飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

ハイパースペクトルカメラの開発の歴史

2014-06-16 06:30:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

2003年に「道民の力で北海道衛星を打ち上げよう」というキャッチフレーズの下に産学連携の地域の人工衛星開発プロジェクトを立ちました。人工衛星は搭載するセンサーが提供するデータが仕事をすることから、私たちは北海道の広大な農地で成育される農産物の作柄を評価することを目的に、イメージセンサーとして今でいう「ハイパースペクトルセンサー」と同じ原理のスペクトルセンサーを考案しました。北海道衛星プロジェクトのために考案したセンサーは、当時は「多波長高分解能カメラ」と呼んでいましたが、その後、海外の論文を読んでいく中でハイパースペクトルイメージャーを知るようになりました。2003年頃は国内でハイパーを知っている研究者は殆どいませんでした。
このハイパースペクトルセンサーは複数のバンド(波長)を同時に捉えることのできる画像センサーで、選択する波長を変えれば農業以外の様々な用途に用いることができるという利点があります。
そこで、私たちは2003年の後半より経済産業省のモノづくりの研究助成支援のもとに「HSC1.0」を試作しました。HSC1.0の開発にはベンチャー企業ATF(エイ・ティー・エフ)が協力しました。ハイパースペクトルセンサーは衛星の移動を利用して画像を取得するラインセンサーですが、HSC1.0はスキャン機構を内蔵することによってカメラのように使うことができます。この機能を直感的に表現するために同年に佐鳥が「ハイパースペクトルカメラ」という"名称"を作りました。(今では多くの方がこの名称を使って下さるようになりました。)ところで、「HSC□□...」の1番目の数字についてですが、実験室など地上で使うタイプを"1"、航空機で使うタイプを"2"、衛星搭載タイプを"3"と定義しています。
最初の試作機であるHSC1.0ではVGAサイズで72バンドのスペクトル画像の撮影に数十秒かかっていましたが、次に撮影速度を2秒まで上げた「HSC1.5」を製作しました。HSC1.5をハードディスクに高速書き込みができるように改良して連続撮影に対応させた「HSC1.51」を完成させ、セスナを使った航空機リモートセンシングの実験を富士通と行いました。HSC1.51では一度の撮影で約1億画素相当の膨大なスペクトルデータを取得することができました。

HSC1.0の光学系を小型化した「HSC1.7」を4機製作し、内蔵のスキャン機構の駆動方式などの技術研究を行いました。HSC1.7はとても使いやすい機種で、北海道工業大学の多くの学生の卒業研究や修士論文の実験に使われました。HSC1.7の技術研究をもとに2007年に最初の製品版である「HSC1700」を完成させ販売を開始しました。翌年には露光モードなど幾つかの撮影機能を追加した「HSC1701」(後のHSC1701-H)が完成しました。

スピンオフの分野では大学の基礎研究の成果としてスペクトル技術を応用した鮮度測定法を確立し、「鮮度センサー」を開発、2008年に日本機械学会北海道支部技術賞を受賞しました。
衛星搭載用のセンサーについては、まず北海道工業大学(現・北海道科学大学)の佐鳥研究室にてLEDを用いた機上校正装置の研究から始め、その研究成果を国際会議International Symposium on Space and Technology Scienceで発表、2010年の日本航空宇宙学会誌(英語版)に掲載されました。2011年に文部科学省の超小型衛星研究開発事業に採択されて大型の予算を確保し、北海道大学の戸谷先生、北海道工業大学の青柳君(当時は大学院生、現・東京大学研究員)、都立産業技術高専の石川先生、アイドマ、植松電機、オービタルエンジニアリングとの共同研究として光学系の重量5kgの可視・近赤外帯(VNIR)の75バンドの宇宙用プロトモデル(PM)の「HSC」を完成させました。「HSC」は某電気メーカーの小型衛星搭載ミッション機器の最有力候補として検討されています。

