今日の東京新聞・本音のコラム欄は、前川喜平氏が、標記の題で、書いている。紹介したい。
コミットメントは約束
前川喜平
安部元首相は9日、自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の設立総会でスピーチし、首相在任中の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字目標を設定したのは「国際約束ではなく、コミットメント(決意)だ」述べたという。
久しぶりにこの人の詭弁的言辞を聞き、どっと疲れる既視感を覚えた。
2020年1月、衆議院予算院会での桜を見る会を巡る質疑。宮本徹議員が、首相の地元事務所が桜を見る会を含む観光ツアーへの参加を募集していることをいつから知っていたのか質問したとき、安部氏は「幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と陳答弁を思い出したのだ。
試みに僕が長年愛用している「カレッジクラウン英和辞典」(三省堂))を開いてみると、comitmentの訳語は「約束、言質、言明、誓約、公約」とあり、同義語としてpromiseという単語も掲げられている。つまりコミットメントとは約束のことなのである。どこにも「決意」という意味はない。
一万歩譲ってかれのコミットメントが約束ではなく決意だったとしても、決意ならいくらでも反故にしていいわけがない。
こんな無責任な人を8年間も首相の座にとどまらせた日本の不幸を改めて痛感した。
(現代教育行政研究会代表)
コミットメントは約束
前川喜平
安部元首相は9日、自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の設立総会でスピーチし、首相在任中の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字目標を設定したのは「国際約束ではなく、コミットメント(決意)だ」述べたという。
久しぶりにこの人の詭弁的言辞を聞き、どっと疲れる既視感を覚えた。
2020年1月、衆議院予算院会での桜を見る会を巡る質疑。宮本徹議員が、首相の地元事務所が桜を見る会を含む観光ツアーへの参加を募集していることをいつから知っていたのか質問したとき、安部氏は「幅広く募っているという認識だった。募集しているという認識ではなかった」と陳答弁を思い出したのだ。
試みに僕が長年愛用している「カレッジクラウン英和辞典」(三省堂))を開いてみると、comitmentの訳語は「約束、言質、言明、誓約、公約」とあり、同義語としてpromiseという単語も掲げられている。つまりコミットメントとは約束のことなのである。どこにも「決意」という意味はない。
一万歩譲ってかれのコミットメントが約束ではなく決意だったとしても、決意ならいくらでも反故にしていいわけがない。
こんな無責任な人を8年間も首相の座にとどまらせた日本の不幸を改めて痛感した。
(現代教育行政研究会代表)