さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

会津娘

2011-03-27 | お酒ほかおいしいもの


  (画像をクリックして下さいね。。。すこし大きくなります)


地震が起こる前、
たまたま買いもとめた 
福島県会津若松市の 高橋庄作謹醸 から出されている

会津娘。

芳醇純米 生酒。

原料米は 会津産五百万石 100%。


くどさはないが どっしり感はある。

甘さ辛さにかたよった主張はきつくなく、
さらりとのめるが
あとで、
あーら 意外にオトコらしい人だったのねーみたいな…

開けてから 日が経っても 
ゆるんだり ひねたりしないで、
変わらぬ味わいをくれる感じかな。

わたしは 常温でいただいているが、
ぬる燗でも おいしくいけそう。

今日もさむそうなので、
今夜は ぬる燗でいってみようかな。


地震ののちに これをいただきながら、

  このお酒をつくってくれた酒造は 
  だいじょうぶだったのだろうか。。。

と 思っていた。


福島にお住まいの川柳の先輩・艸花(そうか)さんとの
メールのやりとりで、
会津若松市にある酒造は、この酒造も ほかの酒造も
ぶじだったと知る。
酒蔵の壁が落ちたところはあるらしいが…

会津娘は、
いなかのちいさな酒蔵でつくられているとのことだが、
最近 居酒屋さんでも出すところが増えたとか。


福島のお酒について 艸花さんが語られたのは、

  …末広、栄川、花春が有名ですが、
   私は冷なので、京香か月弓です


どれも はじめて知る銘柄の、
味わったことのないお酒だ。
どんな味わいなんだろう。 わくわく。


昨年5月の 愛知県豊橋市での句会でいちどお会いしただけ、
呑みをご一緒したことはないが、
彼女も お酒ずきなひとで、
うんうんとうなずける酒の句をたくさん詠まれている。


    二日酔い青菜に塩の自尊心  とか (まさに…)

   
    赤ワインふたりの語尾がもつれあう 


    銘柄は問わぬ楽しい酒がいい


    花冷えの心に効いた熱い燗


    バッカスと祝う一人のバースデー  とか…


まだまだある。

  
    咲く花も散る花もよし花見酒


    赤ワインわたしの栓を抜きたがる


    百薬の長で人生棒に振る  …気をつけねば。


どうです? 

深い味わいのある句は 味わいぶかいお酒にも似ているでしょう。

わたしは いまだ
こんな快心の句は つくれずにいるが、

いつか、福島をたずねて 
地元のおいしいお酒を ともに味わいながら
川柳や 人生や お酒(笑)について語りあえたら…

と 願っている。


ところで、
先日、たっちぃ師匠門下での
おなじみ ぷち発表会ドイツリート編 があったのだが

そのうちあげ兼反省会?(たのしいのみ会)の席で、
お仲間のひとり、calcalさんがこんなことを言った。

彼女も お酒ずきで、ともにその味をほめあいながら
お酒や食事をご一緒するのに 楽しい女性である。


  「東北地方のお酒を集めた 日本酒のみ会みたいなの、
   したいねぇ。
   そして ガンバレって応援したいねえ。

   酒ずきのわたしらにできることじゃない??」


ほんとうだ。

そんな会が計画できたらいいのにな。


また、
おいしいお米やお酒をつくって
世におくりだせるまでに、
元気になってほしい、東北。




コメント (4)
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花さかゆうほ

2011-03-27 | お酒ほかおいしいもの


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石川県の御祖(みおや)酒造から出ている 遊穂シリーズ?のひとつ。

純米吟醸 無濾過生原酒 うすにごり。

さくら色のラベルと 「花さかゆうほ」 の名前は、

 
   明るく楽しい春を呼ぶような日本酒であったらと、

   枯木に花を咲かせる ”花さか爺さん” から 名前を拝借。

   お花見のお酒に、あるいは 咲き誇る桜を思いながらの

   晩酌として お楽しみ下さい


という、御祖酒造の想いから きているようだ。


   桜が咲くのを待って…

   咲きほこる桜を 愛でながら…

   散りゆく桜を惜しみながら…


そんなふうにいただくのが ぴったりなお酒だ。

酸味が効いて 甘さはほんのり、けっしてくどくはない。
むしろ あとには やや辛みを感じるかも知れないくらいだが、
味のバランスが とてもよい感じで
さらりとのめる。

わたしごのみの味わいだ。

すこし早い時期に 家で1升空けてしまったあと、
今年は リピート買い(笑)してしまった。
あんまり おいしいので。


今年の桜が咲くのをためらわせるように続く、
冬のようなさむさ。

地震の被害の大きさに、亡くなった人たちの多さに、
春も その訪れをためらっているかのようだ。


たしかに うかれた気分にはなれない。


けれど、

生き残ったものが きちんと生きぬくこともたいせつだ。

そして、

ひとが生きていくには、

歯をくいしばり 耐えることばかりでなく、

笑いや 楽しみ、救いが必要なんだと思う。

ひととのふれあいや あたたかい言葉、
おいしいものや
美しい芸術…


先日 あるドクターが車のなかでつぶやいた。

このドクターは 
ご自身が開業する医院が休みである週末を使って、
先日 被災地である東北に出向いて
診療にあたった医師である。


  「桜は まだまだだね。

   でも、今年の桜は 咲いても かなしい桜だね」


あたりまえに、

屋根のある家で 家族がそろって ごはんを食べ、
ふとんで眠れるしあわせ。

毎日 仕事ができるしあわせ。

またあおうと言って ともだちにあえるしあわせ。

めぐりくる季節を迎えて

ことしのさくらを目にするしあわせ。


みんなみんな、

あたりまえだと思っていたしあわせは

あたりまえではないのだと いましめながら、感謝しながら

桜の咲く日を待っている。
 




コメント (2)
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