三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

札幌ー仙台線の競合激化

2013年04月24日 06時23分44秒 | Weblog



あすからまた仙台に移動する予定ですが、
これまでANA、JAL、ADOの3社だった乗り入れ会社が、
この20日からSkyMarkも就航して、競合が激化してきています。
ユーザー側からすると、歓迎すべき動きと言えましょうか。
航空運賃というのはやはり高すぎると思います。
海外旅行で長時間のフライトであれば、畿内サービス云々という要素も
大きな選択条件にはなるでしょうが、
通常のビジネス利用の時には、なんといっても価格が一番大事。
それも、わたしどものように北海道と東北をエリアとする事業体制の会社にしてみると、
札幌ー仙台線はいちばんの基本路線。
こういう価格競争は大いにやってほしい。
ただ、市場原理というか、基幹路線は下がっても
なかなかローカル線は下がる気配がない。
全国各路線をくまなくネットワークしている会社にしてみると
基幹路線にだけ算入してくる会社との競合関係では、
どうしてもその競争激化のしわ寄せが、ローカル線の高止まりを呼ぶ。
経営している立場から考えればやむを得ないだろうと思いますが、
困った問題だと思います。
規制改革というのは、どうしても経済効率だけで
決められていく流れを作りだしてしまいますね。

市場原理というのは、マルクスの資本論ではありませんが、
現代社会を揺り動かしている大きな幻影とも思えます。
税金のがれをしたいがために本社所在地すら海外に移転させるような
「多国籍企業」にとっては、
四半期決算だけが経営判断の物差しになって行く危険性が高まる。
しかし企業というのは、本来、人間の幸せを作り出すための装置に過ぎない。
そうであるのに、それ自身がその自己目的だけで、
本来企業が果たしている大きな役割としての、雇用の創出とか、
税金の負担など、共同体としての国家にも役立つ存在であるべきだと思います。
このふたつの分裂せざるを得ない2元論のなかで、
今の時代の経営者は、ゆれ動かなければならない。
ただ、グローバルスタンダードと言われるような流れは
わかりやすいかも知れないけれど、
長い目で見たときに、さてどうなのかという根源的な問題があると思っています。
このままで行くわけがなさそうだ、というような思いは、
経営層のなかにも広範に存在していると思えます。
これからも日本という国や、そのなかの地方という中で
多くの人々が存在し続けて、根付きながら生きていくのは間違いがない。
いまのグローバルスタンダードのうねりの先に
まったく違う価値観の社会も動き出していくのではないか。
そのときに、きちんと顔向けが出来るような企業でありたいとも思います。

なにやら、きわめて自己分裂的なブログだと
自分でも思うのですが(笑)、そういったことが
頭のなかでゆれ動き続けております。みなさんいかがでしょうか?

<写真は仙台空港内部の様子>
コメント
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