ハーディーが1883年最初に世に送り出した竹竿は3pcsのGold Medalと2pcsのPerfectionです。この両タイプが最も長くハーディーの看板竿として製造され、Gold Medalは1967年、Perfectionは1971年までカタログに載り続けました。
Gold Medalには目立ったバリエーションは無いものの、Perfectionには幾つものバリエーションが製造され、一つのタイプとして製造され続けました。Featherweight Perfectionは日本でも知られたものの一つと思います。
(上からPerfection 9'、Pope 10'、Viscount Grey 10'6'')
そのPerfectionファミリーの内、私が所有しているものにViscount Grey10'6''、Pope10'があります。
Edward Grey(1862-1933)は1905~1916年まで大英帝国の外相を務め、第一次世界大戦の回避への悲壮な努力と共に、ロシアの総動員開始とそれに呼応したドイツの中立国ベルギー侵攻に際し条約上同国の中立を保証した英国の参戦を主導した事で知られております。
そのGreyは、一方、1899年Fly Fishingという名著を記す程の釣り好きで、また野鳥観察にも造詣が深いスポーツマンでもありました。
(晩年のViscount Grey:グレイ子爵)
(Fly Fishing)
そのGreyは1884年にハーディーより10'6''の二本継ぎの強い竹竿を購入し、それを愛用したそうです。間違いなくその竿はPerfectionだったと思いますが、標準より強めの竿だった様で、それが1902年より''Sir Edward Grey's Perfection''としてカタログに登場しました。Greyは外相を退いた後、準貴族から子爵(Viscount)へ受爵し、竿もそれに合わせ、1922年よりViscount Greyを名を改め、1957年まで製造されました。
(1884年にハーディー製の2pcs 10'6''の竹竿を買ったとあります)
私のViscount Greyは1956年製の最後期モデル。段巻きのバーガンティー色も未だ鮮やかで新品状態です。
元々は、強い風の中でも使えるドライフライ竿という位置付けだったのでしょうが、最後期モデルではシートラウト用の竿としての性格がより強くなっております。
(Viscount Greyの銘)
(Perfectionと比べ長いグリップ)
一方のPopeも、元々はドライフライ竿として1899年に登場し1970年まで製造されたハーディーの看板竿の一つ。最後はシートラウト竿として位置付けられた所はViscount Greyと同様です。段巻きは密で、スピアを標準装備しているところがPerfectionとの違い。私の竿は1959年製ですが、段巻きのバーガンディー色は褪せ、実戦を幾度も経た事が伺えます。
さて、日本で果たしてこの二本を使う機会があるのかは疑問ですが、伝統のPerfectionのアクションで多少の魚がかかっても余裕で取り込める長尺竹竿を何時までもきれいに振れるよう頑張りたいものです。
これはViscount Greyで釣った46cmのブラウントラウト。リールはSt. John、Kaizer Silk LineのNo.3 (AFTM6~7に相当)という道具立てでした。
Gold Medalには目立ったバリエーションは無いものの、Perfectionには幾つものバリエーションが製造され、一つのタイプとして製造され続けました。Featherweight Perfectionは日本でも知られたものの一つと思います。
(上からPerfection 9'、Pope 10'、Viscount Grey 10'6'')
そのPerfectionファミリーの内、私が所有しているものにViscount Grey10'6''、Pope10'があります。
Edward Grey(1862-1933)は1905~1916年まで大英帝国の外相を務め、第一次世界大戦の回避への悲壮な努力と共に、ロシアの総動員開始とそれに呼応したドイツの中立国ベルギー侵攻に際し条約上同国の中立を保証した英国の参戦を主導した事で知られております。
そのGreyは、一方、1899年Fly Fishingという名著を記す程の釣り好きで、また野鳥観察にも造詣が深いスポーツマンでもありました。
(晩年のViscount Grey:グレイ子爵)
(Fly Fishing)
そのGreyは1884年にハーディーより10'6''の二本継ぎの強い竹竿を購入し、それを愛用したそうです。間違いなくその竿はPerfectionだったと思いますが、標準より強めの竿だった様で、それが1902年より''Sir Edward Grey's Perfection''としてカタログに登場しました。Greyは外相を退いた後、準貴族から子爵(Viscount)へ受爵し、竿もそれに合わせ、1922年よりViscount Greyを名を改め、1957年まで製造されました。
(1884年にハーディー製の2pcs 10'6''の竹竿を買ったとあります)
私のViscount Greyは1956年製の最後期モデル。段巻きのバーガンティー色も未だ鮮やかで新品状態です。
元々は、強い風の中でも使えるドライフライ竿という位置付けだったのでしょうが、最後期モデルではシートラウト用の竿としての性格がより強くなっております。
(Viscount Greyの銘)
(Perfectionと比べ長いグリップ)
一方のPopeも、元々はドライフライ竿として1899年に登場し1970年まで製造されたハーディーの看板竿の一つ。最後はシートラウト竿として位置付けられた所はViscount Greyと同様です。段巻きは密で、スピアを標準装備しているところがPerfectionとの違い。私の竿は1959年製ですが、段巻きのバーガンディー色は褪せ、実戦を幾度も経た事が伺えます。
さて、日本で果たしてこの二本を使う機会があるのかは疑問ですが、伝統のPerfectionのアクションで多少の魚がかかっても余裕で取り込める長尺竹竿を何時までもきれいに振れるよう頑張りたいものです。
これはViscount Greyで釣った46cmのブラウントラウト。リールはSt. John、Kaizer Silk LineのNo.3 (AFTM6~7に相当)という道具立てでした。
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