思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

会津大川釣行(2020年10月3日)

2020-10-04 10:16:15 | 釣行記/Fishing Trips

めっきり涼しくなった10月。その最初の週末を待ちわびておりましたが、昨日会津大川へ行ってまいりました。
朝北千住駅を6:42に出発する東武線のリバティ号に乗り、会津田島駅に9:41到着。そこから川へは徒歩で一番近いところまで10分程度。下流へ行けば20分。

今回は下流から遡行することにし、荷物を背中に道のりを歩いて行きます。

今回持参の竿はF.E.Thomasの9'三本継。米国竿で9'の長さがはあっても軽い竿。1911年製のようですが、塗装や巻きはリファービッシュされ多少の水でも問題はありません。アクションは胴調子。ハーディーで言えばマーベルのような感じでしょうか。
下流部の水が穏やかなところに魚が数匹泳いでいるのを発見。

会津大川で実績のあるRamsbottom's Favourite、Saltoun、Orange & Partrigeと試しますが、どうも魚達はスレ切っているのか全く反応がありません。流れのあるところでの釣りであれば活躍するこれら鉤ですが、今回は効果なし。
ある程度水中に沈むことが必要なためウェイトのある毛鉤が必要。9フィートのリーダーのティペット部を1号のフロロカーボンで伸ばし全長11フィートくらいにしその先にフランク・ソーヤー氏の作り上げたキラー・バグを結びます。スレた魚でも流石にこんな毛鉤には未だお目にかかっていないだろうとの魂胆。
魚の泳ぐ上流に向け毛鉤を投げ入れ、と言ってもF.E.Thomas竿にシルクラインで軽々投げられる10m程度の近距離ですが、魚の鼻先に毛鉤を流すように心を配ります。リーダーの動きと水中の魚の動きを見ながらのサイトフィッシング。
数投して魚の動きを見ていると頭を左に動かし口を使ったように見えました。
手首を使い合わせをくれると、重い手応え。「掛かった!」

魚を暴れさせ場荒れしないよう、下流に向けて魚を誘導しファイト。思惑通り魚は下流側に来てくれたものの、シルクを巻いても、あっという間にラインをリールが空になるくらい一気に持って行く遁走を繰り返すことが何度も何度も続きます。毛鉤は小さく、ティペットは1号。無理は禁物。柔らかい竿はその弾力で魚にプレッシャーを掛け続けつつ、小さな毛鉤とティペットを守ります。漸く疲れの見えた鱒を、シルクをリールに巻き込み愛用のSharpe'sのテレスコピックタモへと誘いますが、柔らかな長竿では中々伸ばしたタモに魚は入ってくれません。そこで浅瀬に魚を誘導し動きの鈍った魚を漸くタモに収め体長を測ると55cm。口にはキラーバグがしっかりと掛かっておりました。

魚へのダメージを避けるため手早くタモから魚を出し、浅瀬でエラに水を通してやると、魚は元気に泳ぎ去って行きました。この間、11:30から15分くらいでした。

こちらも遠路はるばるやって来てのボウズを免れ、心に余裕が出ます。時間を取り魚を掛けた場所に戻ると未だ数匹の魚の姿が水中に見えます。
そこでキラーバグを更にプレゼントし、一度はリーダーとラインが引っ張られることがありましたが、掛け損ない、それならばと毛針を同じソーヤー氏が作り上げたフェザントテイルに変えてスレ魚達に挑むと。。。リーダーには何の変化も見られませんが、魚が横にスッと動いたので合わせをくれると重い手応え。
前の魚同様に下流に誘導しながらファイトしますが、全く同様に一気にシルクラインをリールが空になるくらい持って行くダッシュを何度も繰り返され年寄りのF.E.Thomas竿もずっと満月状態。竿を労わりつつ魚とやりとりすること10数分でしょうか。

漸くタモに収まった魚は53cmの丸々太った虹鱒でした。冒頭の写真の鱒です。竿とリールは水没。仕方ありませんが、古い竹竿には褒められたものではありません。

昨日活躍したハーディーのスピットファイアパーフェクト2 7/8インチリールに毛鉤。リールのリムには今から5年ちょっと前にオーストリアはムーア川で車で轢いた際出来た傷が残ってます。変形した部分をトントン叩き、ギザギザの傷はヤスリで磨き使用には全く問題なし。今回の大物鱒とのやり取りも問題なくこなしてくれました。

