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思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

新潟の渓へ再挑戦

2021-04-25 07:34:29 | 釣行記/Fishing Trips

東京近郊の管理釣り場を含めた渓流では枝針付きの仕掛けは使えないところが多いため、4月初めに行った新潟の渓流に再度行ってきました。早朝の新幹線で今度は燕三条駅で下車、レンタカーを借りて向かいます。レンタカーを借りる時間が予約が遅かったため09:00からとなり、新幹線は始発ではなく07:00少し過ぎで少々楽ではありますが、その分釣りをする時間は少なくなります。

今度も1930年代製のHardy Palakona De Luxe 8'に歴戦のSpitfire Perfect 2 7/8インチ。それにシルクラインを合わせます。

釣り場に着くと既に全部で8台も車が停まっており、まさかこれ全部釣り人か?と己の運の悪さに絶望ですが、ちょっと観察していると山菜採り、登山客の様子。もし釣り人が先行していても仕方ないと観念し入渓します。
上の写真のように良さそうな場所はあるのですが反応はゼロ。

時間も限られるので、上流に向かって行くと堰堤に遭遇。そう言えば今から20数年前にもこの堰堤に出会ったと感慨を覚えましたが未だに釣りにならないこの身。思い出に浸る前に今の釣りに没頭が必要。W.C. Stewartの3本鉤仕掛けで堰堤の下を探ります。
すると何だか流れるシルクラインが数秒止まるような感じがあり、竿を立てると魚の感触。アタリをくれるとかかりました。上がってきたのは山女魚。その口には真ん中のドロッパーに付けたBlack Spiderが掛かっておりました。前回紹介した正にその毛鉤です。

堰堤の上は確か水量も少ない流れだったと思いそこで引き返します。川を覗きながら歩いて行くと淵に大きな山女魚が浮かんでいるのを発見。その淵に行くには下流に行ってそこから遡行しなければなりませんが、魚を見ていて引き下がる訳にはいきません。仕掛けをドライフライ仕掛けに交換し、淵を観察。魚の姿を探しますが中々現れません。渓流ではカゲロウが飛び交っており、その多くは金色に輝くもの。そこでフランス・ハックルの蜂蜜色(Miel)を巻いたハックルフライを結びます。冒頭の毛鉤がそのドライ・フライです。

そこで、川の流れに毛鉤を乗せて流すこと数度、流れに乗り金色に輝く毛鉤に淵の底から魚がバッサリ襲いかかりました。合わせると重量感が伝わります。これが20数年前に味わった釣り。De Luxeも曲がります。上がってきたのは岩魚。色は少々薄く陽光の下で元気に飛び跳ねます。写真に綺麗に収まる気もなくですが、写真を撮って毛鉤を掴み数度振ると岩魚は元気に渓流に帰って行きました。

その後も下流を覗いて見ましたが水量が少なく魚がいそうな場所もなく竿を出しても何の反応も得られません。2時には上がらないと東京に戻る時間が遅くなるので上がりレンタカーに戻ります。年配の登山客の方々が帰り支度をされていて、何時も通りに「釣りに来れられたんですか」「何が釣れるんですか」というやり取りをして「上越は未だ釣りは出来ねんですかね?」と言われ、ああレンタカーは上越ナンバーなんだな、と、思い、言葉を濁しました。。。東京から来たと言うのは気まずい、悲しい時が未だ未だ続きます。。。

2021年初釣行

2021-04-11 15:49:53 | 釣行記/Fishing Trips

4月最初の週末の暖かい日差しに恵まれた土曜日、今年の初釣行に行って参りました。
6時8分東京駅発の新幹線で向かった先は新潟。8時過ぎに到着しレンタカーを借りて目指したのは20数年前に行ったことのある小渓。ここは初夏になるとメジロアブが酷くまた蛭も居るので釣りは春先しか出来ないところ。何時ものように養沢へ行くのも人が多いので何となく憚られそれならと目指しました。

大昔に行った時は、岩魚が残雪の残る清流からドライフライにバッサリと食いついたのですが、その場所もすっかり浅くなってしまいとても魚はいそうにありません。また、林道にはスバルのSUVが一台停まっており、登山客かはたまた釣り人か、いずれにせよ幸先の良くない感じです。因みにこの写真に映る車はレンタカーで借りたスズキ・スウィフト。

昔の記憶の様に岩魚が水面上の毛針にアタックしてくることもなく、水面下の毛針に変えても何の魚信もなく、時間だけが過ぎていきます。それでも少しでも魚のいそうな深みやヘチにHardy Palakona De Luxe 8'でシルクラインを操り毛針を投入、流していくと。

水面下のPartridge & Orangeに魚が襲いかかったアタリを感じ素早く合わせると小物ながら水の中を俊敏に右に左に泳ぎ回る魚の引きをシルクライン越しに感じます。De Luxeも8'になると繊細で小物であっても竿先が曲がってくれます。そして釣り上げたのは何と背中にスレがかりした山女魚でした。岩魚の川と思っていたのですが、20数年も経つと下の本流から山女魚が上がってきたのか?或いは放流でもされたのか?