衛星搭載センサーからの民生へのスピンオフとして2013年2月に"明るい光学系"を実装した「Cosmos Eye HSC1702」を完成させました。HSC1702はHSC1701-Hの後継機として位置付けられています。2013年度末にはリモートセンシング用の高解像ハイパー「HSC1802-USB3」「HSC1803-USB3」、医療分野で有望な高速・高解像(2K)の「HSC1802-CL」などを開発・販売しています。

特注では2011年度末に1000万画素(4K2K; 4000×2500pixel×400バンド)の高精細なハイパースペクトルカメラを開発しました。2014年度内には学会発表を計画しています。

http://www.hokkaido-sat.co.jp/product/hsc-histry

 


読書メモ:植生のリモートセンシング

2014-06-14 15:05:15 | 佐鳥新の教授&社長日記

書 名:植生のリモートセンシング

著 者:H.G.Jones, R.A.Vaughan (久米篤・大政謙次 監訳)

出版社:森北出版

 

農業リモートセンシングや森林リモートセンシングに必要となる分光放射物理から植物の構造に伴う反射特性について詳しく、かつ平易に書かれている。大学院で勉強する学生にはお勧めの書籍といえる。

 

1.はじめに

1.1 歴史

1.2 「リモートセンシング」という用語の解釈

1.3 植物生理学とリモートセンシング

1.4 将来についての重要な考察

1.5 本書の構成

 

2.植生リモートセンシングのための放射物理学の基礎

2.1 はじめに

2.2 放射の特徴

2.3 放射と物質の相互作用

2.4 熱放射

2.5 マイクロ波放射

2.6 回折と干渉

2.7 放射環境

 

3.植生、土壌、水の放射特性

3.1 光学的領域

3.2 熱赤外域

3.3 マイクロ波領域

3.4 他のタイプの放射

 

4.植物の群落と機能

4.1 はじめに

2.2 植物の構造と機能

2.3 植生と大気間の物質・熱輸送の原理

4.4 群集‐大気における交換過程

4.5 フラックスの測定

 

5.地球観測システム

5.1 システム設計の原理

5.2 観測プラットフォーム

5.3 検出機器

5.4 ピクセルにはどのような情報が含まれているのか

5.5 マイクロ波の利用

5.6 レーザー走査とライダー

5.7 観測システムの原理

5.8 現在のシステム

5.9 データ受信

 

6.光学データの準備と取扱い

6.1 はじめに

6.2 画像補正

6.3 画像表示

6.4 画像強調

6.5 画像判別

6.6 レーザー画像の解釈

 

7.植生特製の観測と画像分類のためのスペクトル情報の利用

7.1 マルチスペクトルやハイパースペクトルによる観測と画像化

7.2 分光指数

7.3 植被を推定するその他の方法

7.4 画像分類

 

8.植生構造の多方面リモートセンシングと放射伝達特製のモデル化

8.1 多方向リモートセンシングの基礎

8.2 BRFの測定

8.3 放射伝達と群落反射モデル

8.4 群落生成プログラム

8.5 モデルの逆推定

8.6 野外の群落内での植物物理学的パラメータの推定

 

9.群落の物質・熱交換のリモートセンシング

9.1 遠隔からのエネルギー収支および物質フラックスの推定

9.2 放射フラックスと表面温度

9.3 地中熱フラックス

9.4 顕熱フラックス

9.5 蒸発

9.6 熱赤外リモートセンシングによる水ストレスと気孔閉鎖の検知

9.7 CO2フラックスと一次生産量

9.8 結論

 

10.サンプリング・誤差・スケーリング

10.1 はじめに

10.2 サンプリング理論の基礎

10.3 現地での測定と他の参照データの収集

10.4 空間スケールの考え方

10.5 校正と検証

10.6 空間データの分類制度に関する不確実性

 

11.リモートセンシングの総合的な利用

11.1 はじめに

11.2 植物のストレスの検知と診断

11.3 精密農業と作物管理への応用

11.4 生態系管理

11.5 森林管理

11.6 野火とバイオマスの燃焼

 


