A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記101 「三俣元」

2007-09-26 22:57:57 | 書物
タイトル:三俣 元 -光の午後-
発行:ギャラリー山口
発行日:2007年9月17日
内容:
2007年9月17日-9月22日に東京京橋のギャラリー山口にて開催された展覧会リーフレット。
図版7点、柴田敏雄テキスト

入手日:2007年9月17日
入手場所:ギャラリー山口
はっきりとした記憶ではないが、以前ギャラリー山口にてグループ展「HARUTOARI-9展」「かおかたち展」を見たおぼえがある。白黒スナップショットから東京綜合写真専門学校卒の人ではないかと推測したが、やはりそうだった。この学校は課題として路上でのスナップショットを課しているようで、それだけに優れた写真が多い。しかし、三俣はそのような専門学校の課題レベルの写真ではない。それは、写真家柴田敏雄氏によるテキストからわかったことだが、三俣は8×10インチの大型カメラで撮影をしているというのだ。そして、40cm四方の暗箱を腰にくくりつけて撮影さえするという。このような大型カメラを使い、渋谷の雑踏の中を撮影してまわるとは驚きである。大型カメラを使いながらも、そのような重量感は微塵もない。フットワークの軽さ、動きさえ感じる。
また、若者たちのポートレイトシリーズも印象的だ。彼/彼女たちのまなざしには暗さとも空虚さとも言えない不思議なまなざしがこちらを見つめ返す。その浮遊するようなまなざしが何なのかは今はまだわからない。だが、このまなざしをシャッターで切り取る三俣のまなざしは信じてもいい、と思うのだ。