三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

屋根付きのウッドデッキ

2006年09月04日 09時46分07秒 | Weblog

写真は昨日取材した仙台市青葉区愛子の家。
まだまだ残暑が厳しいですね、さすがに。
この家は子育ても終わった対の住み処としての家づくりのようで
住宅自体は高断熱高気密で温熱的なバリアフリーを実現する一方で、
写真のように大きなウッドデッキで暮らしを楽しみたい、という
イメージが明確な家です。
掃き出しの大きな引き戸ですが、デッキとの出入りは高性能樹脂サッシ。
気密性・断熱性がかなり向上してきています。
こういう開放的な暮らし方でも、特段
温熱環境を犠牲にしなければならないということはありません。

ウッドデッキの屋根も透明なプラスチック素材を使用しているので
室内への光の取り込みも制限されず、雨の日にも
ウッドデッキでの楽しみ方がありますね。
前面道路との間には、若干1mほどの高低差もあるので、
道路からの視線も気にならないレベル。
これからウッドデッキ周囲に植栽を計画していけば
このウッドデッキ周辺で、たのしい緑との暮らしが展開できそうです。
緑って、日々刻々と変化していくものですから
手を加えていくごとに楽しみが膨らんでいくもの。
ウッドデッキはそういう暮らしのメインステージ。
そういう意味では、「外の居間」的な暮らしの中心スペースとも言えます。
だんだん、歳を重ねてきて、こういう半外部の空間が
無上の楽しみと思えるようになってきました。

住宅建築って、やっぱり暮らしの背景、舞台装置。
基調的な暮らし方のリズムを生み出すもの、ともいえます。
そういう意味で、暮らしの主旋律をリズムのように形作ります。
ですから、細かい部分にばかりいきなりこだわるのではなく、
大きな暮らし方の基本デッサンのようなことを
はじめは胸に描いていって欲しいものだと思います。
そして戸建て住宅の楽しみの大きな一部が
こういった半外部空間にあるものです。
暮らし方にイマジネーションが膨らむお宅でした。
コメント
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