長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

三条会の『ひとりごけ』……観るときは、ひとりじゃないほうがいいよ!!

2014年07月29日 23時53分59秒 | 日記
三条会アトリエお別れ公演 『ひとりごけ』

演出&主演  …… 関美能留
日替わり出演 …… 大倉マヤ、立崎真紀子、渡部友一郎

場所 …… 三条会アトリエ(千葉市中央区)

日時 …… 2014年8月2日(土)~10日(日)
 2日(土) 15:00開演(日替わり出演:大倉)
 3日(日) 20:00開演(日替わり出演:渡部)
 4日(月) 20:00開演(日替わり出演:立崎)
 5日(火) 20:00開演(日替わり出演:大倉)
 6日(水) 15:00開演(日替わり出演:渡部)
 7日(木) 20:00開演(日替わり出演:立崎)
 8日(金) 20:00開演(日替わり出演:大倉)
 9日(土) 20:00開演(日替わり出演:渡部)
 10日(日) 15:00開演(日替わり出演:立崎)
 ※開場は開演の15分前

料金 …… 予約2000円、当日2500円


三条会アトリエの終演(劇団ホームページ・トップより一部抜粋)
「このたび、千葉市中央区本町にあるこの三条会アトリエを終わりにします。劇団を終わりにする気はさらさらありません。だから、新たなアトリエをまたどこかで開設するかもしれません。今後とも応援よろしくお願いします。
 また『ひとりごけ』の上演はあくまでもギャグであり、三条会はひとりにはなっていません。三条会アトリエの終演の演目として選んだ、ただ誰にも見せたことのない僕の持ちネタです。お楽しみに足を運んでくださると嬉しいです。よろしくお願いします。こけるときはひとり。」



 いや~、みなさんね、このお芝居は四の五の言わずに観たほうがいいですよ、ええ!
 と声高に叫びましても、我が『長岡京エイリアン』も日に数百名さま単位がごらんになるほどの規模のブログですので、宣伝になるのかどうかはかなり自信がないのですが……とにかく宣伝します! 観たほうがいいですって、マジで!!

 ええ、ええ、私は言うまでもなく、そりゃも~堂々たる三条会の「もと」関係者ですよ! 「もと」は確かに「もと」なんですけれども、三条会の公演にもしょっちゅうお手伝いに行ってますよ!! そんなわたくしが声を大にして宣伝しますよーだ!! 観たほうがいいですよ☆

 今回のお別れ公演に、私は客としては必ずうかがうつもりなのですが、お手伝いはしておりません。なんせ夏はとにっかく、毎日が「非常事態宣言発令」レベルで忙しくて……それに今年こそはと鼻息ばかり荒くなる資格試験もあるし!

 ただ、本日はけっこう久しぶりな休日を利用して、この公演の稽古を見学させていただきました。できればアトリエのもろもろの撤去作業のお手伝いもさせてほしかったのですが、公演もいよいよ初日直前ということで、あらかた撤去も完了してしまっていたご様子……今回はつくづくお手伝いしてません! ほんとに、どのつら下げて見学してんだか……


 三条会アトリエが開設したのは2005年のことでしたが、そのときは当時の劇団員が総出で、なんの個性もないからっぽのスペースを一刻も早く自分たちの色で染め上げられたホームにしよう、キャパシティにはおのずと限界はあっても、なるべく多くの方々に来てもらえるアトリエにしようと、誰に追い立てられていたわけでもないのにそわそわといろいろな物を持ち寄り、作り込んでいました。
 そして今年2014年。そのアトリエは、関さんら数名のその当時からいた劇団員と、当時にはいらっしゃらなかった劇団員のみなさんによって、撤去とお別れ公演の準備がちゃくちゃくと進められておりました。

 去る人は去り、来る人は来る。当たり前すぎる事実なんですが、おそらく、たかだか10年も経たないうちに、自分がこのアトリエ、この劇団を去る人物になると予想していた劇団員は、2005年のあの日にはいなかったでしょう。でも、この世界の2014年における三条会アトリエは、8月にお別れ公演を上演することとなりました。
 能天気に「もっと長く続けばよかった!」と嘆くものでもないですし、正直に言えば私も「退団しなければよかった!」と考えることはありません。もっと早くにアトリエがなくなった世界、2014年にも私が三条会の劇団員である世界……いろんな世界があったかもしれない可能性の中、それらがひとつひとつ、誰も気づかないうちにひっそりと消えていった上での、ひとつの「経過」であるわけです。そうそう、経過なんですよね! なんにも終わっていないし、確実に何かが始まろうとしている。