山女魚を釣ったところから釣り上がって行くと堰堤を上がって更に上流に魚の居そうな深みを発見。ここで出なかったら諦めようと思い毛針を投入、ラインを出来るだけ張りアタリを逃さないように努めます。

数投したところでリーダーが水中に引き込まれるところが見え合わせると魚の動きが竹竿に伝わってきます。ラインをリールに巻き込み小物ですがリールでやり取りすると上がって来たのは岩魚。昔の記憶にあった茶色と黄色を中心にした色彩を纏った地場の岩魚でした。

毛針を掴んで一振りすると毛針は岩魚の口から外れ、魚は水中へ帰って行きました。その後下流に戻りちょっと開けた場所で釣りをしようとしたところ右手から流れた血がロッドのグリップを真っ赤に染めているのにビックリ。右手首から出血していましたが、血が止まらず応急措置でティッシュペーパーを当て、コンビニのビニール袋で手首をできるだけ強く巻いて止血。血が止まらなのは蛭にやられたためでしょう。蛭に噛まれても麻酔成分で全く感じず、且つ血液の凝固を妨げる成分を注入するので血が止まらないのです。
もうこれで釣りはおしまい。10時ちょっと前から初めて13時過ぎのたった3時間の釣りで新潟駅を15時ちょっと過ぎに出発、東京駅には17時丁度に到着。
出血のハプニング付きの今年の釣りのスタート。これからどんな釣りが待っているのでしょうか。

会津大川釣行(2020年11月21日)

2020-11-29 08:40:01 | 釣行記/Fishing Trips

Leonard Tournament竿がやって来た11月。一般河川での釣りシーズンは既に終わり、養沢も特別営業のみ。9フィートを試すにはやっぱり会津大川、と、天気予報では小雨と出てはいましたが、行くことにしました。リバティ号の座席を予約はしたのですが、風雨、且つ、最近は中々釣りにならない会津大川に行くのを前夜かなりためらいグズグズしていたところ、家内から早く寝て釣りに行け、と怒られ、やっと決心がついた次第。

6:42に北千住を出発、9:41に会津田島に到着。リバティ号だけでも片道約3時間と遠路はるばる到着した私を待っていたのは予報の通りの悪天候でした。11月も下旬になれば、日本海側からの季節風が強く吹き、雨か雪が頬を叩くのは世の習い。この日も気温は6度程度。強い風が小雨を全身に叩きつけます。愛用のBarbourのSolway Zipperはこうした天気の為に作られているので体はいいのですが、問題は顔。20数年釣行には必ずかぶり続けているその昔ロンドンのFarlow'sで買ったTilley Hatのつばで風が当たる耳、頬を覆いながら魚のいそうなポイントに毛針を置いて行きます。
しかしこの激しい風雨の中、竿は風で撓み大丈夫かなという状況ではあったものの、F.E.Thomas竿よりも強風の中でのキャスティングは楽にこなせます。その理由は何なのか?トンキンとカルカッタの竹の違い、テーパーの違い?素人の私には判りません。

下流から始めてポイントを潰しながら上流を目指しましたが、このコンディションでは何の反応もありません。11時過ぎまでこの風雨が続き、本当に来たことを後悔していたところ、漸くお日様が顔を覗かせました。

既に丹藤橋のすぐ下流に来ていたので、橋の近くで流れが草の茂る岸を通り少し深場になっているところにRamsbottom's Favouriteを流して見ます。

数投し、毛針が流れの急なところから下流にターンしたであろうタイミングで無意識に当たりを感じ(本当にどんな異変を感じたのか憶えていないのです)手首で竿を振り合わせをくれると、竿先がグッとばかりに持って行かれます。「かかった」と風雨の中で折れていた心がパッと弾む瞬間。魚は大物であることが感じられる引きでその昔PhoenixのDT6番、2014年に私が炊飯器を使い亜麻仁油を再コーティングした、多分AFTMで言えば5番程度のシルクラインをドンドンリールから出して遁走します。Leonard Tournament竿はその弾力でフロロカーボン1号の鉤素であっても魚に負けることなくやりとり出来るのですが、やはり深場で走り回られると外れるリスクが高まります。そこで下流のザラ瀬に歩いていき魚を誘導します。シルクラインを巻き、またシルクラインを出され、を繰り返しながら漸くザラ瀬に魚を誘導、背中が見えると、それは会津大川でもかなりの大物。息の上がった鱒を愛用のテレスコピックタモを伸ばして入れようとすること数度。魚が大きいこともありタモに入れることは結局できませんでしたが、尾びれを入れながら岸まで寄せることに成功、捕物劇を終了出来ました。

魚は何を飽食したのか、多分小魚でしょうが、胃が大きく膨れ、全体にでっぷりと太った雌の虹鱒。メジャーで測ると頭の先から尾びれの真ん中のくぼみまで丁度60cm。何キロあるのか判りませんが相当な重さの魚には違いありません。大物鱒を相手にLeonard Tournament竿の竿下ろしが出来ました。

