A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1280 『光のない。』

2017-02-24 23:26:38 | 書物
タイトル:光のない。
タイトル別名:Kein Licht
       Epilog?
       Wolken. Heim
       Rechnitz (Der Würgeengel)
著者:エルフリーデ・イェリネク
訳者:林立騎
写真:畠山直哉
装丁:アジール(佐藤直樹+中澤耕平)
発行:東京 : 白水社
発行日:2012.9
形態:257p ; 20cm
注記:著者による4つの演劇テクスト(『Kein Licht』『Epilog?』『Wolken. Heim』『Rechnitz(Der Würgeengel)』)を独自に編んだ日本語版オリジナル作品集
内容:
ノーベル文学賞作家が、ポスト3.11の世界に捧げるレクイエム。
東日本大震災とそれにつづく原発事故をうけて書き下ろされた表題作のほか、「レヒニッツ(皆殺しの天使)」「雲。家。」などを収録したワールドプレミア・エディション。

「皮膚にあたった放射線を嗅ぎ取ることはできない、ツイートならできる、だがそれよりいいのは、最もいいのは、安全な場所に避難すること。安全、この時代の唯一の出口。安全の最優先。安全だけが長期的に役立つ。安全は絶対に続かねばならない、ついに確保されたなら。もう安全への逃避しか意味がない、子供たちを引き連れて。」(表題作より)

日本の読者へ
光のない。
エピローグ? : 光のないII
雲。家。
レヒニッツ(皆殺しの天使)
訳者あとがき

購入日:2017年2月23日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 京都・KUNSTARZTで開催される柳瀬安里 個展「光のない。」の予習のために購入。
恥ずかしながら、著者のことも本書のことも知らなかったのだが、柳瀬安里の個展が本書をモチーフとしていると知り、興味を覚えて読んでみたくなった。
また、以前に「光」をテーマに展覧会を開催したことによる関心、現在の自分が「光のない」状況であることも本書を手に取った背景にあるかもしれない。