A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記5 考える人生相談

2007-04-15 22:20:58 | 書物
タイトル:考える人生相談
著者:加藤典洋
装丁・イラスト:南伸坊
出版社:筑摩書房
発売日:2007年3月25日
内容:
少しラクになる。
あてどなく、てんで勝手に投げ出される質問。瞬発力で、でも脱力して繰り出す回答。人生の最低網領の稜線を描く、全天候型、360度対応の人生相談shuffle(帯コピーより)

購入日:2007年4月15日
購入店:青山ブックセンター六本木店
購入理由:
そろそろレジへ向かおうと思った矢先に目に飛び込んできた一冊。普段、この手のサクッと読めそうな本、つまり文庫になったら読もうと思うような本は買わないのだが、ここのところの憂鬱さを思って衝動買い。この人生相談はwebちくまという筑摩書房のサイトで連載しているようで、質問はその読者からのものらしい。この場合、回答者が偉いというより、質問者の方が重要だろう。そして、どのような質問を選んで回答するのかという編集サイドの方針も大切で、そこらへんも興味深い。

未読日記4 見続ける涯に火が・・・

2007-04-15 22:03:54 | 書物
タイトル:見続ける涯に火が・・・ 批評集成1965-1977
著者:中平卓馬
編者:八角聡仁、石塚雅人
ブックデザイン:服部一成
出版社:有限会社オシリス
発売日:2007年4月10日
内容:
思考が視覚を批判し、視覚が思考を試練にかける。中平卓馬の遺した仕事に見られるそのような葛藤の痕跡は、ゴダールの仕事に勝るとも劣らぬ強度で今もわれわれを圧倒する。遺した? いや、写真家は、記憶の大半を失い、書くことをやめた後も、日々撮影を続け思考を続けている。その姿はわれわれに究極の真理を教えるだろう。脳ではない、眼が思考するのだ。だが、そのような境地を垣間見るためにも、まずは、彼が脱ぎ捨てた、しかし今も生気に溢れる過去の思考の殻を、われわれの「灰色の脳細胞」でつぶさに検討するところからはじめなければならない。―浅田彰(帯文章より)

購入日:2007年4月15日
購入店:青山ブックセンター六本木店
購入理由:
ついに写真家中平卓馬の批評集成が刊行された。最初に知ったのはスタジオボイスの書評レビュー欄だったか。これは買わなければと書店に足を運んだら、これ以外にもたくさんの本を衝動買いしてしまった。それはともかく現在にもつながる論考「なぜ、植物図鑑か」も収録され、ずっと絶版だった中平の批評がようやく日の目を見る。全512ページの大作。伝説化された感のある中平だが、そのような殻に閉じ込めないためにも、ゴールデンウィークにじっくり読もうと思う。

未読日記3 ハラスメントは連鎖する

2007-04-15 21:43:19 | 書物
タイトル:ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛
著者:安富歩、本条晴一郎
出版社:光文社(光文社新書)
発売日:2007年4月20日
内容:
あなたがよくわからない理由で、鉛色の空の下であえいでいるなら、あなたの周辺の人間関係をじっくり観察してほしい。そのなかに、かならずやこのハラスメントの悪魔が忍び込んでいるはずである。
あなたの両親のどちらかの心にそれは巣くっているかもしれない。配偶者かもしれない。親友かもしれない。同僚かもしれない。場合によれば、あなたが属している集団そのものがこの悪魔にとりつかれているかもしれず、社会全体がとりつかれていることさえある。(「はじめに」より)

購入日:2007年4月15日
購入店:青山ブックセンター六本木店
購入理由:
帯のコピー「ひとのコミュニケーションに、ハラスメントの悪魔はいつでも忍び込む」にドキッとして立ち止まる。自分はいままでこのような問題に関心はなかったし、そういった問題が自分に訪れるとも思っていなかった。目次をみると「ハラスメントとは何か」から始まり、ハラスメントの構造、脱出の方法などが論じられているようだ。内容的にも、よくある軽い新書という感じではなく、かなり研究色が強くて頼もしそうだ。いまの自分にとって「救い」となりそうな気がして、手に取った。本屋をめぐるといまの自分に必要な本がぽんっとそこにある。

未読日記2 京都の平熱

2007-04-15 21:28:29 | 書物

タイトル:京都の平熱 哲学者の都市案内
著者:鷲田清一
写真:鈴木理策
装丁:守先正
出版社:講談社
発売日:2007年3月20日
内容:
古い寺社は多いが歴史意識は薄い。
自然そのものより技巧・虚構に親しむ。
けったいなもんオモロイもんを好み、町々に三奇人がいる。
「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくり。
(帯より)

購入日:2007年4月15日
購入店:青山ブックセンター六本木店
購入理由:
まず、表紙に使われていた鈴木理策の写真がいい。それにタイトルだ。「京都の平熱」。「平熱」とは実に京都らしい。ちょうど近く京都に行く予定があったので、これはいいガイドブックになるのではないか、それに鷲田清一の本とあればただの京都エッセイではないだろう。京都の地図もついていて、旅への期待を膨らませてくれそうで、個人的にタイムリーな内容で購入。


未読日記1 音を視る、時を聴く[哲学講義]

2007-04-15 21:09:44 | 書物
タイトル:音を視る、時を聴く[哲学講義]
著者:大森荘蔵、坂本龍一
出版社:筑摩書房(ちくま学芸文庫)
発行日:2007年4月10日(オリジナル1982年10月10日)
カバーデザイン:近藤一弥
内容:
イメージは頭にあるのだろうか、それとも身体が感じるのだろうか、そして言葉はそれとどのようにかかわるのか。人は時間を、そして音をどのように知覚するのか、あるいは、それは客観的に計測できるのか。哲学や諸科学がさまざまに論じてきたこれらの問いに正しい「表現」を与えるべく、世界的ミュージシャン・坂本龍一の問いかけに、時間と感覚について独自の思考を展開させてきた哲学者・大森荘蔵が応える先鋭的な哲学講義録。1980年代の傑作対話がここに!(文庫カバー裏面解説より)
購入日:2007年4月15日
購入店:青山ブックセンター六本木店
購入理由:
哲学者・大森荘蔵とミュージシャン坂本龍一がこのような対話をしていたとは知らなかった。あまり音楽関係の書物は読まないのだが、これは音、音楽と哲学をからめた本のようで、坂本龍一がナビゲーター役とあれば、どのような話を大森荘蔵から聞き出していくのか、そんな期待から手に取った。タイトルもいい。