A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1018 『詩誌 エウメニデス』

2015-04-11 23:48:27 | 書物
タイトル:詩誌 Eumenides Ⅲ 第47号
編集:小島きみ子
発行:[佐久] : 小島きみ子
発行日:2015.3
形態:64p ; 21cm
内容:

「ためらいわらい」高塚謙太郎
「草虫の部屋を出て」広瀬大志
「不安的な舟の果て」松尾真由美
「凍てつく魚とおぼしき多色刷り銅板」京谷裕彰
「あざなえる痣」京谷裕彰
「ジョセ・テロスの黄色い電子オルガン」勅使河原冬美

特集・「夏よ/夏よ」
「夏よ」小島きみ子
「夏よ」鹿野剛
「去る夏に」金子忠政
「((夏よ))」漆原正雄
連載「シュルレアリスム日記(一)――虫景――」漆原正雄

特集「シュルレアリスム」
連載「シュルレアリスムの二十一世紀(一)」京谷裕彰
連載「なぜ「シュルレアリスム運動」は音楽を扱いこなせなかったのか〈一〉」平川綾真智
「瀧口修造の「戦後」へのエスキース」金子忠政
「書評・イヴ・ボヌフォワとシュルレアリスムについて」小島きみ子
後書き

頂いた日:2015年4月10日
 執筆者・同人の京谷裕彰氏よりご恵贈頂いた1冊。どうもありがとうございます。現代詩は門外漢だから当然だが、このような詩誌があるとは知らなかった。
 久しく美術誌で「シュルレアリスム」の特集が組まれることのない昨今だが、この詩誌では小規模ながら「シュルレアリスム」特集が組まれている。京谷氏の論考のタイトルがまたすばらしい。「二十一世紀のシュルレアリスム」ではなく、「シュルレアリスムの二十一世紀」である。シュルレアリスムを過去形ではなく、現在形として対峙・思考する姿勢に敬意を表したい。
 恥ずかしながらシュルレアリスムについては、かつて英語の授業でシュルレアリスムを説明しなさいという問題が出て、点数が悪かったという苦い思い出がある。京谷氏の論考では、シュルレアリスムの概要・特徴が実にコンパクトにわかりやすく記述されていて、読後に今さらながらおもしろいものだと思った。