HASTICニュースレター第129号

2014-06-14 09:20:08 | 佐鳥新の教授&社長日記

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         HASTICニュースレター
         第129号 2014年6月13日
       北海道宇宙科学技術創成センター
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 -今月の目次-
  ☆ 北海道スペースポート研究会 設立総会 報告
  ☆ 経営企画委員会報告
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 ○ 「北海道スペースポート研究会」 設立総会 報告 ○
      ○ 会長に丹保・元北大総長を選任 ○

 十勝管内大樹町に次世代型スペースプレーン(宇宙往還機)の離
発着場を国内で初めて造成しようという「北海道スペースポート
研究会」の設立総会が5月14日、札幌市北区の道総研プラザで開
かれ、26年度の事業計画などを決めるとともに、会長に丹保憲仁
・道総研理事長(元北海道大学総長)を選任した。

 「スペースポート研究会」は北海道や北海道経済連合会、大樹町、
北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)など10団体の発起人
の呼びかけで設立されたもので、総会には研究会の趣旨に賛同す
る道内外の宇宙関連企業や研究機関などから50人が参加。発起人
挨拶に立った秋葉鐐二郎・HASTIC会長は「スペースポートの実現
は北海道だけでなく、日本の宇宙開発の発展に寄与するだろう」
と意義を強調、来賓として招かれた北海道運輸局の渋武容・企画
観光部長と町村信孝・衆議院事務所の藤部英一所長が祝辞を述べ
た。

 同研究会の設立趣意書によると、次世代の宇宙輸送システムはこ
れまでの「使い捨てロケット」から再利用が可能な水平離発着型
の宇宙往還機になると想定、大樹町の町立多目的航空公園を中核
とする200-600ヘクタールの地域に4キロの滑走路や大小ロケット
の打ち上げ場、空中発射システムの開発拠点などを目指そうとい
うもので、2020年までの初期投資額を約100億円と見込んでいる。

 総会では、スペースポートのマスタープラン作りを柱とする本年
度の事業計画や規約、予算を承認したほか、会長、副会長、代表
幹事からなる役員を選任。会長に選ばれた丹保氏は「スペースポー
トの空間を確保できる地域は北海道にしかない。大きな夢をとも
に実現させよう」と抱負を述べ、閉会あいさつに立った大樹町の
伏見悦夫町長は「町多目的航空公園の滑走路はまだ1キロにすぎ
ないが、様々な宇宙実験に使われている。水平離発着できるスペー
スポートを一日も早く実現させたい」と地元の熱い期待を披露し
た。

 総会後の懇談会では、研究会の事務局を務める伊藤献一・HASTIC
理事長が世界のスペースポート開発の現状や日本における新しい
ロケット射場の建設を検討する動きなどについて説明、仏領レユ
ニオン島(アフリカ)で宇宙港の実現を目指すギー・フィニョー
レ・宇宙コーディネーターが20年前の北大留学の経験を踏まえ、
「ともに大志を抱き、スペースポートの夢を実現させようと呼び
 掛けた。

 総会には新聞社やテレビ局など7社が訪れ、総会後の記者会見で
スペースポート構想の内容について熱心に質問するなど、道民の
関心の高さを示していた。選任された役員は次の通り。

 顧問   町村 信孝  衆議院議員

 役員
 会長   丹保 憲仁  元北海道大学総長

 副会長  近藤 龍夫  北海道経済連合会 会長
      高向 巌   北海道商工会議所連合会 会頭
      横内 龍三  北海道経済同友会 代表幹事
      荒尾 孝司  北海道商工会連合会 会長
      星野 尚夫  北海道観光振興機構 会長
      米沢 則寿  十勝圏航空宇宙産業基地構想研究会 
会長  

 代表幹事 伏見 悦夫  大樹町 町長
      秋葉鐐二郎  北海道宇宙科学技術創成センター
             会長
      中村 栄作  北洋銀行 常務取締役
      藤田 昭   エア・ウォーター株式会社 専務取締
役北海道代表
      山中 康彦   清水建設株式会社 北海道支店執行役
員支店長 
      植松 務   株式会社植松電機 専務取締役

