A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

memorandum 286 楽観主義

2016-05-12 23:04:59 | ことば
 おのずと出来上がる未来と、自分のつくり出す未来とがある。現実の未来はその両方から成っているのである。(・・・)
自分の期待に裏切られると思うと、ぼくはほんとうに裏切られる。そのことによく注意しなければならない。良い天気をつくり出すのも、嵐をつくり出すのもぼく自身なのだ。まず自分の中に、また自分のまわりに、そして人間の世界のなかに。なぜなら、絶望は、希望とともに、雲の形が変わるよりも早く、人から人へと伝染して行くものだから。(・・・)
それからこんなことも考えたまえ。希望は平和や正義みたいに、望みさえすれば実現できるほどのものの上に築かれるのだから、これを保持するにも意志に頼るしかないのだということを。それに対し、絶望は、どっしりと構え、絶望しているというただそれだけの力でひとりでに強められていく。

アラン『幸福論 (岩波文庫)』神谷幹夫訳、岩波書店、1998、227-228頁.


自分が自分を信頼することで世界は変わる。


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