 

 「ひとりの英雄を生むためには、彼の人生や周囲の人間の幸福など、多くのものを犠牲にしなければならない」

 という考えは、たぶん「正解」なんだろうけど、したり顔でそれを語るヤツは何様だと思う。

 だって、オレもアンタも「犠牲」にされる側なのに。

 

 


 ■周ロック・ホームズ 雨の軽井沢殺人事件』志茂田景樹(未読)

 

 読んでるわけないけど、メチャクチャ読みたい。

 

 


 ■プランク・ダイブ』『ディアスポラ』グレッグ・イーガン(未読)

 

 イーガンは『祈りの海』を読んだが、サッパリ響かなかった。

 のちにオーケンが同じことをエッセイに書いてて、ホッとした記憶が。

 

 


 ■変身』フランツ・カフカ(読了

 

 ドイツ文学科で学んでいたので一応読んだ。カフカって合わねー。

 ……て、なんか自分、さっきから読書家にバカにされそうなことばっかり書いてるな。

 


 ■銃・病原菌・鉄』ジャレド・ダイヤモンド(未読)

 

 未読。すごいおもしろくて、勉強になるらしい。

 

 


 ■世界史』ウィリアム・H・マクニール(読了

 

 世界史をざっとおさらいできる本。東大生に人気らしい。

 ちょっと読みにくいし、受験科目で世界史を選択してた(私もそう)人は無理して読まなくてもいいと思う。
 
 長いよーとお嘆きの方は、「山川の世界史」がオススメ……て、あーもしかして山川ってこの本をお手本にしてるのかな?

 

 げ、1回で終わらなかった。

 楽しいけど(自分だけ)、意外と大変だな、こりゃ(続く)。

 

 

コメント
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