 そもそも、特に生身で何人もの人間同士がぶつかりあう演劇の世界、明確な「お別れ」なんてものはそうそうあるものではないようです。宣伝上、「最終公演」とか「引退公演」なんてものは、センセーショナルで目立つからしじゅうどこかでやっているような印象はあるのかもしれませんが、実際には、「いま思えば、あれが最後だったね。」と結果論での最後になる公演や出演が圧倒的に多いはずです。興行として「最後!」とうつ企画にしっかり出きってからおしまいにするというほど、人間関係と舞台というものは割り切って考えられるものではないのでしょうか……その点で、あつかましくも引退公演を華々しく用意していただいたわたくしめは、なんと稀有な果報者といいますか、恐竜の痛覚なみの神経のニブさといいますか……プロレスの名選手の引退興行だって、ご本人が亡くなられた後で行われますしね。

 今回、稽古を拝見しながら、2005年のアトリエの開設時に、劇団員のみんなで書面で、

「このアトリエを閉鎖することになったら、その時点で劇団を退団していようが日本国外に移住していようが、生存している限りは、か・な・ら・ず、集合して撤去作業とお別れ公演『ひかりごけ』の上演に参加すること。」

 という契約を交わしていたらよかったのにな、と、いかにもヒラの劇団員(当時)らしい無責任なことを妄想してしまいました。それができないから退団するのでしょうが……ムリなのかなぁ、そういうのは!? そもそも、アトリエが開設された日から、いつか閉鎖される時が来るとか、自分が劇団を退団するかも、なんていうことを真剣に考えているような人はなかなかいないでしょうよ! テンションも上げ上げだったでしょうしねぇ。よくよく考えてみれば、そうなる可能性はないわけがないんですけどね。
 せめてお客さんとしては集まってもいいんじゃないの、と思っちゃうんですが、どうせ集まるんだったら、三条会として10ヴァージョン以上の公演を挙行している『ひかりごけ』くらいは、小1時間くらいやったっていいでしょうよ!?

 うん、とっちらかった文章になったんだが、とにかく、それくらいに今回の「お別れ公演」という形態は貴重で見逃せないもの! ということなんですわ! だから、なるべくみんなで『ひとりごけ』を見届けましょう。
 なにぶん稽古を拝見しただけなので確たることは言えないのですが、単純に客として、おそらくこれが、たとえ『ひかりごけ』や三条会の公演を初めて観るという人でも十二分に楽しめる作品になるであろうことは大いに期待しております。無論のこと、三条会の『ひかりごけ』や三条会アトリエになんらかの思い出がある人ならば、さらに感慨深い作品になることは間違いないでしょう。とにかく観よう!!


 私事ですが、私も来年の頭に、現在まで15年お世話になった千葉を去る予定でありまして、ぽつぽつ部屋の中の品々をダンボール箱につめて、山形の実家に先発させています。
 そんな中でも、劇団時代のあれやこれやをビビッと連想させるアイテムもごろっごろ出てきたりして……稽古着に使っていた服とか、公演に使われた楽曲に触発されて買った CDとか。

 山口百恵さんの引退コンサートのライヴ音源 CDとか、もうね。いろいろ思い出すわけです。山口百恵さんといえば、三条会そのものの公演ではないのですが、ジョイント公演でごいっしょした劇団さんがオープニングで使用していた『マホガニー・モーニング』っていう楽曲が、曲自体のかなり異様な雰囲気もあいまって、自分の出演した公演と同じくらいにいろんなことを思い起こさせてくれるんですよね……22歳のガキンチョでした、私も。

 「何を見ても何かを思い出す」とはよく言ったものでして……歳はとってみるもんですね! 私が観る側になって、演出家が出る側になる公演が現実のものになっちゃうんですから。『ひとりごけ』、ものすんごく楽しみです。


 ……いや~、それにしても、稽古や本番であんなに言いたおしたセリフなのに、言わなくなって5年もたつと、忘れちゃうもんなんですね。自分で自分にけっこうショック!
 たまにゃあ声に出して言ってみないとダメですな、『ひかりごけ』。だって、これからまた、どっかで集まってやるかもしれないんですからね。長い人生、なにが起きるかわかりゃあしません。

 明日は、なんにん?

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