A PIECE OF FUTURE

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未読日記1140 『メディア論』

2016-02-22 23:39:22 | 書物
タイトル:メディア論―人間の拡張の諸相
タイトル別名:Understanding media : the extensions of man
著者:マーシャル・マクルーハン
訳者:栗原裕, 河本仲聖
発行:東京 : みすず書房
発行日:1994.2第7刷(1987.6第1刷)
形態:x, 381, iiip ; 22cm
注記:原著(New York: McGraw-Hill ; London: Routledge and Kegan Paul, 1964)の全訳
    メディア研究者のための参考文献: 巻末p[i]-iii
内容:
活字と機械の技術のあと、現代の諸メディアは人間をどう変えるか。本書はマクルーハンによる、現代文明と新しい人間環境へのスリリングな予言である――

「われわれの時代が全一、共感、自覚の深さにあこがれるのは、電気の技術に自然に付随するものである。われわれの時代の前の機械工業の時代は、私的な見解を激しく主張することが自然の表現の様式であると考えた……われわれの時代の特徴は課せられたパターンに反発することだ。われわれは、突然、物や人にその全体としての存在を主張させてみたくなっている」(マクルーハン)

現代は多様なメディアの時代である。われわれの生活はいまや、電気・電子によるメディアを抜きにしては語れない。本書『メディア論』がほぼ20年前に刊行されたとき、世界中に強烈なインパクトを与えた。活字の文化から現在のエレクトロニクスの技術までを視野に収めたこの大著は、さまざまなメディア(人間の拡張)の意味をみごとに解明している。《メディアはメッセージである》《熱いメディアと冷たいメディア》などのユニークな発想、テレビやラジオ、広告・漫画・自動車など多様なメディアヘの新鮮な追究――ここには、最新のテクノロジーと人間とのかかわり、また新しい時代の変容を理解する上で不可欠の洞察が含まれている。広告・ジャーナリズム・コミュニケーション・都市論・政治の各分野に新しい見方を導入している。

「マクルーハンは独創的で想像力に富んだ、とりわけ創意ゆたかな思想家である。彼に比べれば、シュペングラーは慎重に過ぎ、トインビーは想像力においておとっている」(D.マクドナルド)

目次

ペーパーパック版への序文

第一部
はしがき
1 メディアはメッセージである
2 熱いメディアと冷たいメディア
3 過熱されたメディアの逆転
4 メカ好き  感覚麻痺を起こしたナルキッソス
5 雑種のエネルギー  危険な関係
6 転換子としてのメディア
7 挑戦と崩壊  創造性の報復

第二部
8 話されることば  悪の華?
9 書かれたことば  耳には目を
10 報道と紙のルート
11 数   群衆のプロフィール
12 衣服  皮膚の拡張
13 住宅  新しい外観と新しい展望
14 貨幣  貧乏人のクレジット・カード
15 時計  時のかおり
16 印刷  それをどう捉えるか
17 漫画 『マッド』――テレビへの気違いじみた控えの間
18 印刷されたことば  ナショナリズムの設計主
19 車輪、自転車、飛行機
20 写真   壁のない売春宿
21 新聞   ニュース漏洩による政治
22 自動車  機械の花嫁
23 広告   お隣りに負けずに大騒ぎ
24 ゲーム  人間の拡張
25 電信   社会のホルモン
26 タイプライター 鉄のきまぐれの時代へ
27 電話   咆哮する金管か、チリンとなる象徴か
28 蓄音機  国民の肺を縮ませた玩具
29 映画   リールの世界
30 ラジオ  部族の太鼓
31 テレビ  臆病な巨人
32 兵器   図像の戦い
33 オートメーション 生き方の学習

訳者あとがき
メディア研究者のための参考文献

購入日:2016年2月22日
購入店:日本の古本屋
購入理由:
 timelale06テキストのための参考文献として購入。きっかけはフライヤーに出品作家・端地美鈴さんのテレビをめぐるテキストが引用されており、それを読んだときテレビという電子メディアがもたらした影響として本書を思い出した。有名な本ではあるが、いまだ読んだことがなくこれを機に購入。


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