三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

住宅環境技術の国際交流

2008年07月23日 05時56分20秒 | Weblog



写真は北総研を見学しているスウェーデンの換気技術者の方たち。
このときには北海道内で換気などの講演会があって
そのために日本に来たのです。
で、北総研の研究技術の様子を興味深そうに見学していました。
住宅を巡っての技術の世界というのは、
寒冷に対する防寒の技術というのは基本ですが、
それ以外の部分では、その土地での条件によって違いが出てくる。
とくに大きいなぁと思われるのが積雪条件の点。
というか、日本の西海岸側地域というのは
世界的に見ても大豪雪地帯だ、ということを認識させられます。
この北総研では雪を床下に溜めて、暑い夏の時期に冷房に利用していますが、
こういう部分は世界的にも珍しい研究なのかも知れません。
豪雪の地域は他にも多いのでしょうが、
まとまった人口がこういう大豪雪地帯にたくさん住んでいることが変わっていると思われます。
そういうことなので、札幌のように屋根が建築時期によって
大きく様相を変えているという特色が生まれてくる。
北欧も決して雪が少なくはないけれど、
屋根形状がフラット、というようなものは記憶にない。
基本的に雪は空地に落とすという考えで処理しています。
それに対して、さすがに日本の大都市ということで、
札幌では、隣地との間に空地はなかなか確保できなくなってくる。
いまは郊外地域でも60坪程度が基本的な広さ。
そのような条件では難しいのですね。
無落雪屋根という世界的に珍しいデザイン形式が広がっているというわけ。
こういう屋根にすることで隣地との雪のトラブルが回避されたのです。
でも、そうすることで、いろいろな問題も次々と発生してきたのですね。

でも、最近では屋根のないデザインを見て
その制約のなさにデザインの自由さを感じるという本州地域の設計関係者も多い。
何が幸いするかわからないので、
こういう条件を逆に活かす工夫も必要なのかも知れません。


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