振り返って思えば、前回のサイトフィッシング、昨年のLoch Leven 10'の竿下ろしでのドライフライのケースを除き、会津大川の大物鱒は過去数年殆どRamsbottom's Favouriteで釣り上げております。毛針がいいのか、良く使うから釣れるのか、これまた判りませんが、これが今回鱒を掛けた10番の英国鈎に巻いた毛針です。
流石にこの天候ではもう会津大川は無理でしょうし、何だか漁協と地元の有志の間に意見の相違があるような雰囲気ですが、来シーズンも大物鱒が釣れる川であって欲しいと切に祈っております。

会津大川釣行(2020年10月3日)

2020-10-04 10:16:15 | 釣行記/Fishing Trips

めっきり涼しくなった10月。その最初の週末を待ちわびておりましたが、昨日会津大川へ行ってまいりました。
朝北千住駅を6:42に出発する東武線のリバティ号に乗り、会津田島駅に9:41到着。そこから川へは徒歩で一番近いところまで10分程度。下流へ行けば20分。

今回は下流から遡行することにし、荷物を背中に道のりを歩いて行きます。

今回持参の竿はF.E.Thomasの9'三本継。米国竿で9'の長さがはあっても軽い竿。1911年製のようですが、塗装や巻きはリファービッシュされ多少の水でも問題はありません。アクションは胴調子。ハーディーで言えばマーベルのような感じでしょうか。
下流部の水が穏やかなところに魚が数匹泳いでいるのを発見。

会津大川で実績のあるRamsbottom's Favourite、Saltoun、Orange & Partrigeと試しますが、どうも魚達はスレ切っているのか全く反応がありません。流れのあるところでの釣りであれば活躍するこれら鉤ですが、今回は効果なし。
ある程度水中に沈むことが必要なためウェイトのある毛鉤が必要。9フィートのリーダーのティペット部を1号のフロロカーボンで伸ばし全長11フィートくらいにしその先にフランク・ソーヤー氏の作り上げたキラー・バグを結びます。スレた魚でも流石にこんな毛鉤には未だお目にかかっていないだろうとの魂胆。
魚の泳ぐ上流に向け毛鉤を投げ入れ、と言ってもF.E.Thomas竿にシルクラインで軽々投げられる10m程度の近距離ですが、魚の鼻先に毛鉤を流すように心を配ります。リーダーの動きと水中の魚の動きを見ながらのサイトフィッシング。
数投して魚の動きを見ていると頭を左に動かし口を使ったように見えました。
手首を使い合わせをくれると、重い手応え。「掛かった!」

魚を暴れさせ場荒れしないよう、下流に向けて魚を誘導しファイト。思惑通り魚は下流側に来てくれたものの、シルクを巻いても、あっという間にラインをリールが空になるくらい一気に持って行く遁走を繰り返すことが何度も何度も続きます。毛鉤は小さく、ティペットは1号。無理は禁物。柔らかい竿はその弾力で魚にプレッシャーを掛け続けつつ、小さな毛鉤とティペットを守ります。漸く疲れの見えた鱒を、シルクをリールに巻き込み愛用のSharpe'sのテレスコピックタモへと誘いますが、柔らかな長竿では中々伸ばしたタモに魚は入ってくれません。そこで浅瀬に魚を誘導し動きの鈍った魚を漸くタモに収め体長を測ると55cm。口にはキラーバグがしっかりと掛かっておりました。

魚へのダメージを避けるため手早くタモから魚を出し、浅瀬でエラに水を通してやると、魚は元気に泳ぎ去って行きました。この間、11:30から15分くらいでした。

こちらも遠路はるばるやって来てのボウズを免れ、心に余裕が出ます。時間を取り魚を掛けた場所に戻ると未だ数匹の魚の姿が水中に見えます。
そこでキラーバグを更にプレゼントし、一度はリーダーとラインが引っ張られることがありましたが、掛け損ない、それならばと毛針を同じソーヤー氏が作り上げたフェザントテイルに変えてスレ魚達に挑むと。。。リーダーには何の変化も見られませんが、魚が横にスッと動いたので合わせをくれると重い手応え。
前の魚同様に下流に誘導しながらファイトしますが、全く同様に一気にシルクラインをリールが空になるくらい持って行くダッシュを何度も繰り返され年寄りのF.E.Thomas竿もずっと満月状態。竿を労わりつつ魚とやりとりすること10数分でしょうか。

漸くタモに収まった魚は53cmの丸々太った虹鱒でした。冒頭の写真の鱒です。竿とリールは水没。仕方ありませんが、古い竹竿には褒められたものではありません。

昨日活躍したハーディーのスピットファイアパーフェクト2 7/8インチリールに毛鉤。リールのリムには今から5年ちょっと前にオーストリアはムーア川で車で轢いた際出来た傷が残ってます。変形した部分をトントン叩き、ギザギザの傷はヤスリで磨き使用には全く問題なし。今回の大物鱒とのやり取りも問題なくこなしてくれました。

