昨年の10月中旬のとある日、筆者は表参道ヒルズ3階にある、トラットリア アンド ピッツェリア「 ザザ」を訪ねてみた。ナポリピッツァを日本に広め、ピッツァ世界コンペティションで最優秀賞に輝いたサルヴァトーレ・クオモの原点であるナポリそのものがコンセプトのお店だそうだ(お店のHPから引用)。筆者にとっては2度目の訪問だが、初回はもっとお高くとまっていたように記憶しているが、今回はお店の前のランチメニューのボードを筆者が眺めていたら男性店員がすかさず声をかけてきた。メニューの内容を説明しながら必死の集客努力である。見ると、前彩、スープ、サラダ、パン、デザートがブッフェスタイルになったブッフェランチが2000円と言う安さだ!この金額は佐渡の某人気レストランが提供する丼とほぼ同じ値段ではなかろうか?東京表参道でもこのくらいの安さでランチを提供しないと乗り切れないほどの不況だ、佐渡で、丼一つを2000円近くで提供して果たしてやっていけるのだろうか?ま、それが余計なお世話ならばけっこうな話ではある。
さて、筆者はメインデイッシュに「烏賊スミスパゲッテイ」(画像1)を注文した。尾籠な話で申し訳ないが、烏賊のスミは明朝そのままの色で排出されるので、病的だと勘違いしない事だ。筆者は、マカロニサラダ、キャベツの酢漬け、ポテトサラダ、ホウレンソウのガーリック和え、人参2個、少々のコーンという、動物系を一切含まない極控えめな分量の前彩を皿に盛った。味付けは良好で美味しかったが、スープは飲まなかった。筆者の右隣のおばさんは、皿にてんこ盛りの前彩・サラダ・パンと更にスープをお召し上がりであり、これにピザを一皿ペロリでデザートまで食べていた。明らかにカロリー過多で、既に胴周りがビール樽化しつつあった。左隣の20代のおねーさん二人組もこれまたお皿山盛りの前彩・サラダをパクついていた。見ると、お肉だのソーセージだの脂ぎった食べ物も選んでいる。彼女らはメインにピザとパスタ(ツナのトマトソースフェンネル風味)をそれぞれ注文し、それらを半分づつ分け合って食べていた。パスタを注文した女の子は、フォークに巻き付けたパスタをスプーンの底でクルクルっとまるめる例の作法を繰り返していた。これは米国では違和感なく受け入れられるかもしれないが、真の食通達の間ではそれは田舎者の作法と言う認識で一致している。彼女らとおばさん達はデザートまで頂いていたが、筆者はデザートは食べずに、紅茶もお砂糖なしで飲んだ。肝心の烏賊スミスパゲッテイの味であるが、ソースがやや甘ったるい感じでさほどでもなかった。だがこのお店のコスパが相当高いのは事実だ。
筆者がこの世の中で一番嫌うのは、食生活の偏りに起因する、ぶくぶくと醜く太った女性である。肥満の原因がホルモン異常や代謝病なら話は別だが、食習慣を是正せずに肥満を世間に晒し続けるのは恥以外の何物でもない。二番目に嫌いなのは、軽度の肥満を隠すような服装をして歩く、隠し肥満の若い女性達だ。20代、30代の若い女性のやや出っ張った下腹を見るのは、中年のおばさんが似合いもしないのに嬉々として若いギャルと同じ格好をして歩いているのを見るよりも遥かにイタイ!三番目に嫌いなのは、服装や身だしなみにまるで無頓着な女を捨てたような女性である。失礼ながら愛読者諸姉の中におかれては耳の痛い話の人も多かろうか?