三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

利尻富士、遙拝

2015年06月21日 06時07分41秒 | Weblog
本日は、閑話休題。
先週はいろいろな住宅関係の集まりが連続していまして
一度に多くのみなさんと出会えるということでは、ありがたい。
のですが、あまりにもたくさんだと状況対応のみに流れてしまう。
ということで、休日にはアタマを本来のからっぽに(笑)。

最近、道内をあちこちとクルマで逍遙するのが習慣化。
運転をカミさんとシェアすれば、遠距離でも苦にならない。
で、きのうは日本海岸を一気に北上。
大してあてはなく飛び出しましたが、
途中から好天に恵まれ始めて、写真のような利尻富士を
あちらからこちらからと、拝ませてもらっておりました。
最初のスポットは、天塩川河口の街・天塩海岸から見たところ。
この天塩川というのは、アイヌ語語源の名前で
川での漁撈、サカナたちを追い込むのに適した地形「簗~やな」が
自然の岩盤で形成されている、というような意味とか。
でも、なんとなく当てた漢字の「天塩」という文字の感じの方が
こころにぴったりとイメージされます。
北海道の固有名詞の中でも、かなりの豊穣感のある地名。
河川としてもかなりの河口の雄大さがあり、
また流域でも護岸工事がそれほど行われてもいない、
自然状態が保たれているようなイメージがあります。
その河口から海に注ぐ水の流れの先に、
砂州的な陸地を挟んでの、利尻富士の遠景であります。



つづいては、もうちょっと北上して
稚内までの無料で通行できる高速道路に向かう前のポイント。
ここでも川と、湿原的なエリア越しに拝むことができました。
っていうか、時間的にはこっちの方が先に撮影した次第。
裾野に蓑のような雲がまつわりついている利尻富士。
海から直接立ち上がった火山島という
なかなかに印象が劇的な山で、ファンが多い山ですが、
どちらのポイントでも、まことに癒されます。
アイヌの人々は、中国で元の国が強勢だった時期に
勇猛果敢にサハリンに進出したという事実が発掘されてきています。
この利尻富士を見ながら、この周辺のオトンルイという
これも砂州に守られた河岸地域から、出撃していったのではとされています。
北東アジアと列島社会、アイヌ社会の交流のなかで、
この利尻は、時の流れを見つめ続けていたことでしょう。




最後の写真は、北海道西部海岸地域を代表する古建築、
小平の「花田家番屋」建築であります。
もう何度も訪ねている大型木造建築。
ニシン漁の栄華が残照のように蘇ってくる建物であります。
最近は、観光スポットとして開発されてきていて、
近隣にデザインが統一された施設が2棟新築されていました。
ということで、本日は逍遙スポットのご案内でした。


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