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さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

鳩の撃退法 下巻 読了

2018-05-30 20:15:44 | さるみみ文庫2018
うーん。

結局のところ、私は佐藤正午という作家を好きになれなかったかも。

どうしても無駄な会話とか無駄な描写とかが多い気がする。
話の進み方が遅いし。

あ、無駄な会話とか描写って偽村上春樹的な匂いもするし。

ものすごく分厚いのに、下巻も半分くらいまで全然話がすすまないし、疲れた。
とにかく疲れて、それで結末がこれかよ…みたいな感じで。

ホントに読者を選ぶ作家だと思った。
中身についてはほんの数日読み終わったにも関わらずあまり覚えていないのも辛いわね。

なんだかよくわからなかった…
残念な話よね。


「鳩の撃退法 上巻」読了

2018-05-07 22:53:53 | さるみみ文庫2018
この辺で、GW中に読み終わった本について記事UP。

まずは鳩の撃退法ね。
上巻だけなんだけど、上下巻ともものすごい分量で、でもちょっと話題だったから
どうなのかな~って思って読み始めたが。

とにかく話の展開が遅い。遅すぎる。
上巻の半分以上読んでも全然話が進まず、いろんなところに点がポンポンと現れていて、
それが線でつながることがない。
しかも時系列に並んでいることがないので、過去と現在が入り乱れて、それぞれを
「ん?ん?いつの話?誰のこと?」とイチイチ確認したりして本当に大変だった。
上巻の残り100ページくらいになってからようやく点在していたものが少しずつ線でつながり始めて
「なるほど、これから物語が動いてくるんだな」と思って今下巻だけど、
下巻入って100ページくらいではまた話に動きがない。とにかく動かないの。
下巻500ページ以上あるけど、これホント辛い。

あと、文体が独特で、なんというかね。村上春樹のマネ?とまではいかなくても
伊坂幸太郎ワールドを意識しているのか?という感じで、なんか読んでる人を小馬鹿にしている感がある。
まあそういうつもりは全くないんだろうけど、とにかく辛かった。

うん、読み手を選ぶ本だね、これは。
佐藤正午という作家がいつもこういう書き方の人であるとするなら、たぶん私はもう読まないな。
エンタメでテンポが悪いのは本当に辛いわよね。
上下巻合わせて1000ページを超える分量である必要があるのかと思うわよ、これ。

でもとにかく一度読んだわけだから最後まで読み切るつもりで下巻も頑張るわ。
でも下巻読み終わるのはいつになるのかまったくわからない、とだけ残しておく。
久々の苦行。

「15歳のコーヒー屋さん」発達障害のぼくができることからぼくにしかできないことへ 読了

2018-03-22 22:19:07 | さるみみ文庫2018
タイトル長い。

まあそれはどうでもいいんだけど、たまたまあるサイトでこの本のことを知り
読んでみたいな~と思って買った本。

この本の素晴らしかったところは、この本を書いた本人、響くんが周りの世界をどう感じていたのか
つまり発達障害の人はどう周りを見ていたのか、周りの人の自分に対する対応をみて
どう感じていたのかということを振り返る形になっているところ。
それだけでなく、響くん本人がそう感じながらすごしていたときに、母は何を思っていたのか
父は何を思っていたのか、という複数の視点から書かれているところがすばらしかったわね。

実は、コナンが2歳前後の頃、私は「もしかしてこの子って自閉症なのでは?」
と思っていたことがあり、結構いろいろと調べたり、検診で専門の先生にみてもらったこともあり。
で、響くんの幼少の頃の様子や、お母さんがそういう響くんを見て感じたことなどが
いろいろと当時の自分を思い出させて、思わずうなづいて読んでた私。
本当にコナンも同じだった。

