goo blog サービス終了のお知らせ 

佐渡の翼

佐渡の観光名所紹介、佐渡の宿泊施設の宿泊記、佐渡の全飲食店と東京都内高級レストランの食べ歩記、ヨーロッパ及び国内旅行記事

寿司正(佐渡市真野)      投稿者:佐渡の翼

2011年01月29日 05時30分47秒 | 佐渡グルメ美味しい食べ歩記

筆者は昨年の10月11日、真野にある寿司の名店「寿司正」さんを訪ねてみた。午前11時40分頃にお店にお邪魔した。事前に、訪問当日に営業しているか否かを電話で確認してから出かけた。網戸になったお店の入り口の扉を開けると御主人の快活な声が、「へい、らっしゃい!(取材)お疲れ様」と言った。かっこ付きの「取材」という言葉は言わなかったが、言外にそれを滲ませるような物言いだったように思えた。多分バレていたと思う。御主人の直感は良質な魚選びの嗅覚同様に鋭そうだったからだ!しかし御主人は努めて平静を装い、筆者に対し地元客同様に温かく接してくれた。店内は小奇麗に(と言うよりもむしろ真新しく)整えられており、5席のカウンター席の他に4人掛けのテーブル席が2卓ほどあった。テーブル席の椅子の色は赤と黒で纏められており、センスの良さの一端を垣間見せていた。つけ場にはきりりと刈り上げた頭髪で、こざっぱりとした調理服を身に付けた実に清潔そうな御主人と、その御子息さんらしき、これまた清潔感溢れる若お兄ちゃんとがいた。お運び担当は美人の女将さんだ。こういうお店は例外なく美味いと言うのが筆者の不動の定理だが、今回もまたその法則に違うことはなかった。メニューを見たら、握り寿司以外にちらし寿司、刺身定食、焼き魚定食、豚の生姜焼き定食、そして3月から9月の季節限定で鰻重などがあった。多分、寿司以外の定食物はお兄ちゃんが奥の厨房で調理するのだろうと思った。親方は握る前に「ぽ~おんと」一回手を鳴らす習慣のようだったが、美味ければそんな事はどうでもいい話だ。筆者は特上握り(2300円)を注文した。10分ほどで出来上がった。女将さんは問われもしないのに、「あんたのことだ、どうせネタの種類を聞いてくるのは分かってるわよ。今日は私の方から言ってあげるわね」とでも言いたげな表情で、ネタを指差しながら「さわら、大トロ、きす、ね」と言った。まず定石どおり白身のきすから頂く事に。う~ん、美味い!しゃりは小ぶりで人肌の温度である。ネタはどれも鮮度がよく、白身や大トロはしっかりと寝かせてある。出色の出来栄えだったのは雲丹だ。極上物を使っている、もう産地などはどうでもいいくらいに美味しかった。これならばミツコさんでも文句は言うまい。しかしいかんせん、江戸前にこだわりを持つ親方が握る、佐渡で一番美味いと筆者が唸った、佐和田のりき寿司さんの寿司の味が浸み込んだ舌の尺度で言わせて頂くならば、しゃりの酢の利かせ方がいま一つ弱い感じが否めないのだ。ま、それだけりき寿司の完成度が高いと言う事なのだが、佐渡でこれだけの寿司を握れる職人はそうざらにはいまい。筆者の評価は無論★★★である。「佐渡で美味い寿司を食べようと思ったら、相川のりき寿司、佐和田のりき寿司、真野の寿司正、小木のとき寿司に行きなさい」というのが筆者の持論であり、江戸前寿司の真の美味さを知る食通達の最大公約数でもあろう。




最新の画像もっと見る