昔、オーストリアのチョークストリームのフィッシャ川でのサイトフィッシングに活躍したソーヤー毛鉤。今回は彼らに助けられました。

15:00の列車で帰りたいので、2時を待たず終了。駅までの長い道のりを考えて荷物をパッキング、汗を拭き帰り支度。
恒例の会津田島駅のヴォーノさんでの塩チャーシュー。長旅でもやって来て良かったです。

列車を待つ駅の待合室。何だか判りませんが、面白い人形が置いてました。

どこかで見たような気もしますが、一体なんの人形でしょうか。

佐渡北辺の渓流

2020-09-26 12:06:15 | 釣行記/Fishing Trips

今年は、各地で東京からの訪問者お断りという話が多く、釣りに出る機会も無く、気持ちも萎え、只々夏の猛暑を恨めしく思う日々を送っておりました。
8月も終わり9月になってから、週末に一日付け足す遅い夏休みを取り、佐渡の最北端弾崎の近く、二つ亀の景勝地へ行ってまいりました。目的は家族と二つ亀の海水浴場近辺でのんびりする事でしたが、この機会に佐渡の渓流を覗いてみようと、Farlow'sの竹製パックロッドとゼンマイ胴に雄・雌のOld English Game鶏のハックルを巻いた毛針を旅の荷物に忍ばせておきました。

Farlow'sのパックロッド、Le Voyageur。2フィートの竹のピースが5本。それにグリップが10インチ。一番長いフライ竿で8'10''。強いティップのルアー竿で6'10''、弱いティップのルアー・フライ兼用竿で6'10''と3通りの使い方が出来ます。

それに鉤にシルバーティンセルを下巻きし、その上からゼンマイを巻いて胴を作り、タイイングシルクで補強巻き。ハックルにはレッドとダンのコックハックルのもの、更にファーネスのヘンハックルを巻いた毛鉤を用意しました。

東京駅を9:12分出発、新潟港の佐渡汽船ターミナルを11:30出発すれば佐渡の両津港に12:30には到着です。そこからレンタカーで一路佐渡の北のはずれ二つ亀を目指す事1時間弱。二泊お世話になる宿に到着です。チェックインが15時からなので早く到着し過ぎたのですが、チェックインさせて頂き一休み。ゆっくりする家族に許しをもらい近場の渓流に向かいました。
二つ亀から南西に2kmくらいの所に大野亀という景勝地があり、その大野亀を更に過ぎて一車線しかない道路を更に進むと人里離れた川に橋がかかっております。その橋の隣に駐車スペースがあったのでそこに車を停め河口へ降りると。。。

橋の下流は海から最初の堰堤とも言えない落ち込みの下には小魚がうじゃうじゃ。多分海から上がった鮎だと思います。

その橋の下に降り、8'10''のフライ竿にゼンマイ胴のレッドハックル毛針で魚の反応を探ります。
小さな魚の姿が時々見えるのですが鉤にかかった感じがしても竿がゴツ過ぎるのか中々乗りません。一回釣れたのですが手元に寄せる前に外れて小渓へ帰ってしまいます。

そうこうしている間、漸く掛かって上げられたのがこの山女魚。
木っ端山女魚で釣り味も何もありませんが、漁協も無く放流もされていないこの佐渡外海府の海の側の渓流で命を繋いでいる事に感動しました。陸封なのか或いは海から上がる鱒の子供なのかは判りませんが綺麗な魚でした。

尾びれの下の赤色が鮮やかな魚でした。

宿に帰り大浴場での一風呂とその後の食事を考えると長居は出来ません。また道も無いこの渓流では暗くなると危ないので、早々に退散致します。

翌日は宿から急な山道を下に降りる事5分、二つ亀の海水浴場で青空の下過ごします。海水浴客は一人もいませんでしたが、水の中に入れば未だ水温は泳げない程低くはなく、クラゲもいない透明度の極めて高い水の中を今年最後の水泳で楽しみました。
冒頭の写真は二つ亀から望む大野亀。日本の風景とは思えないエキゾチックな絶景です。
コロナ禍の今年、良い小旅行になり心が洗われました。

養沢釣行(2020年3月20日)

2020-03-21 06:36:24 | 釣行記/Fishing Trips

季節外れの暖かさに包まれた昨日、待っていた今年の初釣行に行ってきました。3月でも行ける養沢です。

アイの無いスネック鉤に毛針を幾つか巻き貯めて、釣りの出来る日を待ちます。準備したのはGreenwell's Glory、Snipe & Purpe、Partridge&Orange等。

テグスの付いたこれら毛針を入れるのは、20年近く前にギリシャのコス島で買ったタバコ入れ。私はタバコは吸ったことがありませんが、このタバコ入れは最初からリーダーワレット代わりに購入したもの。

