名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集20190521

2019-05-21 | 大山将棋研究

先手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

68馬は恐れず反撃に移ります。

A 55歩  B 64銀  C 71飛

 

第2問

 

端はうるさいので取りません。寄せ方は?

A 63金  B 51角 C 54歩

 

第3問

 

こう指すものなんですね。

A 51金  B 17歩  C 91竜

 

第4問

最後は駒が余りますが詰将棋です。

 

 

 

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大山将棋研究(1257);中飛車に急戦(山田道美)

2019-05-21 | 大山将棋研究

今日の棋譜20190521

昭和41年12月、山田道美先生と第9期棋聖戦挑戦者決定戦第2局です。

大山先生の中飛車で

ツノ銀です。

山田先生は63銀からの袖飛車です。7筋の歩を交換して74銀と出ようというねらいですね。85歩77角を決めなかったのは、大山先生の袖飛車で3筋の歩交換から85歩を取られないようにしようという意味でしょう。そのために大山先生の77金という変わった手が出現しました。

しばらく駒組みの後、山田先生は5筋の歩を交換しようと動きます。

中央の小競り合いで

結局互いにきれいな形に収まりました。

大山先生は左翼の形を直したいのですが、正調のツノ銀中飛車のために金を引くと

8筋の歩を交換されます。75歩のカウンターは応援が銀だけなので指し過ぎの感じがします。

銀だけで飛を抑え込めるわけはないので、山田先生は63銀とか65歩とか、普通に応対してよいと思いますが

飛を切って角を出ました。ちょっと無理な感じもありますが

右桂を使えるので悪くはありません。

大山先生は香を取られても桂を仕留めますが

89桂を取られるので駒損です。

山田先生は馬を使って攻めていくのですが、もうちょっと良い手順はなかったか。

大山先生に桂を使った反撃があり、金を逃げづらい形です。

これで馬飛の交換になり

両取りがあるから指せると山田先生は見ていたのでしょう。

でも両取りは受かってしまいました。(72飛では71飛の詰めろでも良いですが、後の後手玉の堅さが違うと見たのでしょう。)

57角には68角?75飛成同飛成同角成71飛があるということですか。

68同角成が仕方なく、山田先生の端攻めが厳しいと良いのですが

大山先生の攻めも厳しいです。横からの攻め合いでは先手に分があります。

先手には確実な寄せがあります。

山田先生は端を詰めて15桂。駒をもらってうっちゃりをねらいます。

大山先生は17歩~16歩と突き上げて

68金を取らせる間に15桂を取り切りました。これで寄せ合い勝ちだと読んだのですね。

18歩にも構わず51香を取ります。これで2手すき。

75竜の非常手段にかまわず41金を取ります。

清算して後手玉の詰みが読めるでしょうか?

51角同玉に61飛からでも詰みます。尻金で追っていって

ここまで。

 

