A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記219 「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」

2009-01-04 20:34:32 | 書物
タイトル:ずっとやりたかったことを、やりなさい。
著者:ジュリア・キャメロン 菅靖彦訳
装幀:坂川事務所
装画:木村晴美
本文デザイン:浅香ひろみ
協力:逍遥舎
発行:サンマーク出版
発行日:2001年4月25日
内容:
毎日の繰り返しに、埋もれた自分。
そろそろ起こしてみませんか?
<忘れた夢を取り戻す12週間の旅>

第1週 安心感を取り戻す
第2週 アイデンティティを取り戻す
第3週 パワーの感覚を取り戻す
第4週 本来の自分を取り戻す
第5週 できるという感覚を取り戻す
第6週 豊かさの感覚を取り戻す
第7週 つながりの感覚を取り戻す
第8週 芯の強さを取り戻す
第9週 思いやりの心を取り戻す
第10週 守られているという感覚を取り戻す
第11週 自立の感覚を取り戻す
第12週 信じる心を取り戻す
(本書帯より)

購入日:2008年12月25日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
前回に続き、『働かない人。』(左京泰明編、弘文堂)に収録されている働き方研究家・西村佳哲氏のインタビュー中で推薦されていた本の2冊目。
 いわゆる自己啓発本だが、著者のジュリア・キャメロンは映画・テレビ・ドキュメンタリーの監督、脚本業のかたわら、創造性を育てる方法論「アーティスト・ウェイ」を提唱し、ワークショップ、大学などで教えてもいる人物であり、本書は精神論より創造性を育てるための実用書になっている。マーティン・スコセッシも本書を「自らの創造性に触れるための貴重なツール」とコメントしているという。
 上記の内容欄にあるように、本書は全体で12週間のプログラムに分かれており、読者はそれをこなしていけばいい体裁になっている。
 日々の仕事に追われていると、自分には創造性など縁がないし、創造性なんか求められていないと思っていた。仕事上、周囲は「芸術家」ばかりなので、何者でもない私は自分を殺すと決めていたのだ。だが、とある理由で文章を書く機会があったとき、書く以前に思考する・創造する力が衰えていることに愕然としたのだった。ロウソクの灯が消えかけているような状態だろうか。別の言葉で言えば、「ずっとやりたかったこと」がわからない、思い出せない(そんなものあったっけ?という問いも別にあるが‥)。これではいけないと思っていたとき、偶然本書を知ることになった。
 「創造性」というと、とかく芸術家だけのものと思いがちである。だが、本書でも指摘されている通り、「創造性」は「自分らしく生きていくために欠かせない資質」として考えられている(「」内の表現がいいとは思わないが‥)。つまり、芸術家ではなく、ごく普通に暮している一般人でも創造性は大事だということだ。本書がアメリカでベストセラーとなったのもうなずける気がする。感覚が麻痺し、創造性を喪失し、無感情になっていく前に何か手を打ったほうがいいだろう。だが、本を読むことぐらいで何かを期待しているわけではない。自身の感情教育のリハビリとしていいかもしれないとは考えている。



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