武田真治さんが、デビュー20周年を迎え、ロングインタビューに答えている。その中で初舞台、「身毒丸」についても語っている。正直、以外だった。武田君も、武田君なりに「身毒丸」と向き合い、なおかつこんなにも苦しんだとは…。とってもピュアで、なおかつ繊細な人なんだなあ。だからこそ身毒丸に抜擢されたのだろう。非常にネガティブな作品を、若いエネルギーを持って、それこそ気を抜くことなく演じることで、精神的に追い詰められてしまった。だから再演は降りてしまった。そして、オーディションで発掘されたのが藤原竜也君だった。
さらに、以外だったのが、武田君の竜也君への想いだ。身毒丸の穴を埋めてくれたことに対する感謝…、武田君にとって、この降板はほんとうに辛く、傷ついた出来事だったんだなあ。今でさえ、それ以降の二人の活躍で、風化されつつあるが、俳優武田真治にとっては、乗り越えなければならない大きな過去だった。心境的には複雑なこともあっただろうけど、今の武田くんは全てを呑み込んで昇華し、人間としても大きく成長しようとしている。なかなか紳士だし、いい男になったね。ミステリアスで独特な色気も健在だしね。
このインタビューを聞くと、映画インシテミルの竜也君との格闘シーンの迫真さの意味がわかる。映画の中でもあの場面は印象的だったもの。真っ向から演技でぶつかることこそ先に来た者の意地でもあり、後から来た者へのエールでもある。かっこよすぎるぜ、武田君!これからも、サックス奏者、バラエティ、ミュージカル、ストレート、映画、TV…、様々な分野をこなせるオールラウンドプレーヤーとして活躍してくれることだろう。