昔、オーストリアのチョークストリームのフィッシャ川でのサイトフィッシングに活躍したソーヤー毛鉤。今回は彼らに助けられました。

15:00の列車で帰りたいので、2時を待たず終了。駅までの長い道のりを考えて荷物をパッキング、汗を拭き帰り支度。
恒例の会津田島駅のヴォーノさんでの塩チャーシュー。長旅でもやって来て良かったです。

列車を待つ駅の待合室。何だか判りませんが、面白い人形が置いてました。

どこかで見たような気もしますが、一体なんの人形でしょうか。

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (おじゃまる)
2020-10-04 22:56:10
釣れたニジマスや使った竿もいいのですが、キラーバグで勝負されたのがおもしろいです。シーズンオフでも楽しめる釣り場が近くにあるのがうらやましいです。去年からイカのエギ釣りを始めたのですがいまのところさっぱりです。フライでチヌも始めようと考えておる今日この頃です。ラーメンうまそうですね!おねだんいかほどだったのでしょうか?
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Unknown (wanaka87)
2020-10-05 10:33:44
御無沙汰しております。

虹鱒の写真を拝見いたしました。
立派な魚ですね。お見事です。
実は、私も金曜日から土曜日にかけて会津田島にいました。
不覚にも7月末に不整脈で入院し、悶々とした日々を過ごしていました。そのリハビリを兼ねた散歩みたいな釣りをしてきました。

金曜日に右岸をゆっくり下流に歩いていたら堰堤上の広大なプールにミサイルみたいな鱒が数匹見えました。しかし、既に魚の方が異変に気付き、土手の上にいた私の影で全速力で逃げて行きました。私には手も足も出ませんでした。

殆ど釣りをしないで、今度は上流に歩き、一番上の堰堤直下とその下に続く流れで25センチ位の虹鱒を5匹釣りました。フライはブラックプリンス、シルバーマーチブラウン、パートリッジ&オレンジを使いました。

2日目は疲れたので連れが釣っているのを川原で眺めていました。8ヶ月ぶりの釣りはとても楽しかったです。また是非行ってみたいと思います。

もし間違っていたら申し訳ございません。
ヴォーノさんの反対側の入り口付近で連れを待っていた時に、ロッドを持ち、リュックを背負った方に「お店はやっていますか?」とお声を掛けられました。今考えるとbudsek様だったような気がして仕方がありません。

