A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記199 「Artで街をやさい畑にするProject Guide Book」

2008-08-07 23:26:26 | 書物
タイトル:Artで街をやさい畑にするProject Guide Book
編集・制作:安田洋平
デザイン:ゴロゥ
企画:ワタリウム美術館
発行:ファブリス・イベール展実行委員会
発行日:2008年4月26日
内容:
東京・ワタリウム美術館にて開催されている<ファブリス・イベール たねを育てる展>(2008年4月26日-8月31日)の関連企画として行なわれている<Artで街をやさい畑にするProject>のガイドブック。このプロジェクトは作家の提案により青山、神宮前地区のさまざまな地区で野菜を育てるというもの。

・Vegetable Map エリア・ガイドマップ
・こんなやさいが登場 葉っぱと実のマッチング
・絵によるプロジェクト説明

入手日:2008年8月3日
入手場所:ワタリウム美術館
近年、農業をモチーフに作品を制作するファブリス・イベール。彼の今回の展覧会「たねを育てる」展は展示室内に草原の小道があったり、ミツバチ、ハエ、ミミズが飼育されていたりと通常の美術館ではまずできない、見られない作品が展示され鑑賞者を驚かせる。公立の美術館ではなく私立の美術館だからこそできる企画・展覧会だろう。ミミズ50匹を飼育しているなんて、まずできない!というよりミミズそのものは土に隠れていて見えないのだが、50匹という具体的な数字のリアリティに驚く。生きているハエを展示するというのも以前ある彫刻家がやっていた記憶がするが、イベールの作品はこれといった意図も構成も感じられない。これもミミズと同じくハエ50匹くらい展示すべきだった。たかがハエ10数匹では動物園の昆虫館などに行った方がより大量の虫に出会えるだろう。
この展覧会は青山・外苑前地区の空き地、商店の軒先に野菜を育てるプロジェクトも同時に行なわれ、思わぬところにシシトウやゴーヤが植えられていたりして、散歩をしていると一瞬目を疑ってしまうなど野菜発見がおもしろい企画となっている。
もともとは仕事場で「野菜でいけばなをする」という企画があり、ならば美術に野菜を使っているこの展覧会を予習・参考がてら見ておこうと思ったのだ。結局、参考にはならず、展覧会としてものすごくおもしろいかというそういうわけでなく、友人など複数人で行くと楽しい展覧会なのかもしれない。


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