オーストラリアにとってはまさかの引き分けになった。オマーンを過小評価し油断もあったのでしょう。解説者の予想は2-0以上で完勝だった。
オーストラリアの先発で知名度のある選手はケーヒル、クルーズ、GKのシュワッツーだけ。それ以外はまあまあの選手だがワールドクラスではない。若手への世代交代時期にある以上は仕方がないのかも知れないが、2006年以降ワールドクラスとして育ちそうな選手はクルーズだけという寂しさ。
さて前半6分にオマーンが左サイドからカウンター気味に先制点をあげた。カウンターといってもさほどスピードはなかったし、オーストラリアのDFが振り切られて、しかもGKのマタ抜きという間抜けな失点。
これでオーストラリアは完全におかしくなってしまい、連係もうまくいかないし決定機も作れない。後半には盛り返していくだろうと思っていたが、後半4分くらいに今度はOGで失点して2点ビハインド。これでは最大限がんばっても引き分けで、勝ち点3は無理だろうと予想できた。
後半10分にボランチをブレッシアーノに代えてやっと司令塔らしき動きがでてきたが、そのブレッシアーノは15分くらいで負傷交代。これが痛かった。あのままブレッシアーノがプレーできていたら、勝っていただろう。
しかしこの試合はケーヒルのヘッドが大当たり。ゴールは1点だけだったが、枠に飛ばしたヘッドシュートが4回もあり、全てかなり惜しかった。オマーンはケーヒルを毎度フリーにさせていたのが悔やまれる。
それでもオマーンはなんとか2-2で踏ん張りドロー。オーストラリアにとっては負けなかったので最悪ではないが、ホームで勝ち点3を取れなかったし、相手がオマーンであるからこの引き分けは最低である。
オーストラリアの弱点はベテランに頼らざるを得ないこと。ケーヒルにしてもブレッシアーノにしても計算できる選手はベテランだけ。若手を出しても悪くはないがよくもない。
これで日本は今晩のヨルダン戦で引き分けでもよくなった。日程にかなり助けられている今回の予選であるが、こんなゆるい予選も珍しい。