山田先生の飛切りでも良いはずですが、馬で飛を取りに行くのでは失敗でした。両取りを受けられてしまうというのが誤算です。大山先生の107手目17歩だけでも覚えておきたいです。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1966/12/6
手合割:平手  
先手:大山名人
後手:山田道美8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 5四歩(53)
5 6八銀(79)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 5八飛(28)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 4二銀(31)
15 2八玉(38)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 7四歩(73)
21 6七銀(68)
22 6四歩(63)
23 7八金(69)
24 6三銀(62)
25 4六歩(47)
26 7二飛(82)
27 7七金(78)
28 8五歩(84)
29 3六歩(37)
30 8二飛(72)
31 6八飛(58)
32 5三銀(42)
33 9六歩(97)
34 9四歩(93)
35 2六歩(27)
36 4二金(41)
37 3七桂(29)
38 5五歩(54)
39 5八飛(68)
40 5四銀(63)
41 5五歩(56)
42 同 銀(54)
43 4七銀(38)
44 5四銀(53)
45 5六歩打
46 4四銀(55)
47 3八金(49)
48 5三銀(44)
49 5九飛(58)
50 7三桂(81)
51 7八金(77)
52 8六歩(85)
53 同 歩(87)
54 同 飛(82)
55 7五歩(76)
56 8四飛(86)
57 7六銀(67)
58 8八飛成(84)
59 同 金(78)
60 6六角(22)
61 7八金(88)
62 5八歩打
63 2九飛(59)
64 6五桂(73)
65 6七金(78)
66 9九角成(66)
67 6六歩打
68 7五歩(74)
69 同 銀(76)
70 8八歩打
71 6五歩(66)
72 8九馬(99)
73 5七金(67)
74 5九歩成(58)
75 同 飛(29)
76 7八馬(89)
77 5五歩(56)
78 6五銀(54)
79 4五桂(37)
80 4四銀(53)
81 5四桂打
82 6八馬(78)
83 4二桂成(54)
84 同 金(52)
85 5八金(57)
86 5九馬(68)
87 同 金(58)
88 7九飛打
89 7二飛打
90 5二歩打
91 6九歩打
92 5七角打
93 6八角打
94 同 角成(57)
95 同 金(59)
96 1五歩(14)
97 5一角打
98 4一金(42)
99 6二角成(51)
100 5一香打
101 7一飛成(72)
102 4二角打
103 6一金打
104 1六歩(15)
105 1八歩打
106 1五桂打
107 1七歩(18)
108 5六桂打
109 1六歩(17)
110 6八桂成(56)
111 1五歩(16)
112 1八歩打
113 5一金(61)
114 7五飛成(79)
115 4一金(51)
116 7一龍(75)
117 4二金(41)
118 同 玉(32)
119 7一馬(62)
120 1九歩成(18)
121 5一角打
122 同 玉(42)
123 6一飛打
124 4二玉(51)
125 4一金打
126 3二玉(42)
127 3一金(41)
128 2二玉(32)
129 4四馬(71)
130 同 歩(43)
131 2一金(31)
132 1三玉(22)
133 1四銀打
134 2四玉(13)
135 2五銀(14)
136 投了
まで135手で先手の勝ち

 

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20190521今日の一手(その878);力をためる

2019-05-21 | 今日の一手

20190521今日の一手

 

4月20日の名南将棋大会から、HさんとKさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

銀と桂(歩歩)の交換で成銀を作っていますからほぼ損得なしです。

玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。

先手の攻め駒は28飛64成銀45桂と持ち駒角桂で5枚、十分です。

後手の攻め駒は81飛と持ち駒角銀銀で4枚。こちらも十分です。

総合すれば互角か後手もちです。

 

☆ 大局観として

玉の堅さの分だけ先手が指しにくいようです。後手玉を薄くするか、後手玉よりも固めてしまうか。

後手からは86飛と走るか、45銀同歩55角という筋をねらわれるのでしょう。それに備えつつ待っていても悪くはなさそうです。

金駒を持っていないので単純に玉を固めるのは難しそうです。攻めるほうを主体に考えるべきでしょう。

 
 
△ 寄せのセオリーに従って考えれば、厳しい手からです。53桂成
または63成銀と王手で攻めてみます。1枚損する攻めなので無理なようですが、53同銀同成銀同金45桂
63金や54金とは逃げづらく、52金75角53歩65桂
77桂を活用できるので攻め駒には困りません。44銀53桂左成同銀同桂成同金62銀41桂
互いに回避することもできそうなのですが、駒を打って守ってはがして・・・妥協すれば千日手かもしれません。
 
 
 
○ 65桂と跳ねれば
先に捨てるよりも厳しいかもしれません。62銀と受けても75角
63歩の催促に53成銀同銀上54桂
ここに桂を打てるので53の地点の利きが上回ります。
 
後手が受けずに86飛でも
53桂左成同銀同成銀同金同桂成
取れば王手飛車、逃げれば簡単に寄せられます。
 
 
45銀のほうが難しそうですが
53桂成同金同成銀同玉(ここまでを後回しでも良い)45歩55角
攻防に角を打たれますが、46桂が好手です。99角成54銀(あるいは72角でも良い)42玉53金33玉43銀成
清算すると64角の王手飛車です。
 
 
○ ちょっと面倒になるのですが65桂打
から入ると、62銀75角63歩
53成銀同銀上同桂左成同銀同桂成同金65桂
桂を持っていないので前の変化の54桂がありませんでしたが、後で桂を跳ねれば何とかなります。41桂53桂成72銀
ここに銀を打って63歩を取ればかなり受けにくいです。
 
