中村ノリの決断

元近鉄（もう移籍が決まったようなもんだから元がつく）の中村ノリはやっとメジャーに移籍する気になったようだ。でも最初からメジャー確定ではなく、マイナーでスタートしてメジャー昇格を目指すみたいだから現実は厳しい。

前回のNYメッツへの移籍話の際にはあと一歩だったのに、長考の末、要するに優柔不断のために決断ができずにメッツ移籍をドタキャンした。今回の移籍は前回よりも条件がかなり悪くなっているし、「入ってやろう」という態度から「入れてください」に変わってしまった。

メジャーでプレーすることを夢としていたのであればどうして前回の時に移籍しなかったのか不思議でならないし、前回移籍せずに条件を悪くしてでも今回移籍するというのも理解できない。

少なくともオリックス・バッファローズに残れば年俸は現状維持できただろう。メジャーの球団ではかなり買い叩かれても不思議ではない。

これは完全に決断の失敗である。人生の中で自分の将来を決めるチャンスは２－３回ある。そのときにどのような決断ができるかで勝負が決まる。

まあノリにして見れば、失敗だとは思っていないかも知れないが、前回から比較すれば、所属球団は合併してしまったし、メジャーのバルブがはじけてどこも財布のひもがきつくなったし、いい状況は何もない。わずか２年でここまで変化してしまうとはノリも予想できなかった。

筆者は別にノリの友人ではないが、ノリを見ていると歯がゆくて仕方がない。