思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

英国の昔のドライフライ

2010-07-24 09:46:01 | 毛針/Flies
竹竿の紹介ばかりが続きましたので、別の話題を。

私がフライフィッシングを始めた30年前からドライフライのハックルの長さは今と変わらずゲイプの、どうでしょう。。。1.5倍か2.0倍程度で、変わっていないと思います。
ところが、渡欧して色々な昔の釣りの本を見ると、どうも英国では昔、より長いハックルが普通のスピナー、ダンのパターンに使われていた事に気付きました。



写真は英国のMatching the Hatchを扱った本に掲載されていたもので、1964年にAlbert Lunnが巻いたLunn's Particularです。

Lunn's Particularとは、かの有名なHoughton Clubの釣り場、Stockbridge近郊のTest川でリバーキーパーを勤めたWilliam Lunnが1917年に発表したドライフライで、Medium Olive(Baetis tenax, Baetis vernus)のスピナーを模したものと言われております。

Albert LunnはWilliamの息子。父親の仕事を受け継ぎHoughton Club Waterのリバーキーパーを勤めると同時に毛鉤をプロフェッショナルに巻いたそうです。

そのAlbertが巻いた上記毛鉤のハックルは、今の目から見れば異様に長いもの。現在売られているハックルで巻いたなら相当水面から離れてしまいそうです。

英国で使われていたハックルはOld English Game Cock(OEG)のもの。今のハックルよりしなやかで、かつ、透明感に溢れたものだったと色々な人が言っております。私も滞欧中はそのようなハックルを手に入れられないものかと、英国のハックル業者からOEGのハックルを購入したりしましたが、どうも、当時の最高品質のものとはかなり違うようで、満足出来ませんでした。

アップアイフック、パーソルズ社のタイイングシルク、長いしなやかなハックル、というものは日本では凄くマイナーですね。この暑い暑い夏、私の理想はAlbert Lunnの巻いた毛鉤のようなスタイルの毛鉤でのイブニングの釣り。あっ、電車釣行ではイブニングは無理ですね。


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6 コメント

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こういうフライでしょうか (名無し)
2011-05-06 00:46:47
http://www.youtube.com/watch?v=rcdWDbPNUCs
http://blog.livedoor.jp/sikadeer/archives/51032639.html
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そうだと思います!! (budsek)
2011-05-06 23:03:52
名無し様

小平氏の毛鉤ですね。氏のハックルの素晴らしさは私も昔おすそ分けに与った事があり存じております。
小平氏の毛鉤はハックルを厚めに巻いておりますが、英国の毛鉤はハックルを薄めに巻いているように見受けます。
Albert Lunn氏のLunn's ParticularのハックルはRhode Island種のもので、小平氏のハックルの透明感があるダンとは違うのですが、日本で一般的なハックルの長さよりかなり長くしても毛鉤が起き上がらない柔らかさ・しなやかさがあるのではと推察しております。自分でもそれに近づこうと毛鉤を作ってますが、イメージ通りには行かないです。

これからも宜しくお願い致します。
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そうですよね (名無し)
2011-05-08 00:45:35
ハックルが厚いのは早い流れで使うため、また、薄いのはゆったりした流れで使うためだと思います。ハックルはファイバーが太くて軟らかく弾力のあるのがフライ自身の動きも良く、また、光り方もやわらかで良い結果が出るようです。
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ハックルが命ですよね。 (budsek)
2011-05-08 14:29:54
名無し様

おっしゃる通りと思います。いいハックルは中々見つかりません。インターネットで探してもダメです。どこか入手出来るところはないでしょうか。。。

Budsek
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良いハックルの入手方法には悩まされます (名無し)
2011-05-18 00:49:40
チャイニーズケープに太くて軟らかいものがあるのですが、なかなか見つからないので困ってしまいます。カーショップでケバタキを見てたらモノが良かったのでそれでフライを巻いている、などという話を聞いたこともあります。
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そこまでですか。 (budsek)
2011-05-21 20:23:03
皆さん、悩みは尽きないですね。今まで出会ったハックルで文句無しに素晴らしかったのは小平氏のハックルでした。。。。はぁ。
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