 監事   籏本 道男  籏本道男公認会計士事務所 所長      


        ○ 経営企画委員会 報告 ○

 平成26年5月26日(月)14:30より、第118回経営企画委員会(出
席7、オブザーバー1)がHASTIC事務局で開催された。概要を以下
に報告する。

1.事業報告、展示会等
 ・山本一太・宇宙政策担当大臣が4月12日、大樹町の多目的航空
公園や町内の宇宙ベンチャー企業「インターステラテクノロジ
ズ」を担当大臣として初めて視察した。視察にはHASTICの伊藤
理事長や伏見・大樹町長、中川侑子・衆院議員らが同行、スペー
スポート構想や地域の取り組みについて説明、国の支援を要請
したが、山本大臣は「大樹の強みは広い土地があること。いつ
か大樹から宇宙船が飛び立つ構図になればいい」との期待感を
示した。

 ・北海道経産局の増山寿一局長らが5月9日、大樹町を訪れ、スペー
スポート構想が描かれている町多目的航空公園などを視察、伊
藤理事長が現地で説明を行った。伊藤理事長は引き続き、大樹
町に隣接する広尾、豊頃両町役場も訪問して構想への理解を求
めた。

 ・自民党政務調査会宇宙小委員会が4月18日と5月16日、東京の自
民党本部で開かれ、伊藤理事長と在京の役員らが傍聴した。5
月16日の会議では昨年12月以来の委員会で出された課題の整理
が行われ、スペースプレーンの開発や新射場を含む広域宇宙セ
ンターの建設については引き続き検討を行う、とする親委員会
への報告案が示された。

 ・日本航空宇宙工業会の商業宇宙活動法検討委員会が5月15日、
東京で開かれ、伊藤理事長が参加した。商業宇宙事業を巡る法
整備の課題が議論されたといい、5月26日の経営委員会で、
HASTICとして大樹町での民間のロケット打ち上げやスペースポー
ト構想の実現を可能とする案文を取り入れるよう、意見書を提
出することを確認した。

 ・大樹町に町宇宙交流センターSORA(木造平屋建て、155平方メー
トル)が4月30日に開設され、伊藤理事長がセレモニーに参加
した。同町美成の町多目的航空公園の駐車場横に建設されたも
ので、道の補助を受けた建設費は約4000万円。

 ・恒例の道庁展示が5月15,16日、道庁1階ロビーで開催された。
道内で取り組まれている宇宙開発事業をパネルやビデオで紹介。
ハイブリッドロケット「カムイ」の9種類の4分の1模型やJAXA
の大気球実験模型も展示され、2日間で600人の来場者を数えた。

 ・大樹町で民間企業によるロケット打ち上げが活発化しているこ
とを受け、道総合政策部の科学IT振興局科学技術振興課が主催
する関係機関連絡会議が6月中旬をめどに開かれることになっ
た。道内の関係機関やHASTIC、民間のロケット打ち上げ企業に
参加を呼び掛け、ロケット打ち上げ実験の情報を共有するとと
もに、連絡窓口の一元化などについて議論する。

 ・HASTICの26年度総会が6月26日、午後2時半から、北大学術交流
会館で開催される。事業報告や新年度の事業計画や予算案が審
議されるほか、午後4時から北大大学院の藤田修教授を講師に、
国際宇宙ステーションで計画されている無重力燃焼実験につい
て特別講演会が催される。

 ・サイエンスパークが8月6日、月寒グリーンドームで開催される。
「カムイ」ロケット90Pが実物展示されるほか、HASTIC会員の
岩谷圭介さんが「風船宇宙撮影」をテーマに講演を行う。

 ・国際宇宙会議の「IAC2014トロント」(9月29日~10月3日)に
は9平方㍍の展示スペースを確保、伊藤理事長、上杉副理事長
らが参加してHASTICの活動をPRする。

