飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

17日も夜遅く

2005-05-17 23:08:43 | 北海道宇宙連合
 おばんです、岩本です。

 今日は磁気トルカ本体の抵抗について調べていました。トルカの抵抗値が、計算より求めた値と計測値で違うという点を調べていました。このままでは誤差が大きすぎて使い物にならないからです。

 まず、巻き線の抵抗率。始めは銅の抵抗率で巻き線の抵抗を求めていたのですが、計算が合わないので実際の抵抗率を求めました。トルカに電圧・電流を加えて抵抗を求めて、それを式に当てはめてトルカの抵抗率を算出しました。それと巻き線は外側がコーティングされているので、紙やすりで念入りにを接続部のコーティングをはがしました。

 調整の結果、抵抗の計測値と計算値が合うようになりました。この式をもとに今後もトルカの改良を進めていきます。

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1 コメント

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接触抵抗 (S.S)
2005-05-18 02:18:20
回路に電流を流すときには必ず電気的接点が必要であり、無頓着に回路設計すると自分が考えたとおりに動いてくれないことが多々あります。

大学の授業では原理を教えることへのこだわりから、理想化した数学モデル(いわゆる教科書的なモデル)を授業で教えるのですが、しかし、現実の設計には使えません。

誤解がないとは思いますが、決して大学の先生が嘘を言っているのではありません。

要するに、円周率を3.14ではなく、3でいいというのと同じなのです。

工作が好きな方であれば良く分かると思いますが、残りの0.14の差は実に大きく、電気回路でいえば、接触抵抗、接点の起電力(温度変化によっても発生する)、あるいは回路に流すバイアス電流の設定によっても品質が全然違う結果となります。

老婆心を言わせていただくならば、回路に流すべき電流を極力ゼロにするような素子を選ぶことで回避するというテクニックもあります。



実は私(S.S)も学生時代には同じようなことで随分泣かされました。私の経験では、全部組んだときに、それなりに中途半端な動作をしてくれたときが最悪で、自分の設計を100%信じてしまうので、(心境的に)バグ取りができなくなってしまいます。



大切なことは、予備実験の段階で、カタログ値を絶対に鵜呑みにせず、点呼をとるようにして部品の1つずつの動作を確認し、それらの事実を積み上げるようにして設計を固めることだと思います。



確かにテクニックを知っていることは有利だと思いますが、しかし、最も大切なことは確実性とか品質を追求する個人のマインドではないでしょうか。

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