就職したての20代のころ、一緒に組んだ先輩が、ジャッキー・チェンのファンで「プロジェクトA」とかいう香港映画を観にいった記憶がある。あの頃、アクション映画は花盛り。日本でも千葉真一率いるJACが活躍してた。でも、ジャッキーのアクションはJACよりもスピード感があってすごかった。ストーリーはあまり覚えてないけど、勧善懲悪もので素直に楽しめたと思う。 映画以外のジャッキーはとても温厚そうで、日本でも大人気。一時期、横浜駅に中華料理屋さんも開業していた。もちろんそれもしっかり食べにいった。ジャッキーお勧めの“なんとか麺”はなかなかおいしかった。
先日、友だちに誘われて、久々にインビジブル・ターゲットという香港映画を観た。そしたら、なんとジャッキーの息子さんが出ているではないか。ジェイシー・チャン、お父さんにそっくりだ。その他の役者さんもなかなかいい面構えでかっこいい。私は、アジアの役者さんをよく知らないので、この人は渡部篤朗、この人は柳葉敏朗、あ、谷原章介もいるじゃんと脳内で日本の役者さんに変換しながら観ていた。
主役3人は25,6歳、まさに、花男世代、竜也くんとも同世代の俳優さんだ。日本だけじゃなく、アジアでもこの世代が映画を面白くしているんだ。勢いがあって、波に乗ったらつき進める年頃だものね。ここから30代、40代に向けて残っていくのが大変だけどさ。でも若さって素晴らしい。
ジャッキーの息子さんはキャラ的に順朴な好青年。アクションだけでなく芝居でも売ってる感じで、泣かせどころを担っていた。ストーリーはあってないようなもんで、息をもつかせぬアクションが見どころ。カンフーの回し蹴りなんか軸がぶれてなくてきれいなんだわさ。そこまでなぐったり蹴らなくてもいいだろうぐらいしつこく攻めるし、どう考えても死んじゃうだろうくらいの危機が何度もあるのに、なぜかみんな生きてるし。お国柄というか気質なのかな。北京オリンピックのセレモニーがオーバーラップした。考えたことはすべてやりつくす。無駄なものでもそぎ落とさない濃さがあるんだよね。手を抜かないしつこさに脱帽。突っ込みどころも満載で、とても面白かった。
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