港区愛宕に曹洞宗大本山總持寺出張所を兼務している「愛宕山伝叟院」はある。伝叟院は青松寺の子院で開山は青松寺第10世十洲補道大和尚。正保3年(1646)開創。本尊は釈迦如来座像。大正大震火災の際港区横死者の火葬場であり境内には百十数人の無縁の精霊を弔うために震災記念「聖観世音菩薩像」が建てられている。また長州江戸藩邸没収事件の犠牲者が葬られた寺院でもある。この一帯は江戸時代には愛宕山を中心に北端の武家地を除いた殆どが24から25の寺院で占められていた。真福寺、青松寺は当時の地に現存、考寿院、清岸院、伝叟院は愛宕内で移転存続している。301号線愛宕神社前信号手前に大きな建物の「本堂」がある。本堂左手に「聖観世音菩薩像」が建てられている。当院の背後に愛宕山エレベーターがある。(1806)