中には使用したリーダーを保存しておりますが、そこにテグス入り毛針を入れてみました。

地元の駅を5時32分に出発。7時1分武蔵五日市駅発のバスで釣り場に向かいます。養沢の事務棟には7時30分前には到着。受け取った番号は19番。昨年の台風以来あまり釣りが出来なかった人が多いのか、今年の養沢は平日でも人が多いようですが、昨日も人が多く昼までには竿を出す場所に困る状況でした。

前回養沢に行ったのは昨年の8月の猛暑の日。7ヶ月以上も経ってしまったのかと思いつつ晴天の空の下に佇む家々を見るとこれから日々良くなる陽気に晴れやかな感じを受けます。

事務棟から歩いて15分程。遠藤前は台風の影響で昔のポイントは潰れてしまいました。それでも昔のプールの最上流にあった大岩の上流からテグス付きのGreenwell's Gloryを流し込みます。当日使ったのはF.E. Thomas竿9'。1911年製の竿にシルクライン。リールはSt. George Jr.の無塗装仕上げ。
水中を流れる毛針が何だか動かなくなったような感じ、第六感があったので聞き合わせをすると、柔らかい長竿の先がグイッと曲がり生き物の躍動感が伝わります。毛針を咥えたのは虹鱒。黒っぽい色で尾鰭は擦り切れていない魚。越年した魚でしょうか。

朝の遠藤前は日差しもなく、この時期は寒いので日差しを求めて更に上流へ。堰堤の上流へ更に歩き日差しのある場所に入りました。穏やかな流れの中には数匹の魚の姿が見えます。ドライフライを試しますが、魚は何とも反応せず。更にGreenwell's Gloryは穏やかな流れではバルキー過ぎるのかこれも無反応。そこでPartrige&Orangeを結んで流すと漸くリーダーを引き込む当たり。年寄り竿を結構曲げてくれた魚はとても綺麗な山女魚。

更に同じO&Pで別の山女魚も釣り上げることが出来、上流から事務棟への帰路も考えると昼近くだったのでもうこれでいいかと思い納竿。

13時22分のバスまでは時間があったので、帰路に川筋を見て歩きましたが、どこも人が入っていて竿を入れるのは無理。そんな中立岩は空いていたので入ってみましたが昔は深い淵だったポイントはすっかり浅くなり魚も底にへばりついていて錘の入っていない毛針では太刀打ち出来ずでした。

立岩の下流も台風のため砂利のフラットな流れになってしまってました。昔の水苔がついた石と深場が転々とする養沢を知っている身にすれば何とも味気ない姿ですが、季節が進んで植生も戻り、昔のような環境に戻る日が来ることを切に祈ります。




会津大川釣行(2019年11月23日)

2019-11-24 10:34:50 | 釣行記/Fishing Trips

関東地方が冷たい雨に沈んだ11月23日、またまた会津大川に行ってまいりました。日本国外では10月を過ぎれば来春まで釣りは出来ませんが、日本では一年中釣りが出来る幸せを噛み締め、早朝の電車に乗ります。いつも通り北千住までの40分弱、そこから会津田島までの3時間強を電車で過ごし、こめや釣具店さんで釣魚券を買って川に立ったのは10時30分を回っております。ここからの3時間ちょっとが釣りの時間。

東京とは違い雨はほぼ止んでおりますが、それまでの雨で川は増水。水は濁っております。

前回山女魚を釣ったポイントでDunkeldをドロッパーにRamsbottom's Favouriteをリードフライに魚を探りますが、全く何の反応もありません。

時間も限られるので、そこから下流に移動し魚が付きそうなポイントに竿を振り入れますが、何ら反応はありません。増水による水位の上昇と急な流れに魚が居る場合付くであろう川底に毛針が届かないこともあるのでしょうが、残念ながらどうしようもありません。

昼近くなると空も明るくなり、紅葉の残り香が目に鮮やかです。ビルに囲まれた東京から飛び出して大きな河原で紅葉を見ながら竿を振るだけでも気分転換になります。更に釣り人も郡山ナンバーを付けた車の他2名しか出会わず、煩わしさもありません。

しかしながら、釣り竿を担いで来たからには魚を釣ることを諦めてはいけません。台風で魚が下流に流されたとの前提で下流を攻めましたが、反応が無いので、ダメで元々と今度は上流にとって返します。
丹藤橋の周囲は台風で流れが変わり、橋の下の深みに行こうにも手前を水深のある急流が流れ、橋の上流の堰堤下まで行って迂回しなければ近ずけません。そこで堰堤の近くに行くとコンクリ下で深みになっているところがありそこに軽い気持ちでウェットフライを投入します。

2〜3投すると毛針が止まった様な気がしたので聞き合わせをしたところ、根掛かりしたようで毛針が動きません。参ったな、と思い竿を数回煽ると、根掛かりしたものが動いた様で、大きなゴミに引っかかったと思うと、そのゴミはSawyer Nymph 8'10''を満月に絞り込み下流へ遁走しました。