2.北海道スペースポート研究会
 ・「北海道スペースポート研究会」の設立総会が5月14日、道総
研プラザを会場に開かれた。道知事、道経連会長、大樹町長な
どからなる発起人10人の呼び掛けに応じ、研究会の参加を予定
している道内外の宇宙企業や団体、研究機関から50人が参加、
十勝管内大樹町に水平離発着のスペースポート基地を実現させ
ることで協力することを確認、会長に丹保憲仁・元北海道大学
総長を選任した。

 ・設立総会に先立ち、伊藤理事長や関係役員らが道内外の関連企
業を訪問、当面の目標としていた約50社の企業・団体から研究
会参加の内諾を取り付けた。

 ・「北海道スペースポート研究会」の設立を受け、伊藤理事長が
5月20日、JAXAに樋口副理事長を訪問、研究会の設立趣旨を説
明するとともに、活動支援策への協力を要請した。

 ・6月26日の経営委員会で研究会の今後の活動について話し合い、
当面の目標となるスペースポート構想のマスタープラン策定に
ついて、上杉副理事長を中心に2年をめどに作業を進めること
を申し合わせた。

3.役員改選
 ・役員改選については6月の総会で2年に一度の改選期を迎えるが、
HASTICの活動と深くかかわる「北海道スペースポート研究会」
を立ち上げた直後ということもあり、総会までさらに検討を続
けることを申し合わせた。

4.WG報告
 ・宇宙環境利用WG
  ・50M級微小重力実験システムの利用促進を引き続き図って行
く。
  ・JASMA学会誌の小型落下塔特集号への協力を行う。

5.その他
 ・6月の経営企画委員会は26日正午から、北大学術交流会館で、7
月は23日午後1時半から、HASTIC事務局で開催する予定。

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 HASTIC ニュースは,道内外の航空宇宙関連活動に関する
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 発行人 北海道宇宙科学技術創成センター理事長 伊藤 献一
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読書メモ:分光画像入門

2014-06-14 06:30:00 | 佐鳥新の教授&社長日記

書 名:分光画像入門

著 者:伊東一良

出版社:朝倉書店

 

初学者向けの分光画像の教科書といえる。フーリエ分光画像の実験方法が具体的に書かれており、4年生から大学院前期課程の学生が実験装置を作るときに参考になると思われる。

第4章のダイクロックミラーを使ったマルチバンド撮像装置(テキストでは8バンド)の構成と写真が掲載されており興味深かった。

分光画像の利用として、最近の(オリンパスの)内視鏡に使われるNBIが紹介されていた。顕微鏡を使った誘導ラマン分光の撮像法は今後のバイオ分野のツールとして有望と思われる。

 

1.分光画像とは

 

2.光の散乱・吸収と表面色

2.1 光の散乱・吸収の記述

2.2 散乱断面積、吸収断面積

 

3.測光の基礎とフーリエ分光

3.1 放射測光学の基礎

3.2 結像系と分光放射輝度

3.3 多次元空間の測光技術

3.4 フーリエ分光法

 

4.分光映像法の分類

4.1 分光影像法の原理

4.2 分光影像法の信号対雑音比の解析

4.3 各分光影像法の信号対雑音比の比較

4.4 近年のイメージセンサーの動向

4.5 まとめ

 

5.結像型分光影像法

5.1 像面フーリエ分光影像法

5.2 マイケルソン干渉計を用いた像面フーリエ分光影像システム

5.3 3層液晶偏光干渉計を用いた像面フーリエ分光映像システム

5.4 多重像フーリエ分光映像法

5.5 液晶偏光干渉型多重像フーリエ分光影像法

5.6 複屈折型偏光干渉計型多重像フーリエ分光影像法の特長

5.7 マルチチャネル分光影像法

5.8 干渉分光断層影像法

 