もし、その方がbudsek様でしたら、荷物の少なさにとても驚きました。私はあまりウエーディングが好きではありませんが、川では誤って足が濡れてしまうことがある為、ライトウエーダー+ウエーディングシューズを使っています。しかし、電車移動にはこれが頭の痛い荷物で、いつも悩みつつ、諦めて持参していました。budsek様はどのようなウエーダーをお使いですか?お持ちのザックを拝見し、
とても旅慣れていらっしゃると思いました。
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キラーバグ… (yugawaski)
2020-10-05 18:54:30
暑さも収まって、開けた場所での釣りも良くなりましたね。
古い竿は、まだまだ元気とは言えもうご老体ですから、大きな鱒をかけた時に一抹の不安が残りますが、使うことも必要ですよね。
キラーバグはヤーンの入手が難しくなっていますね。
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Killer Bug (budsek)
2020-10-05 20:12:37
おじゃまる様
コメントを頂き大変ありがとうございました。太めの銅線とChadwick 477を鉤に巻きつけたあのバグですが、まさか会津のスレ鱒でも未だ出会ったことはなかろうと糸に結んだのが正解でした。最近はとんとご無沙汰のこの鉤も、サイトフィッシングでは威力を発揮してくれ助かりました。
このラーメンは900円。北アフリカ在住時は偶に日本に来て豚肉の滋味を味わう幸せを噛みしめましたものですが、その時のことを今も思い出させてくれる一杯であります。
2013年、最初に意を決して訪れた時は遠いところと思いましたが、今は指定席の特急に乗れるので大分楽になりました。でも時には一泊ぐらいしたいなと思います。。。
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お目にかかっていたのですね。 (budsek)
2020-10-05 20:25:00
wanaka87様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
将に、ヴォーノさんの入り口に満席なので名前を書いて待つようにと張り紙があったのを奇異に思い、お声がけをしたのは私です。お休みのところ大変失礼致しました。しかし、余りの奇遇にびっくり致しました。
今回、あのリュックサックには釣りカバン(Hardyではなくここ数年は同じ大きさのBradyのカバン)、Simmsのウェーディングシューズ、足の付け根までのサイ・ウェーダー、帽子、テレスコピックタモ、それに飲み物と食べ物を入れておりました。他にもゴム引きのサイ・ウェーダーも入れられますし、チェストハイのウェーダーも入れられます。もう20数年あのリュックを使っており、電車釣行の定番であります。
大物鱒の引きも楽しいのですが、尺もの前後の鱒を流れの中でウェットフライ、ドライフライで釣るのもとても楽しいもので次回はまた上流に戻って見たいと思います。ありがとうございました。
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Chadwick477 (budsek)
2020-10-05 20:34:39
yugawaski様
コメントを頂き大変ありがとうございました。
折角の胴調子の9フィート竿なのでウェットフライの釣りに使おうと思い今回連れ出して正解でした。ティップも2本、ミドルセクションも2本ある変わった竿ですので、万一の場合でも未だ心の余裕を持って使うことが出来ます。
yugawaski様のWBRにも広い川で早々に活躍頂きたいと祈念致しております。
Killer Bugですが、今回使ったのはハンガリー時代に使っていたもので多分15〜17年くらい前に巻いたものです。Chadwick 477は当時すでになかったので、英国で買った代用品で巻いたように思います。今でもその代用品はあるので多分自分が使う分には一生分はあるのかな、と思います。それにしても、前回釣行には、この毛鉤があって良かったです。
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Unknown (おじゃまる)
2020-10-05 21:19:07
お・お・驚きの価格です!! 900円。砂漠で買う水の値段を超えて月で買う水の値段まで行きそうになりました。(笑)あの横長チャーシューを見て店主のこだわりが感じられて値段を予想していたのが750円~800円。超えていました。ちじれ麺に塩。私の場合妄想食いというのをするのですが、あのチャーシューを炭火であぶり、脂身のはじっこがちょこっと焦げて脂身に透明感が出てきたころに素早くどんぶりと合体させテーブルに運ばれてきたらレンゲでスープをまず一すくい。アツアツのスープが口の中で芳醇な塩の味の余韻をのこしながら喉にごくり。続いてちじれ麺に絡んだ極上スープとともに麺を音を立てながら一気にすする。最後にスープのおつりで服を汚して一言。 うまい!! こんなかんじでしょうか。チャーシューをいぶす1手間があると900円納得の価格といったところです。チャーシューの妄想食いは文面が長くなりますので中止いたします。
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月の砂漠の一杯 (budsek)
2020-10-05 21:36:17
おじゃまる様
確かに900円となると高いことは高いのですが、早朝から電車に揺られ片道約4時間。釣りをして疲れた体に、帰りの電車に乗る前の一杯。ああ。月の砂漠でラクダに揺られながらの一杯くらいの価値でしょうか(笑)???
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Unknown (おじゃまる)
2020-10-05 23:24:00
ラーメン大好きなんですが、一昔前のとんかつ定食より高くなっているものが多いのが残念です。小学生のころ今から42年前ですと、ラッパの音で軽トラで来ていた中華ソバ屋で250円でした。高級になってしまいましたが、旅の贅沢出費とでも申しましょうか。私も食べちゃうと思います。画像見ていてうまそうです。
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うーむ (budsek)
2020-10-06 20:08:23
おじゃまる様
ヴオーノさんですが、言いにくいことながら、ラーメン専門店ではないのです。。。トンカツ、モーニングセット、カレー、他にも色々のもの。。。と、ございまして、ラーメン専門でないのにこのお値段?と思われるとちょっと何もお応え出来ない。。。です。
しかしながら会津田島にやって来たら、魚を釣る時間が無くなっても締めはヴオーノさん、というのが私の中の位置づけでございます。チャーシューはボリュームたっぷりで、後少し年を過ごせば、胸焼けしそうなくらいあります。。。嗚呼。
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