「魚だ!」と気合を入れてやりとりしますが、魚の姿は全く見えず、柔らかいSawyer Nymph竿は同じPezon et MichelのPPPシリーズ竿だったら穂先が折れるのではと思う程、曲げられ続けます。この柔らかさのため糸切れや鈎の外れの心配は余りしなくて良いものの、こう何時迄も魚と引っ張り合いを続けていては何時ドロッパーかリードフライかわかりませんが、他の毛針が何かに引っかかるかわかったものではありません。リールに糸を引き込んでリーダーをトップリングまで持って来ても魚に走られてラインが引き出される。。。を繰り返し、ようやく魚の姿が水面に見えたところから更に数分やりとりをした挙句、伸ばしたタモに掬い上げられたのは雄の虹鱒でした。

丸々と太った虹鱒。台風で養魚場出身の鱒は餌も取れずに痩せ衰えているのかと思っておりましたが、この魚は環境に適応し、魚体を維持出来ている様で嬉しくなりました。

この魚が咥えたのはリードフライのRamsbottom's Favourite。会津大川でも、オーストリアでも実績のある毛針です。この魚は測ると45cmでしたが、ファイトは50cm超えの魚と比べても全く遜色無いものでした。

Sawyer Nymph竿にPerfect 3 1/8リール。そして毛針。

10番のPartridge鈎に巻いたこの毛針。英国の古いパターンブック「A Dictionary of Trout Flies」で特に紹介されていたのに触発されて巻いたものですが、英国のシートラウト同様、ニジマスもこの毛針に魅かれる様です。

かなりばらけておりますが、この毛針はマラード、黄色、青、赤の各色がばらけた方が良いとRamsbottom氏はおっしゃっていたそうで、ばらけたままで使い続けられます。

15:00のリバティ号に乗れば下今市での乗り換えもなく北千住に直行出来ますので、14:00を待たず釣りは終了。釣れないのに慣れてしまっており、1匹満足出来る魚を釣ればもう未練もありません。ここ数年使い続けるBradyのバックに竹竿、そして愛用のタモ。それらをリュックに詰め込んで会津田島駅に戻りました。

15:00の電車の切符を確保して、お約束のヴォーノさんへ。

ここの塩チャーシューはチュニジア時代に豚肉の滋味を楽しみはまったものですが、悪く言えば水の様に薄いと思う方もいるかも知れませんものの、あっさりのスープにチャーシューのコクを乗せ、麺を楽しめる一品。釣りの後の一杯。今回も堪能させて頂きました。
今年は未だ釣りが出来るでしょうか。。。

会津大川釣行(2019年11月10日)

2019-11-10 10:22:21 | 釣行記/Fishing Trips

10月の台風19号の直前会津大川へ釣行しましたが、養沢も今年は台風被害のため晩秋の営業を取りやめた今、行けるのは会津大川のみ。そこで台風の影響がとても気にはなりましたが、駄目で元元と会津大川へ行ってまいりました。
いつも通り6時42分北千住発のリバティ会津号に乗り、9時43分会津田島駅に到着。その足でこめや釣具店へ向かい釣魚券を購入、丹藤橋についたのが10時を少々回った頃。支度をして川に降り立ったのが10時30分ちょっと前です。
10月の釣行で魚に遊んでもらった最上流部は、見る影もなく月面というのは大げさではありますが、写真の状況。魚の姿は一切見えません。

魚は下流に流されたものと思い、下流部の堰堤に向かいます。

今回持参したのはドイツ・オーストリアを歴戦したLRH Wet 9'3''。非常に軽く、また繊細なトップを持つ竿でキャスティングは苦手ですが、繊細なウェットフライの当たりを的確に取ることが出来る竿です。また、ペナペナ竿なので魚がかかった後のやり取りも楽しい竿。

魚の姿は見えませんが、堰堤の下の深みには魚がいるだろうと、そこへウェットフライを投入。リードフライにSaltoun、セカンドドロッパーにRamsbottom's Favourite、トップドロッパーにDunkeldというトリオ。

落ち込みの水に飲み込まれて毛針が水底へ運ばれたのか、ラインが張りを保ちながら流れていきます。すると、微かにラインが止まる感じが竿を握る手に感じられ、軽く合わせると竿先がグッと下に曲がります。柔らかい竿先を大きく曲げながら魚は逃げ回り少々手こずりましたが、落ち着いて愛用のテレスコピックタモに数度の試行で確保したのは虹鱒ではなくて30cmの山女魚でした。大水で川底がすっかり攫われてしまったのか、痩せています。魚が咥えたのはリードフライのSaltoun。今年はこの毛針に何度も助けられました。

その後、堰堤で粘りましたが当たりはこれだけ。魚の姿も全く見えず、下流側に他の釣り人も来ましたが釣れている感じもなく、台風前とはすっかり変わってしまった会津大川でありました。

会津大川釣行(2019年10月11日)

