拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

我らの時代のソーシャルネット―mixi見てきた

2006-06-27 18:52:01 | 日記
利用者が莫大に増えているというmixiに登録してみた。どんな雰囲気なのか覗いてみたくて。心優しき友人に紹介メールを送ってもらい、簡単な登録を済ませた。紹介メールを送ってもらえないとmixiの輪の中に入れないというなんとも閉鎖的な…いやいや、アットホーミングなコミュニティーであるmixi。ブログのように見知らぬ人同士のやりとりではなく、ある程度知っている人同士で日記を公開するというコンセプトからか、名前などの登録の際、普通みんな本名で登録するらしい。しかし私の目的はmixiの雰囲気の観察。冗談のような名前で登録を済ませ、ふざけてるのか狂ってるのかわからないような自己紹介文を載せた。そして、紹介してくれた友人のページからいろいろな人のページへ適当に飛び、雰囲気を感じる。う~ん、本当にアットホームだ。みんなそれぞれの日常を包み隠さず書き綴っている。アットホームすぎて私には絶対に入り込めないような場所だ。疎外感すら勝手に感じる。さらに罪悪感まで。みんな当たり前のように本名や出身校などの個人情報をバンバン明かしているのに私は何も明かさず、ただ怪しげな偽名と3行の自己紹介文だけを載せているだけ。つきまとう「知人の日記を盗み見しているような気分」。かといって私は照れ屋なので素性を明かす気にはなれないが…。mixiに登録する直前は「拝啓 夏目漱石先生」に書いた記事をそのままmixiの記事として載せようかなぁなどと考えてみたが、絶対に悪い意味で浮くので却下。だいたいこんなに文字数の多い日記を書いてる人なんて私の見た限りではいないしね。
数十分ほど友人、知人、顔見知り、遠い昔に喋ったことのある人など、様々なレベルのmixi利用者のページを見た後で自分のページに戻ると、今まで誰が自分のページを訪問したかがわかる「足あと」という所を発見。…んん?足あと…残ってるのか!?恐る恐る見てみると、十人前後の人が自分の所に来ている。多分私が残した足あとを辿ってきたのだろう。残した足あとといってもただチラっと訪問しただけだが…。「ん??なんだこの怪しげな名前の奴、知り合い??」みたいな感じでクリックしてみたら狂った自己紹介文を見せられ、さらに脳内の「?」を増やすこととなっただろう。短時間でかなり沢山の人々のページを旅したからな…。改めて、私の登録した偽名及びニックネーム、本当にかなり浮いてることに気づく。つーかチラっと見ただけで足あとが残るなんてかなり恥ずかしくないか?バリバリ本名明かしてるならなおさら。もちろん仲良しの友達同士なら全く問題ないけども自分が一方的に知ってる「友人の友人(の友人)」レベルの人が足あとに残ってたら…。「うわ、あの人に見られてたのね、怖!」とか思ってしまうよ、私なら。そう考えたら微妙に狂ってる「mixi内での私」の存在を消したくなり、退会してしまった。一時間程のmixi体験だった。私を紹介してくれたH様、本当にごめんね。なんか、mixi馴染めなかったっす…。微妙にクラスに馴染めなかった高校三年生の時の事とか思い出しちゃって辛くなっちゃってさ(笑)。そのうち「mixiに馴染めなくて…」みたいな悩みが世間に蔓延したりして。ハマってる人が大半なので少ないかもしれないけど。でもmixi絡みの社会問題はこの先表面化すると思うのでとりあえず外部から観察することにする。
今回の件で、私にはコミュニティーの外で場末のブログを細々と更新するのがお似合いなんだなぁーっと実感。なんか、ATフィールドを解いて「魂のスープ」に溶けこみ全ての人類と「ひとつ」になるという「人類補完計画」を拒んだシンジとアスカ・ラングレーみたいだ。

※画像はコーネリアスのアルバム『96/69〈地球あやうし!!〉』のジャケ。『69/96』というアルバムのremix盤である。9曲目の「HEAVY METAL THUNDER」はhideによるremixなのだ。それ以外の曲も超楽しいぞー。