A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記451 「Art Court Frontier 2010 #8」

2010-11-15 22:46:37 | 書物
タイトル:Art Court Frontier 2010 #8
編集:八木光恵、大場美和、清澤倫子
写真撮影:表 恒匡
デザイン:才村昌子
制作・印刷:アサヒ精版印刷株式会社
発行:アートコートギャラリー
発行日:2010年9月21日
定価:300円
内容:
大阪・アートコートギャラリーにて開催された<Art Court Frontier 2010 #8>(2010年6月25日[金]~7月24日[土])の展覧会カタログ。

「アートコートフロンティア2010」八木光恵(アートコートフロンティア展開催実行委員会、アートコートギャラリー)

出展作家―推薦者
入谷葉子[平面]―大島賛都(サントリーミュージアム[天保山]学芸員)
埋橋幸広[ミツバチ・インスタレーション]―今村源(アーティスト)
内田文武[絵画]―東井嘉信(建築家 株式会社大林組)
大西康明[インスタレーション]―廣瀬就久(岡山県立美術館学芸員)、[テキスト]アートコートギャラリー
木内貴志[ミクストメディア]―荒川昭男(アートライター)
キスヒサタカ[アトラクション・インスタレーション]―「「いじる」ことが大切なことに繋がる為に。」藤浩志(アーティスト)
黒宮菜菜[絵画]―「溶解ヘンゲ」渡辺信明(アーティスト)
佐川好弘[立体・プロジェクト]―江上ゆか(兵庫県立美術館学芸員)
佐藤貢[彫刻]―高橋善丸(デザイナー 広告丸 代表)
田中朝子[写真]―「「見立て」の冒険」横山広充(特定非営利法人 芸術活動推進ブランユノー)
宮本博史[メディアアート]―手塚さや香(毎日新聞 記者)
森末由美子[立体・ミクストメディア]―藤巻和恵(伊丹市立美術館学芸員)

予約日:2010年7月2日
受取日:2010年10月11日
購入店:アートコートギャラリー
購入理由:
 「推薦者ひとりずつが、一押しの作家を推挙」するアニュアル展「Art Court Frontier 2010 #8」の展覧会図録。以前から見たかった展覧会だが、今回初めて見ることができた。思いのほか、充実した展覧会であり、会期終了後に完成するカタログを予約購入。
 この内容の幅広さとレベルの高さは、美術館のグループ展でもそうはないかもしれない。個人的には内田文武の音楽、ギャラリー空間(正確にはギャラリー中庭)にミツバチ・インスタレーションを展開した埋橋幸広、ニューヨークのロバート・インディアナの彫刻《LOVE》の隣に「愛」の字のバルーンを一時的に立ち上げた佐川好弘、ある個人の生活やもの、記憶や人生を写真やドキュメンテーションによって立ち上げる宮本博史の作品が印象に残った。
 推薦制の展覧会と言えば、VOCA展が上げられるが、本展は推薦者がアーティスト、建築家、学芸員、メディア系など多岐に渡り、推薦者の個性も垣間見え興味深い。また、現代美術の危うさを含めて時代性、地域性の個性が感じられて楽しめた。来年も期待したい。
 それにしても、このような企画を実現してしまうギャラリーの企画力は関西ならではかもしれない。