6.波動光学と3次元干渉分光影像法

6.1 瞳面フーリエ分光影像法

6.2 干渉分光影像法とコヒーレント・ラジオメトリ

6.3 空間コヒーレンス関数の伝搬則に基づく3次元干渉影像法

6.4 天体干渉分光影像法

 

7.分光画像の利用

7.1 リモートセンシングにおける分光画像の利用

7.2 画像成分計測の例とマルチバンドカメラ

7.3 内視鏡画像への応用例

7.4 誘導ラマン散乱分光顕微鏡

 


今日のニュース140613

2014-06-13 07:27:07 | 佐鳥新の教授&社長日記

■アルマ望遠鏡で探るガンマ線バーストの発生環境

アルマ望遠鏡の電波観測により、ガンマ線バーストが起こった数十億光年彼方の銀河から初めて分子ガスが検出された。銀河中の分子ガスと塵の意外な分布も明らかになり、宇宙最大級の爆発現象が由来とされるガンマ線バーストの発生環境を知る大きな手がかりが得られた。

http://www.astroarts.co.jp/news/2014/06/12grb/index-j.shtml

 

■NASAの新型有人宇宙船オリオン、12月試験的打ち上げへ

12月に試験的な打ち上げが予定されている米航空宇宙局(NASA)の新型有人宇宙船オリオン(Orion)が、米フロリダ(Florida)州のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)でシステムの最終テストに入った。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140612-00000023-jij_afp-sctch

 

■珍しい超新星爆発、N103B

寿命を終えた星の残骸が年老いた伴星を食べているうちに爆発を引き起こし、NASAのチャンドラX線観測衛星が6月4日、珍しい超新星爆発として観測した。

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2014061001

 


今日のニュース140612

2014-06-12 07:52:48 | 佐鳥新の教授&社長日記

■三菱重工など、GNSS利用のバス車内向け情報提供システムを開発

全地球航法衛星システム(GNSS)を利用した測位データに基づき、バスの位置をリアルタイムに認識。次のバス停の名前や近くの公共施設、イベント情報などを案内する。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0120140612bcaa.html

 

■次世代放射光施設の誘致へ-来月にも東北6県で官民組織

東北地域で次世代型の放射光施設の設置運動が盛り上がっている。東北6県の産学官が連携して産業利用への普及啓発のための新組織「東北放射光施設推進協議会」(仮称)の設立に向け、関係者が調整に入った。早ければ7月にも立ち上がる。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1420140612hlam.html

 

■55年前からの謎、月の裏側高地問題を解決

月の表側と裏側では、月の形成および進化の過程で地殻の厚みに差ができたため、裏側には「海」が存在していないのだという研究成果が発表された。

http://www.astroarts.co.jp/news/2014/06/11moon/index-j.shtml

 

■月周回衛星「かぐや」、月への帰郷から5年

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140611-00010001-sorae_jp-sctch

 


MOE研究会 in 北大祭2014

2014-06-07 15:20:13 | 佐鳥新の教授&社長日記

1.葛西、辻、山内 「テオ・ヤンセン機構を持つ生物を模した歩行機械の試作」

 ※「風の谷のナウシカ」のオウムのような動き方をするロボットです

 

2.元由 「電動立ち乗り二輪車をDIYする」

 ※人間がバランスをとっているのかと思ったら、カルマンフィルタを使った制御をしていたんですね

 

3.野沢 「絵画におけるリアリズム」

 ※人間の筋肉から皮膚の構造に合わせて色を重ね塗りすることで、超リアルな画像表現するという手法

 

4.菅原 「子供のアトリエ『いろたびKids』~創造性の種~」

 

5.工学部前の風景

 


今日のニュース:「宇宙庁」29年度設置 NSCで宇宙戦略策定要請 自民小委の提言案

2014-06-07 05:30:00 | 北海道衛星

「宇宙庁」29年度設置 NSCで宇宙戦略策定要請 自民小委の提言案

自民党の宇宙総合戦略小委員会(今津寛小委員長)がまとめた政府の宇宙戦略に対する提言案の全容が5日、分かった。宇宙における安全保障の基本的な考え方を示す「国家安全保障宇宙戦略」を国家安全保障会議(NSC)で策定するよう要請するほか、平成29年度をめどに宇宙政策を一元化した「宇宙庁」の設置を求める。自民党は提言を正式決定した上で、月内に政府に提出する方針だ。

