
大山先生の四間飛車に米長先生は玉頭位取りの予定

でしたが、位取りを拒否されました。

米長先生は黙っている棋風ではなく、とがめようとします。

74に拠点を作りました。でもこれは保てません。

これで拠点は消えて

5,6筋の位を取ったということになります。

これで67銀とすればよい形。大山先生から動きます。

85歩(84銀と出たい)同金93桂、金を引くと84銀から7筋を攻められます。

角をぶつければ軽くかわして、大山先生がうまく指している感じです。金取りが忙しいですね。

54歩と突きだして飛車交換(52歩と謝ると歩がなくなるので77桂か)から角を成って

銀を交換して互角のさばき合いです。

銀を投入してみると、金銀の連携で大山先生のほうが堅いです。だから少しリードしているのでしょう。

あとは駒のはがし合いで

互いに桂馬で金銀をはがします。

馬が消えて、大山先生の有利が拡大しました。この時22飛の位置も悪く、王手飛車の筋があります。

そのため23飛成と一手緩めるのがつらいところ。大山先生は攻め駒が4枚ありますからどう寄せるかだけです。

48の馬を57に引いて、格好いい寄せです。

米長先生も粘ろうとしますが、竜も馬も取れないのでは望みがなく

大山先生はきれいに寄せてしまいました。
大山先生の快勝譜、大優勢というわけではないけれど、小さな有利を保って、最後はきれいに寄せてしまいました。米長先生の敗因は難しいです。飛車の打ち場所一つで違いそうですし、玉頭の関係でどの形がよかったか。大山先生をほめておくほうが良いのでしょう。この時代の棋譜を並べるなら大山米長戦が一番面白いです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:米長邦雄8段
後手:大山棋聖
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5八金(49)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5六歩(57)
16 8二玉(72)
17 5七銀(48)
18 4三銀(32)
19 6八銀(79)
20 7二銀(71)
21 6六歩(67)
22 5四銀(43)
23 7七銀(68)
24 7四歩(73)
25 6七金(58)
26 5二金(41)
27 7五歩(76)
28 同 歩(74)
29 8六銀(77)
30 8四歩(83)
31 7五銀(86)
32 8三銀(72)
33 7四歩打
34 7二金(61)
35 2五歩(26)
36 3三角(22)
37 7六金(67)
38 6二金(52)
39 6五歩(66)
40 7三歩打
41 同 歩成(74)
42 同 金(62)
43 5五歩(56)
44 4三銀(54)
45 6六銀(75)
46 7四歩打
47 7七角(88)
48 3二飛(42)
49 8八玉(78)
50 3五歩(34)
51 1六歩(17)
52 4二角(33)
53 2六飛(28)
54 5四歩(53)
55 同 歩(55)
56 同 銀(43)
57 5五歩打
58 4三銀(54)
59 5六飛(26)
60 3一飛(32)
61 7八金(69)
62 5一飛(31)
63 6八銀(57)
64 8五歩(84)
65 同 金(76)
66 9三桂(81)
67 8六角(77)
68 3三角(42)
69 5四歩(55)
70 同 飛(51)
71 同 飛(56)
72 同 銀(43)
73 5三角成(86)
74 4五歩(44)
75 5四馬(53)
76 6六角(33)
77 7七銀打
78 4八角成(66)
79 8六金(85)
80 2八飛打
81 6四歩(65)
82 同 歩(63)
83 2二飛打
84 6三銀打
85 2一馬(54)
86 8五歩打
87 7六金(86)
88 2九飛成(28)
89 5五桂打
90 7五歩(74)
91 6三桂成(55)
92 同 金(73)
93 6六金(76)
94 7六桂打
95 同 金(66)
96 同 歩(75)
97 同 馬(21)
98 6五金打
99 同 馬(76)
100 同 歩(64)
101 6四歩打
102 7三金(63)
103 2三飛成(22)
104 6六桂打
105 7九金(78)
106 7六歩打
107 同 銀(77)
108 5七馬(48)
109 5九歩打
110 同 龍(29)
111 6九金打
112 7八歩打
113 5九銀(68)
114 7九歩成(78)
115 5一飛打
116 7八桂成(66)
117 投了
まで116手で後手の勝ち