A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記916 『不穏の書、断章』

2014-09-23 23:54:06 | 書物
タイトル:新編 不穏の書、断章 (平凡社ライブラリー)
タイトル別名:Livro do desassossego e outros fragmentos
著者:フェルナンド・ペソア
訳者:澤田直
装幀:中垣信夫
カバー図版:Miguel Yeco(署名を除く)
発行:東京 : 平凡社(平凡社ライブラリー, 780)
発行日:2013.1
形態:371p ; 16cm
注記:『不穏の書、断章』(思潮社, 2000年刊)の増補改訂
    「ベルナルド・ソアレス」は著者の異名
    「断章」出典一覧: p[88]
    訳者による『不穏の書』解題: p327-339
    参考文献: p356-358
    巻末エッセイ:「引用を待っている断言の束」(池澤夏樹)
内容:
私はなぜ あらゆる人 あらゆる場ではないのか?
(アルヴァロ・デ・カンポス)
複数の別人格で書いたポルトガル詩人・作家の作品群。旧版を大増補!

「フェルナンド・ペソアの書くものは、実名と異名と呼びうる二つの作品のカテゴリーに属している。……異名による作品は作者の人格の外にある。」――
別の名と別の人格をもつ書き手たちの作品群が、ペソアという文学の場で、劇的な空間を開いている。20世紀の巨匠たちの列に最後に加わったポルトガル詩人、ソアレス名義『不穏の書』と、本人名義と複数の異名者の断章を旧版を大きく増補・改訂した新編集で。

フェルナンド・ペソアへのオマージュ
断章
ベルナルド・ソアレス著『不穏の書』

『不穏の書』解題
訳者あとがき
平凡社ライブラリー版 訳者あとがき
巻末エッセイ「引用を待っている断言の束」池澤夏樹

購入日:2014年9月22日
購入店:ジュンク堂書店 京都朝日会館店
購入理由:
 最近、アーティストの丹羽康博さんとお話したとき、ペソアの名前が出て、その時はペソアの話にならなかったのだが、ペソアは前から読みたいと思っていた。詩評を書き終り、原稿を提出した後だったが、たまたま書店で思い出し購入。ページを開くと、断章のページの冒頭が「詩と詩人について」とあり、なぜこれをもっと早く読まなかったのか後悔した。以前からアフォリズムは好きだが、ペソアの断章も落雁の食感のように、読んだ言葉の塊がすっと溶けていく。


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