さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

おいしいものを食べると

2014-12-23 | お酒ほかおいしいもの


ほとんど1日中 雨が降り続いた先日の土曜日、
職場の忘年会があった。

忘年会は、もうここ何年もずっと、
水曜日か土曜日の午後、ランチタイムに行うのが
うちの職場。
水曜日は1日休診、土曜日は午前診だけなので、
午後には全員が空いて集まりやすい。

で、スタッフはほとんどが主婦なので、
夜よりは昼間の方が…というわけだ。

今年の忘年会は、
神戸のこじんまりした家庭的なお店での
ふぐ料理。
もう何度か連れて行っていただいている。

こちらで出るふぐのてっさ、
お味ももちろんいいが、量がまたすごい。

 これ、ひとりで食べちゃっていいんですか?

というくらいある。

 お持ち帰りして、家族全員に食べさせてやりたい

と、毎回思ってしまう。

それが、たっぷりの薬味とともに、
石でつくられたすてきなコンポートに盛られてくる。
この器…よいなあ。
わたしの、こちらでのお気に入りの一品は、
器もふくめて このてっさである。

お昼でなければ、職場の忘年会でなければ、
絶対地酒もいただいて、じっくりゆっくり味わいたい。
このてっさだけでもじゅうぶんなごちそう!

でも、お酒なしでも もちろんおいしいお料理は楽しめる。
落ちついたいいお店で、
今年もいちねん ともに働いてきたみんなで
おいしいふぐ料理を堪能して、
満腹になって帰宅する。
晩ごはんは、ごくあっさりと軽めにすませた。



父の生前、自営業が順調だった頃には、
冬になると毎年一度は、ふぐを食べに連れて行ってくれたものだ。

おいしいものがすきで、
家族と一緒に食事を楽しむのがすきなひとだった。

といって、美食家とかグルメとかいうのではなく、
凝っためずらしいものより、どちらかというと
素朴でシンプルな家庭料理を愛した。

でも、外でしかなかなか食べられないごちそうは別。

目の前でていねいに焼いてくれるステーキのお店や、
からあげのおいしいビアレストランの
行きつけのお店があって、
よく連れて行ってもらった。

母も、父のすきなステーキをじょうずに焼くし
からあげもおいしくつくってくれるけれど、
そのお店ならでは、の味や雰囲気もあるしで
外食は、ハレの日気分でおでかけ。

しっとりと落ちついていただく料亭の雰囲気も
似合うひとだった。


おいしいふぐ、
もう何年も食べに行けないまま 逝ってしまった。

とはいえ、
病床につく以前から、
父は家で食べる母の手料理で じゅうぶん満足していたようで、
あえて外食をしたがることはなかったが。

それでも、
ふぐ料理だけに限らないが、
おいしいものを食べるときにはいつも、

食べさせてあげたいな、
一緒に食べたいな と、いまでも思う。

父は、おいしいものがすきで、
家族にもそれを食べさせるのがうれしい、楽しい
というひとだった。

わたしは父と一緒にお酒をくみかわし
語り合う時間がとてもすきだった。





コメント (2)
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