赤ちゃんの頃からなかなか眠らないこともそうだし、感覚過敏で砂場に入れなかったし
(砂が手についたり、靴の中に入ると気になっていつまでも手をはらってた)
狭くて限定的な興味、こだわりなど、本当にそのままだった。
専門の先生は他にこういう要素がないか、ということで私にいくつか尋ねたものは
結局その先にあまり見られず、時が経てば過敏も落ち着いたし、こだわりはまだ強い面もあったり
人の気持ちがあんまりつかめないとか、っていうこともあるんだけど、
短期記憶とかには問題もないし、一応一度に複数のことを考えたりこなしたりすることも
できるので、どこかで小さい頃に激しかった成長の凹凸がなだらかになったのかな?
なんてことを思ったり。

響くんのご両親の接し方にちょっと感動した私。
いい本だったわよ。すぐ読み終わっちゃうけど。

彼にはこの先も頑張ってもらいたい。頑張って今見つけた道を進んでもらいたいと思った1冊だったとさ。



「羊と鋼の森」読了

2018-03-04 23:18:47 | さるみみ文庫2018
待ちに待った文庫本化。
書店でみかけて速攻買ったわよ。

「ふたつのしるし」を読んで、宮下奈都ってこんな感じなのか?
と思ったそのままの感じで、今回も大きな事件がなく、一人の青年が調律師として
成長していく様子を温かい目で見守っている、という作品。

丁寧に書かれているのでぐいぐいと読み進められるんだけど、
正直言うとちょっと物足りなさを感じるわね。

これはもう好みの問題かな、と思う。
こういう静かで何も起きない感じが好きかどうか。

私はちょっと退屈かな~と思ったということ。

ちなみに恩田陸の「蜜蜂と遠雷」はどうなんだろうね。

同じ音楽ネタつながり、ってところで。

まだまだ文庫になりそうもないけど、これもちょっと楽しみにしてる1冊。

さて、次は何を読もうかな。

「発達障害」読了

2018-02-27 21:49:54 | さるみみ文庫2018
今年度一緒に仕事をしていた人が、とにかくコミュニケーション取れない人で
何度同じことを言ってもいつまでも覚えてくれない、とか
同時に複数のことをこなすのが難しく、相手の気持ちをくみ取れなかったり
とにかくずっとトラブル三昧で困っていた。

「もしかしてアスペなんじゃない?」とその人のことを指摘した人がいて、
それを私は「ああ、発達障害ってことか」と解釈したけど、
でも、アスペルガーと自閉症ってどう違うのかとか、LDとADHDともどう違うのか、
それって子供の頃からそういう性質を持ってるものなのか、
大人になってからでもなっちゃうものなのか、などなど
発達障害全般についての知識が全くなかったので読んでみた。

医療者の観点から、さまざまな種類の発達障害の似ているところ、違うところ
どこが決定的な違いなのかをわかりやすく説明してくれている。
だから最初の方は本当に淡々としていて、教科書か?って感じなんだけど、
途中でアンデルセンやルイス・キャロルと言った実在の人物が発達障害だったかもしれない
という話がでてきたり、実際にあった少年犯罪の加害者に行われた精神鑑定結果について
筆者が考えるところが述べられていたりと、実例が出てくると断然面白くなった。

でも、子どもの発達障害についてもう少し知りたかったので、この本だけでは不足かな?
という感じ。
次は子どもの発達障害についての本を探してみるわさ。




「ふたつのしるし」読了

2018-02-14 22:19:26 | さるみみ文庫2018
エナリが今回の道コンの小説の続きをちょっと読みたい、
みたいなことを言ったので、早速アマゾンで注文。

で、読み終わったエナリは「あんまりおもしろくなかった」というので
私も「どれどれ」という感じで読んだのよね。

私は「羊と鋼の森」が文庫になるのを首を長くしてまっているところだったので
「おお、宮下奈都かあ」と思って読みすすめる。

で、主人公二人の成長物語なので、ある程度人生を生きている私なんかは
生きにくいハルと冷めている遥名が大人になっていく過程を子どもを見る目で
そう、見守る目で読めたんだけど、まだ成長の途中のエナリにとっては
何か事件が起きるわけでもないし、退屈だったんだろうな~とは思う。

途中まではなんだかほほえましい感じで読み進めていたんだが、
二人が出会うきっかけが震災で、
しかもなんか「そんなことあるの?」って感じで、ちょっと興ざめ感は残ったけど、
全体的には穏やかで読後感は悪くないかな。

先日、念願の「羊と鋼の森」文庫を手に入れたので、この先ちょっと楽しみ。
その前に別の読んでしまってるので、まだまだ読み始めるのは先かな。

ちなみにエナリ、今回の道コンの説明文の方も読んでみたいとのことだったんだけど
こちらは全集の中の1編だったみたいで、ちょっと購入にはいたらず。

こうやって話の続きを読みたい、と思うのがエナリ。
そこにも至らないのがコナン。

ま、いいか。

「保育士という生き方」読了

2018-02-05 23:42:08 | さるみみ文庫2018
実はこの私、保育士の資格を持っている。

エナリを妊娠する直前に、将来的にこの資格を生かして社会復帰しようかと思って
勉強し始め、途中妊娠がわかってつわりでダウンしつつも
意地でも取ってやる!と思ってワンチャンスにかけて受験をして、資格を取ったのよね。

でも実際には保育の最前線である保育園で働くのではなく、
保育士の資格を生かした別の仕事をしているのが実態。

そして今その資格に今の仕事の経験を上乗せして、こっそり転職活動中。

保育士としてブレずに保育園という現場で働いてきた人の生き様ってどんなものなのか
保育士や保育園を取り巻く環境が大きく変わる中でこの人が何を思ってきたのか、
そういうところを知りたいと思って読んだんだけど、そうした話はほとんどなくて
ちょっと軽かったかな~。

保育の仕事が好きだということはとってもよくわかったんだけど
たぶん今保育士になろうと思っている若い人が見ても
「保育士として頑張ろう」とは思わないだろうな、というのが正直な感想。

だって、全然時代背景とか違い過ぎるんだもん!!
古き良き時代回顧録って感じかな。

保育の道ではとっても有名でいろいろと今も活躍されているんだろうけど
その視点から今の保育園や保育士を取り巻く状況をどう思うのか、
どういう方向に進むべきだと思うのかなどをもう少し入れて欲しかったな。

さて、私の転職活動ももうすぐ終わりそうな予感。
さらなるステップアップができますように…

「まぐだら屋のマリア」読了

2018-01-28 22:09:49 | さるみみ文庫2018
原田マハ作品。

結論から言えば、やっぱり原田マハは「楽園のカンヴァス」が一番よかったという
これまでの意見が変わることはないんだけど。

まぐだら、とか話の中に出てくる紫紋、丸孤とか桐江とか与羽とか
登場人物は聖書の中に出てくる人たちから取ったのかな?と思えるんだけど
それぞれのエピソードって聖書からの引用みたいなものが入っているのかな?
よくわかんないんだけど、そんなちょっとした仕掛けがあるね。

あらすじ。
東京の料亭で修業していた主人公の紫紋は、料亭で起きた不正の内部告発事件に巻き込まれて
東京を去り、遠くに死に場所を探して「尽果」という名の村にたどり着く。
ひょんなことからボロ小屋に立ち寄ると、そこは定食屋「まぐだら屋」だった。
死ぬつもりで来たはずなのに、まぐだら屋を営む「マリア」に助けられて、
紫紋はひょんなことからまぐだら屋でマリアを手伝う料理人として雇われることになる。
過去を話さない紫紋だったけど、実はマリアにも人には決して言わない過去があった…

みたいな感じ。

本当に狭い場所でのお話の展開、登場人物も非常に限られていて、特に何か大きな
事件が起きるということもない単調になりそうな中で
そこそこ読ませる展開だったのは、やっぱりうまいな~とは思う。

けどやっぱりテイストは軽く、ホントに通勤時間にサクサク読む種類の作品だったかな。

今はすごく本を読みたい気分が高まっているので、これからまたどんどん読んでいくぞ!
と思って、あれこれ物色中。
重たい本も軽い本も含めて、今年はどんどん読みたいわさ。

「代償」 読了

2018-01-13 22:10:03 | さるみみ文庫2018
本屋さんで軒並み1位になってるこの作品。
どんなものか気になる!ってサボさんが買って年末に読んでたものを
私が年明けに読み始めたのよね。
年末年始に読もうかと思ってたんだけど、サボさんに「暗い気持ちになるからやめたほうが…」
と言われて「路」を読むことにした私。
ホント、忠告に従ってよかったわ。

すごくぐいぐい読ませる作品ではあるんだけど、
読後感がよろしくない。
とにかく、こんな悪党がいるのかと思うとうんざりするし、その彼の悪行描写がエグすぎて
読んでると疲れてしまうので、休み休み読んでたわよ。

ざっくりあらすじ。
主人公の圭輔は、小学校卒業前の事件で両親を亡くし、遠縁にあたる達也の家に引き取られる。
ところがこの達也は圭輔と同学年なんだけど、恐ろしいくらい悪いヤツで、
達也の父と継母からも酷い扱いを受けて3年近くを過ごし、そこから救い出してくれた人のところに
身を寄せ、達也一家と縁を切ることができた、というのが第一部。

この第一部、思春期の圭輔の辛い生活の描写が本当におどろおどろしくて
早くこの本終わらないかな~とさえ思ってた。

第二部は大人になった圭輔が最初に出てくる。
達也一家と縁を切って、そこから猛勉強して弁護士になっている圭輔のもとに
弁護の依頼が来ると。で、被告人がなんと、あの達也だった!という衝撃的なところからスタート。

せっかく達也一家と手を切ることができたのに、なんでまたここで!
達也の弁護人になった圭輔なのに、達也によって弁護士資格剥奪の危機に直面してしまう。

もお、いったいいつになったらこの苦境から抜け出せるのよお~
とぐったりしながら読んだわよ。

最後には正義が勝つんだけど、そこに至るまでホントに辛かったわさ。
読ませるな~とは思うけどさ、とにかくとにかく重たくて辛かった。

読み終わるのに時間はかからなかったけど、こんな話を書く人ってどんな人なのかしらね、とか思ったり。

次の1冊はもう少し楽しそうな本を選びたいわ。
あー疲れた。

「路」 読了

2018-01-04 08:10:05 | さるみみ文庫2018
今年最初に読み終わったのが、この吉田修一の「路」

ちょっと前に読んだ「流」といい、この「路」といい
舞台は台湾で、そしてどちらも読後感がとてもいいお話だったものだから
今かなり台湾に行ってみたいな~と思ってる私。

これまであまりアジアに興味なかったんだけど、
年を取るといろいろと考え方も変わるもんだよね。

お城めぐりとかしたくなるし。

コナンにも「もうお年寄りだから、お城とか見たくなるわけ?」と言われた。

コナンからすれば歴史もの読んだり、お城めぐりしたりするのは
お年寄りがするもの、的な印象があるのかね。

まあお年寄りに片足突っ込んではいるけど、間違いなく。

台湾新幹線の着工から開業するまでの大きなプロジェクトがテーマなんだけど、
池井戸潤みたいな企業小説的なものではなく、そのプロジェクトとか台湾という共通点を
持つ登場人物の人間ドラマだったわね。

とても面白かった!
これもちょっと読み終わるのに時間がかかったけど、新年読み始めにふさわしい
さわやかな一冊だったと思う。

ここ数年、仕事を始めてからあまり本を読めてないんだけど、
今年はちょっと頑張って読むぞ!と気分も新たに新年を迎えた私。

素敵な本と素晴らしい作家さんたちに出会えますように!