2019-10-12 10:50:53 | 釣行記/Fishing Trips

まとまった休みの取れなかった今年、夏休み消化のため休暇を取得した10月11日、台風直撃の前の最後の釣り機会と思い会津大川へ行ってまいりました。

北千住を6時42分に出発するリバティ号で会津田島へ。昔はこの時間の電車は予約出来ない電車でしたので、連休時などは3時間超を過ごす座席の確保が大変だったのですが、今は数日前にインターネットで座席予約をして払込めば完了。非常に便利になりました。

雨の東京を出て約3時間。うつらうつらしていると会津に入ります。日光は雨混じりでしたが会津は晴れ間が覗き、雨の中の釣りを覚悟して来た身には嬉しい状況。会津田島駅に到着は9時43分。それからこめや釣り具店まで歩き入漁券を購入、そこから踏切を越えて丹藤橋へ目指し歩き、橋の下で準備を整え今回は最上流の堰堤に向かいます。wanaka87様がSaltounで良い釣りをされたと言う情報に触発され、何時もは何故か橋の下流から始めるところを今回は上流を目指したのでした。

最上流の堰堤の下に水が深く溜まっている場所が幾つかあり観察すると、ユラユラと魚の姿が見えます。そこで、今回持参したぺゾン・エ・ミシェルのサン・ルイ(St.Louis) 8'1''にハーディー製のぺゾン・エ・ミシェル スーパーパラボリックリール76(76mmですので3インチ)、DT5Fの道具立てにリード・フライのSaltoun、ドロッパーにRamsbottom's Favouriteをつけ魚の上流へ投げ込みます。

何投かしても上手く流れないのか魚の位置に変化はありませんが、その後の数投、魚がスッと下流に動き頭を動かしたところで合わせると、鈎掛かり。短竿のSt.Louisをギュンと曲げてラインを引っ張られます。障害物の多い場所でラインをやるのは致命的。そこで多少乱暴ですが4Xを信頼して魚と力比べ。テレスコピックのタモに魚を入れることに成功。魚は40cmの虹鱒で、口にはSaltounがしっかりと掛かっておりました。釣りを開始したのが10時30分。11時前には一匹釣り上げ、会津まで来てのボウズを免れる幸先の良いスタート。

そこから今日はウェットフライでの釣り下りと決め、下流の川幅の広がった場所へ毛針を流して行きます。急な流れがゆるい流れに合流する場所の上流からダウンクロスで毛針を投げ入れると、ラインが伸びきるところでゴンと手元にアタリ。間髪入れずに合わせ魚がジャンプ。

使い慣れたハーディーの長竿と違い、短竿。且つティップの長い全体にハリのあるぺゾン・エ・ミシェル竿。ハーディー竿の魚とのやり取りの安心感は残念ながらぺゾン・エ・ミシェル竿には多少欠けており、川幅の広さもあるので無理はせずラインを巻いては、再度持って行かれるを繰り返し、只々鈎が外れないよう慎重にやり取りすることに努めました。漸く寄って来た魚を慎重にタモに導くと、この虹鱒はRamsbottom's Fabouriteをしっかりと咥えておりました。45cmとファイト振りに比べると小型でしたが、12時前までに2匹と、遠出をして来た身には嬉しい釣果。

当日は金曜に拘らず他にも釣り人が来ていて上流から釣り上がる方がいたのですが、じゃぶじゃぶ川の中を歩いて来ます。観察するとそれで数匹見えていた魚がサッと散ってしまい2匹目を釣った後の釣りは警戒心の上がった魚との対峙となってしまいました。常日頃思うのですが、何故、皆さん水の中に入ろうとするのでしょうか?丸沼でも我先に腹まで水に入ってますが、後ろに問題がないのであれば出来るだけ水には入らずラインを伸ばした方が魚は警戒せず岸辺まで来るので釣り人には有利なのですが。。。台風の影響を避けるため、15時会津田島発のリバティで帰ろうと決めていたので、釣りは14時まで。3時間半の間で、2匹釣りタイムアップ。上がった時には会津大川も厚い雲に覆われようとしておりました。

汗をかきかき駅に到着。切符を買って14時30分に何時ものヴォーノさんへ駆け込み、塩チャーシュー麺を注文。豚肉の滋味を味わい釣りの空腹を癒しました。
自宅には19時に帰宅。自宅を5時37分に出てから3時間半のため遠距離を往復した、毎度の会津大川日帰り釣行となりました。

昨日使ったRamsbottom's FavouriteとSaltoun。

英国の毛針をまとめた毛針のバイブル、A. Courtney Williams氏のA Dictionary of Trout Fliesは、Ramsbottom's Favouriteをスコットランドとウェールズのシートラウト釣りの達人Ramsbottom氏の作で、非常に有効な毛針であるとしております。2年前この毛針で会津大川で51cmの虹鱒を釣り、その前にもオーストリアで良い思いをしているので、お気に入りの鈎です。また、Saltounはオーストリア、ドイツ、日本での経験から非常に有効な毛針として信頼しているもの。今回はこの2つを同時に使うという釣りでしたが、またまた良い思い出を作ってくれた事に感謝です。
8'1''の張りのあるぺゾン・エ・ミシェル竿で虹鱒のファイトに苦戦したのですが、7'6''のハーディーのマーベル(Marvel)だったらどうだったかな?案外あのペナペナ竿の方が魚を早く弱らせるのでは?と夢想する、台風をこれから迎える暗鬱な東京の午前です。

