20160317今日の一手
1月30日の名南将棋大会から、MさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。
香と桂歩歩の交換で、後手は歩切れですからやや駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は39角と持ち駒桂で2枚。
後手の攻め駒は74飛22角64香91香で4枚。
総合すれば後手が有利です。
大局観として
問題図の少し前
ここで88桂と投入すれば手堅かったのですが、77金と立って64香39角56歩で問題図。22角の利きが通って、77の金を取られて桂馬で取り返すという筋がかなり先手玉を薄くするので受けにくくなっています。つまり77金が疑問手。
放置すれば77角成同桂67香成があります。77角成同桂76飛というのも96飛があるので困りますね。どうにか受ける手段を考えなければいけません。後手の攻め駒が4枚、たいした駒得でもありませんし、受けきりは難しいです。多少の犠牲は覚悟して頑張れる順を探さなければなりません。
× 普通の受けは78銀でしょうか。
77角成同桂57歩成
角で取って47金はまずいでしょう。57同飛76飛88桂46飛
両取りが決まってしまいます。
× 88桂は
77角成同桂67香成
受けになっていません。
× 88玉は67香成でだめですね。
△ 86玉なら
一応耐えています。94飛88桂84飛
揺さぶられて97玉は77角成同桂67香成
ですから84飛は取るしかなさそうです。84同角同歩で
78銀なら47角が痛く
59飛29角成48金28馬56銀85桂
こんな感じで駒損しながらの受けです。粘れますがこれではあまり見込みがないです。
飛車を取った後は56銀のほうがよさそうです。
85歩97玉77角成
77同桂67香成同銀89角
詰めろで銀取りです。99飛67角成78銀
案外これなら粘れそうです。とりあえず選択候補にしておきましょう。
× 56銀は自然ですが
77角成同桂76飛88玉55歩
67香成があるので困ります。
× 66桂は普通の受けなのですが
66同香同歩(同金は角を切られて76飛)85桂
86玉77桂成同玉96香
この時端を受けにくいのです。56銀99香成78銀94飛
97歩は89成香同銀97飛成98香85桂
これがぴったり。
96香の時に98歩は57歩成で
57同角は47金、57同飛は98香成です。
97歩と受けても
97同香成同桂96歩98歩97歩成同歩65桂
という筋でだめ。
○ ということで、実戦は66歩でした。攻め駒は近づけて受けよという手です。
66同香に同金と取ってしまったため
66同角同角76飛
これでは粘りようがありません。
66同香にほかの受けですが、68歩は67香成が盲点。
67同歩77角成同桂76飛
香をもらったので少しは条件がいいのですが、88玉96飛
飛車成が受からないのでまずそうです。
67香成に同金は
99角成78銀に94飛88桂95歩が手順の攻めです。
95同歩同飛96歩45飛同歩79銀
77銀は89馬でまずそう。98飛は88銀不成同飛85桂ですからいい受けがありません。
68歩ではなく88銀です。
94飛98玉69香成には66歩
角筋を止めて受けきれそうです。
とすれば88銀には64飛でしょう。
65歩同飛56銀68香成
飛車の取り合いはまずいです。28飛に77角成同銀67飛成
67同銀同成香79桂
まだ先は長いですがどうにか受けられるようです。
形勢が悪くなると好手はなかなかありません。それでも77の金を取られないように、あるいは取られても玉の囲いが弱くならないように考えねばなりません。
それで66桂が第一候補ですが、取られて85桂があるので却下。
78銀は77角成に同銀を用意しているのですが、67香成があるのでだめ。
実戦の66歩が(見えれば)次の候補で、同香に88銀がうまい手順です。77角成の後で67香成という順を防いでいます。
実戦では66同香に同金と取ってしまったのが敗着。2手続けて疑問手を指せば負けます。1手疑問手を指しても、そこで踏ん張れば案外形勢は悪化していないということもよくあるものです。
1月30日の名南将棋大会から、MさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
一昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。
香と桂歩歩の交換で、後手は歩切れですからやや駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は39角と持ち駒桂で2枚。
後手の攻め駒は74飛22角64香91香で4枚。
総合すれば後手が有利です。
大局観として
問題図の少し前
ここで88桂と投入すれば手堅かったのですが、77金と立って64香39角56歩で問題図。22角の利きが通って、77の金を取られて桂馬で取り返すという筋がかなり先手玉を薄くするので受けにくくなっています。つまり77金が疑問手。
放置すれば77角成同桂67香成があります。77角成同桂76飛というのも96飛があるので困りますね。どうにか受ける手段を考えなければいけません。後手の攻め駒が4枚、たいした駒得でもありませんし、受けきりは難しいです。多少の犠牲は覚悟して頑張れる順を探さなければなりません。
× 普通の受けは78銀でしょうか。
77角成同桂57歩成
角で取って47金はまずいでしょう。57同飛76飛88桂46飛
両取りが決まってしまいます。
× 88桂は
77角成同桂67香成
受けになっていません。
× 88玉は67香成でだめですね。
△ 86玉なら
一応耐えています。94飛88桂84飛
揺さぶられて97玉は77角成同桂67香成
ですから84飛は取るしかなさそうです。84同角同歩で
78銀なら47角が痛く
59飛29角成48金28馬56銀85桂
こんな感じで駒損しながらの受けです。粘れますがこれではあまり見込みがないです。
飛車を取った後は56銀のほうがよさそうです。
85歩97玉77角成
77同桂67香成同銀89角
詰めろで銀取りです。99飛67角成78銀
案外これなら粘れそうです。とりあえず選択候補にしておきましょう。
× 56銀は自然ですが
77角成同桂76飛88玉55歩
67香成があるので困ります。
× 66桂は普通の受けなのですが
66同香同歩(同金は角を切られて76飛)85桂
86玉77桂成同玉96香
この時端を受けにくいのです。56銀99香成78銀94飛
97歩は89成香同銀97飛成98香85桂
これがぴったり。
96香の時に98歩は57歩成で
57同角は47金、57同飛は98香成です。
97歩と受けても
97同香成同桂96歩98歩97歩成同歩65桂
という筋でだめ。
○ ということで、実戦は66歩でした。攻め駒は近づけて受けよという手です。
66同香に同金と取ってしまったため
66同角同角76飛
これでは粘りようがありません。
66同香にほかの受けですが、68歩は67香成が盲点。
67同歩77角成同桂76飛
香をもらったので少しは条件がいいのですが、88玉96飛
飛車成が受からないのでまずそうです。
67香成に同金は
99角成78銀に94飛88桂95歩が手順の攻めです。
95同歩同飛96歩45飛同歩79銀
77銀は89馬でまずそう。98飛は88銀不成同飛85桂ですからいい受けがありません。
68歩ではなく88銀です。
94飛98玉69香成には66歩
角筋を止めて受けきれそうです。
とすれば88銀には64飛でしょう。
65歩同飛56銀68香成
飛車の取り合いはまずいです。28飛に77角成同銀67飛成
67同銀同成香79桂
まだ先は長いですがどうにか受けられるようです。
形勢が悪くなると好手はなかなかありません。それでも77の金を取られないように、あるいは取られても玉の囲いが弱くならないように考えねばなりません。
それで66桂が第一候補ですが、取られて85桂があるので却下。
78銀は77角成に同銀を用意しているのですが、67香成があるのでだめ。
実戦の66歩が(見えれば)次の候補で、同香に88銀がうまい手順です。77角成の後で67香成という順を防いでいます。
実戦では66同香に同金と取ってしまったのが敗着。2手続けて疑問手を指せば負けます。1手疑問手を指しても、そこで踏ん張れば案外形勢は悪化していないということもよくあるものです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます