A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記227 「チェンジリング」

2009-02-13 10:08:37 | 書物
タイトル:取り替え子(チェンジリング)
著者:大江健三郎
カバーデザイン:司修
発行:講談社/講談社文庫
発行日:2004年4月15日
内容:
“まだ生まれて来ない者”たちへの希望を拓く、感動の長編小説
かけがえのない友の死を濾過し、ひときわ澄んだ光を放つ、大江文学の到達点!

国際的な作家古儀人(こぎと)の義兄で映画監督の吾良(ごろう)が自殺した。動機に不審を抱き鬱々と暮らす古儀人は悲哀から逃れるようにドイツへ発つが、そこで偶然吾良の死の手掛かりを得、徐々に真実が立ち現れる。ヤクザの襲撃、性的遍歴、半世紀前の四国での衝撃的な事件‥大きな喪失を新生の希望へと繋ぐ、感動の長篇!

チェンジリング【Changeling:英】
美しい赤ん坊が生まれると、子鬼のような妖精がかれらの醜い子供と取り替える民間伝承が、ヨーロッパを中心に世界各地に見られる。チェンジリングとは、その残された醜い子のことを指す。

購入日:2009年2月1日
購入店:e-Books
購入理由:
クリント・イーストウッド監督最新作『チェンジリング』の公開を知り、ふと大江健三郎の『取り替え子 チェンジリング』のことを思い出す。同名タイトルつながりで、どのような物語が語られているのか気になり購入(余談だが、アメリカのオバマ大統領の選挙フレーズは「Change」だったな、と今思い出した。だからといってオバマ氏の著作を読むわけではないが‥)。
大江健三郎の著作は数作読んでいるものの、それほど感銘を受けたことはなく、今回もカバー裏の解説を読む限り、興味が湧いてこない。内容から映画監督のことは故伊丹十三のことだと推測するが、そんなことはどうでもよく「感動の長篇」だとか「ヤクザの襲撃」「性的遍歴」「衝撃的な事件」「悲哀」「希望」など私の興味のない単語が羅列されていて大江健三郎とはこのような「言葉」によって語られる小説家だったか、と疑問を感じる。
しかし、宣伝文と作品から受ける私の感情は別である。私の中でどのような言葉が生成するかわからないが、たかが宣伝解説文を真に受けるのは本読みとして失礼だろう。そもそもクリント・イーストウッドの映画から大江健三郎に繋げようとすること自体、無理は承知である。こんな機会(偶然?)でもなければ読まなかっただろう。



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