湯川釣行(2019年9月21日)

2019-09-23 10:26:01 | 釣行記/Fishing Trips

9月21日土曜の午前中、奥日光は湯川の初釣行に臨みました。
前日に北千住から東武日光駅、更にそこでレンタカーを借り日光湯本の板屋旅館に投宿。釣り道具も持参しましたが家内と一緒の旅なので、釣りの時間が限定されるのは覚悟の計画。板屋旅館は「釣魚迷」の西園寺公一氏が湯の湖、湯川を釣り歩いた際の宿であり、当時の貴顕が西洋風の釣魚を楽しむ際の宿でもあったらしく、宿の一階には鍋島春雄氏が1932年に湯川で釣り上げた巨大な虹鱒の魚拓が飾られております。

9月21日の朝食後、昼食までの時間を許可してもらい湯川へ。湯滝入り口のお店で入漁券を購入し、川に続く木道を降ります。

湯滝には既に数名の釣り人の姿があり、更に川下へ降って歩きますが、良さそうなところには必ず先行者が入っております。小滝にも先行者の姿。

これだけ人が多いと空いているところを見つけてはサッと毛針を投げて魚の反応をチェック、脈がなければ切り上げて別の場所へ移動していかなければ午前中の短い時間だけの釣りにはなりません。そこで、60年代製のHardy Marvel 7'6''にフランスハックルで巻いた12番のハックルフライ、4Xのティペットという組み合わせで釣り下ります。12番のハックルフライとなると、5X以下のティペットではヨレてしまいます。巷で使われる6X〜7Xという極細ティペットは私の釣りには無縁の存在であります。

川は急な流れの浅瀬が多く、魚の反応も得られないまま、川を下っていきます。途中、戦場ヶ原をかなり長く歩いた時は川に戻れるのか不安になりましたが、暫く歩き続けると小さな橋があり、それが青木橋。誰もいないので橋の上流に立ち上流に向けて毛針を一投。

すると直ぐに跳ねがありましたが、それは合わせ損なったので時間をかけて毛針の水を拭いたりします。ハイカーが多く通り過ぎる中、南ドイツ方言で大きな声で喋るグループがあり、「僕も昔フライフィッシングに挑戦したんだけとうまくいかなかったんだよ。。。Frueher habe ich Fliegenfischen auch ausprobiert, aber...」と、釣り人の姿を見てそれを話題に通り過ぎて行きました。
そんな中、数投すると水藻の影からバッシャと毛針に魚が襲いかかり合わせると、待望の一匹。非力なMarvelの胴を曲げるところまでいかない小さなブルックトラウトが12番の毛針を咥えておりました。
そこまでで既に11時を超えており、湯滝まで帰り、道具をしまい、板屋へ帰ることを考えるとタイムアップです。何とかボウズは免れてドライフライで釣れたのでまあ良しとし、勇気ある撤退に入りました。

重いフライボックスではない缶を昔から良く使ってますが、これは帰国後フランスハックルを使って巻いたドライフライを入れた缶。左が湯川で使った毛針。

フランスハックルのMiel(ハニー/フランス語で蜂蜜の意)は以前の養沢では反応が良くなかったので、今回は12番のPartridge鉤にMielとGris fume(英語に直訳すればSmoked Grey、ハックル色の分類ではRusty Dun)の二枚のハックルを混ぜて巻きボリュームとハニーダンの様な配色を試みました。

使用後なのでハックルが切れたりと、多少くたびれてます。

ゴッサマーシルクのプリムローズにワックスを効かせ巻いたシンプルな毛針。胴は昔小平氏が発表されていたティペットを使った胴。そこにゴールドワイヤーで補強を入れたものです。

約束の昼食後湯ノ湖を散歩。硫化水素で白濁したお湯が流れ込むところの近くまで釣り人が立ち込んでおります。

その白濁した温度の高そうな水面に大きな魚を見つけました。高温を嫌う鱒類がそんなところを泳いでいるとは驚きました。

旅館ではその白濁した温泉を楽しみ、また、品数の豊富な夕食を楽しみました。湯上りにビールで一杯。

翌9月22日は朝食後チェックアウトし、日光金谷ホテルのカフェで中禅寺湖を見ながらお茶。湖畔のボートハウスを見学し中禅寺湖の風景を楽しみました。

数多くの外国人のゲストをもてなしたこうした風景と施設は往時の賑わいを今に伝え、何ともはや、奥日光の旅情を特別なものにしているものだと改めて思い返すものになりました。来年はもっと来てみたいものです。