 「国家戦略の遂行に向けた宇宙総合戦略」と題した提言案では、内閣府に設置されている宇宙開発戦略本部の機能を強化した宇宙庁を内閣府の外局として設置し、宇宙関係予算を一括計上するよう求める。

 宇宙事業を推進する手段として「国家安全保障宇宙戦略」のほか、2030~50年を見据えた「長期的宇宙インフラ整備計画」を策定するよう提案する。

 また、現行の宇宙基本法が定めている関連法制の整備が進んでいないため、宇宙活動の規制に関する「宇宙活動法」や、資源調査などを目的としたリモートセンシング(遠隔探査)衛星のデータの取り扱いを定める新法の早期制定の必要性も指摘している。(・・・続きはHPを参照)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140606-00000086-san-pol

 


最近のマーちゃん140606(我が家の最近の日課)

2014-06-06 22:59:16 | 佐鳥新の教授&社長日記

マーちゃんこと、オカメインコの息子というか家族の写真です。我が家の最近の日課を少し紹介します。

最近の北海道は朝3時半頃から夜空が明るくなり始めますますが、4時半頃から彼は起き出して寝床でつぶやき始めます。5時になると飛び立って人の寝ているスペースにやってきて、いたずらしはじめます。

6時になるとお腹がすいて、食べ物がないといって大声を出すので、私も無視できなくなって朝食を与えるのです。

昼間、つまり家族がいない時間は昼寝をしていることが最近分かりました。夜に家に帰ると、鍵を開けた瞬間に反応して喜びます。そして必ず夕食を一緒に食べることになります。人間の子供(3歳児)と同じで、これからは1泊以上は留守にできそうにありません。

 


今日のニュース140606

2014-06-06 07:10:17 | 佐鳥新の教授&社長日記

■ソフトバンクモバイル、ロボット事業に参入-来年2月、ヒト型ロボを国内投入

2012年に買収した子会社のアルデバラン(フランス)と共同開発した人間型コミュニケーションロボット「ペッパー」を公開。鴻海精密工業(台湾)が製造し、2015年2月に日本市場で発売する。本体価格は19万8000円(消費税抜き)。

ロボットの全長は約120センチメートル、重量は28キログラム。手の指先に至るまでの細かい動きと自然な会話が可能。人の表情や声のトーンを分析し、感情を認識できる。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0220140606agbc.html

 

■セントラル硝子、蛍光体分散ガラス開発-ガラスで蛍光体封止、透明性も高く

開発品の主な仕様として、軟化点は320度C―630度C、転移点は283度C―530度C、屈折率は1・5―1・6を持たせた。2014年度中の販売を目指す。

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820140606cbap.html

 

針に入る極細内視鏡 「福島育ち」、患者負担軽く

直径が実に0.65ミリ――。針の中に差し込んで体内を観察できる極細の内視鏡を開発したのが住田光学ガラス(さいたま市)だ。光を照射しながら観察できる。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ210I8_S4A520C1000000/

 

■子持ち銀河に輝く多くのX線連星

X線天文衛星「チャンドラ」が、子持ち銀河M51でまぶしく輝く複数のX線源をとらえた。その多くはX線連星で、伴星から物質が中性子星やブラックホールへと落ち込み熱されて高温になり、X線で輝いて見えているものだ。「子持ち銀河」の愛称を持つりょうけん座のM51は、地球から約3000万光年の距離にある銀河。

http://www.astroarts.co.jp/news/2014/06/05m51/index-j.shtml

 

■ロケットはいつの時代も男のロマン。胸躍る宇宙開発トピック

ホリエモンのロケットが4位に入っていた。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140605-00639157-sspa-soci