飛び出せ! 北の宇宙基地

北の地である北海道で、人工衛星の開発などを行っている 北海道工業大学 佐鳥研究室の活動日記です。

宇宙関連情報: 今後10年間の衛星市場、急成長

2009-06-17 07:00:00 | 北海道衛星
2009-06-09 今後10年間の衛星市場、急成長 :ユーロコンサル予測

欧州の宇宙関連市場コンサルティング企業 ユーロコンサルによると、今後10年間の衛星市場は、過去10年間(1999-2008)より50パーセント増加すると予想している。製造予定の衛星数は1185機となる。

衛星製造及び打上げによる売り上げ予測では約18兆円(178Bドル)に達する。市場には政府系と民間が含まれる。ユーロコンサルの専門家によると、現在の経済危機による衛星ロケット産業界への影響は限られていると見ている。「一部の民間衛星運用会社が資金問題で困難な状況に陥ることはあるが、政府機関による宇宙技術開発への需要は依然として高い。」として堅調な市場成長を予想している。

政府機関による衛星需要は民需への応用分野に高く、また、民需と軍需両方で770機の衛星打上げが予想される。この3分の2は民需か軍民デュアルユースとなっている。民需衛星の内、過去10年間よりもさらに政府系の衛星の割合が高くなる。

現在の防衛や安全保障関連の懸念から、専用の衛星や民間商業衛星の利用を増加させるが、軍事専用の衛星製造は一部の国に集中すると見ている。

市場の成長には明らかに3つの国のグループが存在する。総じて言えば、地球観測、気象観測、ナビゲーション、通信分野の衛星を調達することに集中する。さらに宇宙科学や宇宙探査ミッション、そして技術実証衛星市場が期待されている。

地球観測では今後10年間でもっとも期待される分野で、230機が期待されており、宇宙機関、多国籍宇宙機関、軍民協力利用などで発注される。

今後10年間で12兆円(116Bドル)については、商業利用市場よりも政府系市場が2倍程度と大きいが、供給側は国内とは限らなくなり、国際調達が増加する。これらの衛星投入軌道位置はLEOが41パーセントで、その他は高軌道の地球軌道のGTO、MEO、HEO、そして深宇宙探査となっている。

商業衛星市場では依然として通信放送サービス向けの静止衛星が中心となり、衛星数でも金額でも過去より三分の一以上成長すると予想している。

静止通信衛星市場については、わずかに新規参入があるものの、ほとんどが既存衛星の取り替え需要が大部分であり、88機の衛星打上げられ、その4分の三は注文も過去4年間に契約されたものである。

静止通信衛星以外では、通信衛星市場では、180機の衛星が打上げられる予定である。これらにはLEO通信衛星のオーブコム、グローバルスター、イリジウムの次世代衛星、光学及びレーダ地球観測衛星のインフォテラ、ギオアイ、ラピッドアイ等が含まれる。これらの市場価値となる9500億円(9.5Bドル)は73パーセント増加するものの、静止衛星市場に比べると依然として小さな市場に留まる。


出典: http://www.spaceref.co.jp/