やはり後手は45銀
として45同歩55角が有力な反撃ですが、53桂成同金同成銀46銀
ここでも桂を持っていないので46桂は打てません。銀を打つと余計に46同角同金37銀が怖いですが(33角ならば35歩、22角ならば24飛と攻められます)
 
75角(72角や65桂もあり比較に悩む)から合駒に65桂などが厳しく、先手優勢です。
 
 
○か△ 最初に75角だと
74歩か84銀で催促されます。74歩だとして53成銀同金
54桂は無効なので、53同角成同銀同桂成45桂42玉22歩
後手玉は狭いので、うまく28飛を使えれば寄せが見えます。
 
75角74歩には同成銀
と落ち着いて指しておいても良いわけで、後手としては74歩ではなく84銀だったか(清算されるならば84銀は遊んでしまう)の比較を悩むところではあります。多分どちらも先手が指しやすいです。
 
 
○ 74角と打つと
52角成と63成銀をねらえます。(85から打つと飛車を切られるかもしれません。)
86飛には52角成同玉87歩76飛65桂
63金を打つ筋で後手は53の地点を守り切れません。
 
62銀と受けても
 
52角成同玉72金
83角にも62金同玉63銀から詰めろをかけていけばよいです。
 
62金とかわされたら
65桂52銀73桂成
これも攻めが切れません。
 
45銀はやはり怖いのですが
45同歩55角に24飛が利きます。
64角には52角成同玉34飛
角金取りで返せます。
 
19角成のほうは
52角成同金54桂
というのがきれいな寄せ方です。
 
 
○ 他には56金として
65桂などと攻めた時に45銀同歩55角を避けておくのも良い手です。その攻め筋が見えていればの話ですが。つまり37角を打たれても29飛ではなく27飛19角成65桂
攻めは厳しいですし、このほうが先手玉が安全(77玉と逃げやすい)と見ているわけです。
 
 
○ 24飛23歩25飛
としておくのも、45銀同歩55角という筋を避けてプラスの手です。
 
 
× 22歩の利かしは
22同金とさせておけば攻めやすいですが、45銀~55角をねらわれた時に難しくなっています。45角に72角~45角成が実現すれば良いのですが、86飛87歩46銀
強く出られると怖いです。
 
 
 
△ 実戦は72角でした。
馬を作れば駒得をねらえるという意味合いかと思ったのですが、86飛87歩76飛63成銀
83角成か61角成としなかった(それで互角くらい)のは最初から成銀を使おうと思っていたのでしょうか。しかし72飛同成銀(ここまで実戦の手順)76歩
ならばはっきり悪かったです。
 
本譜は83角
の両取りですが、74歩の中合にして、72角(74同角には65銀)73歩成45角61飛
ならば先手もちでした。
 
74歩ではなく65桂打だったので、45銀同歩76歩
と打たれるのが余計に厳しくなってしまいました。
 
 
△ 成銀を使うならば63成銀
先に捨てて63同金72角のほうが筋というものです。金を取り返せば有利ですが、後手は74角(あるいは83角)
81角成47角成(詰めろ)65桂62金
金銀銀と飛桂の交換で駒損ですから難しいです。うまく攻め続けられるかどうか。
 
 
○ ゆっくり指すならば65成銀
成銀を引いて55角を避けておきます。86飛87歩81飛72角
馬も作り駒得を主張します。
 
 
☆ まとめ
 
先手の攻め駒が多く、65桂の応援も利きます。後手が備えたばかりの53の地点を攻めてみれば、かなり手が続きました。この頃の角換わりは玉を囲わないことが多く、相掛かりの感覚に近いかもしれません。
後手からの86飛は(先手の持ち歩が多いので)たいしたことがないですが、45銀同歩55角という反撃は厄介です。すぐに攻めるのも良いですが、56金とか、24飛23歩25飛というのも良い手になります。
ちょと力をためる(65桂と跳ねる、あるいは55角を避けておく)と攻撃力が増すという例でした。
 
 
 
 
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