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すべてはひとりから始まった  映画『ゴーゴー仮面ライダー』、災い転じて伝説となす ~資料編~

2014年04月05日 23時07分31秒 | 特撮あたり
映画『ゴーゴー仮面ライダー』(1971年7月18日公開 25分 東映)
 東映まんがまつりのプログラムとして、TVシリーズ第13話『トカゲロンと怪人大軍団』(同年6月26日放送)を上映した作品。TV 放映用に16mmスタンダードサイズで撮影された画面の上下をトリミングして、35mmシネスコサイズにブローアップして上映された。
 本作の公開は、当時の東映テレビ事業部長だった渡邊亮徳が、TV シリーズを宣伝するためにプログラムに組み込んだものであり、再生改造人間が多数登場することから第13話が選ばれた。
 本作が東映まんがまつりの劇場アンケートで1位となったことから、劇場版次作は完全新作が制作されることとなった。

あらすじ
 世界制覇をたくらむ悪の秘密組織ショッカーは、プロサッカー選手・野本健を改造した新型改造人間トカゲロンによる東洋原子力研究所の襲撃計画を実行に移さんとした。それを察知した仮面ライダー1号こと本郷猛は、トカゲロンの秘密兵器「バーリヤ破壊ボール」に対抗するべく猛特訓を開始する。


おもな登場人物、技、マシン、組織(演じた俳優の年齢は撮影当時のもの)
仮面ライダー1号 / 本郷 猛 …… 藤岡 弘(現・弘、 25歳)、第9~13話のアフレコ …… 納谷 六朗(38歳)
 本作の主人公。城南大学生化学研究室所属の科学者で、優秀なオートレーサーでもある。
 IQ600、スポーツ万能の超人的な才能を持つために、ショッカーに拉致され改造人間にされてしまうが脳改造の寸前に脱出し、正義のためにショッカーと戦うことを決意する。
 第13話の後に海外へ渡り、主にヨーロッパ支部のショッカーと戦う。 
 番組制作当初、仮面ライダーのマスクの基本的な色調は緑色だったが、東映テレビ事業部長・渡邊亮徳の「緑色のヒーローなどあるか」との意見によりパール入りの黒スプレーが吹かれ暗緑色となった。のちに本郷帰国後の新1号編に入ると緑色が鮮やかになっていくが、ロケ地やイベント先での補修を想定し、アサヒペンのカラースプレーなど、全国どこでも入手して塗れる色を優先した配慮からでもあった。

ライダーキック
 仮面ライダー1号、2号に共通して最多で用いられた必殺技。トノサマバッタの持つ強靭な脚力を活かし、風力エネルギーをベルトの風車に溜めているため、凄まじい破壊力を持つ。高くジャンプして宙返りをした後に片足で放つキック、両足で放つパターン、跳び上がった相手に空中で決めるパターンなど、様々な形態がある。改造人間の中にはライダーキックが通用しないものもいたが、さらに強化されたキックや他の技で打ち破ってきた。

電光ライダーキック
 第13話でトカゲロンの必殺シュートに対抗すべく、仮面ライダー1号が立花藤兵衛との特訓の末に編み出した必殺技。前方宙返りをして体をひねり、両足を揃えてキックを放つ。破壊力が通常のライダーキックより倍増しており、その名の通りヒットの瞬間には電光のように光る。必殺シュートで蹴り込まれたバーリヤ破壊ボールを蹴り返し、トカゲロンと再生改造人間軍団をまとめて爆破四散させた。急遽トカゲロン対策で生み出した技であるためか、一度のみの使用となった。数多くある1号の技の中でも最強の技であるとする情報もある。

サイクロン号
 ベースモデル …… スズキT125
 全長2m40cm、重量280kg、最高出力200馬力、最高時速400km、ジャンプ力30m、登坂力45度(垂直の壁を登ることも可能)、動力源ジェットエンジン。
 第1~14話に登場。仮面ライダー1号が最初に使用したオンロード型超高性能バイク。同型のバイクを仮面ライダー2号も使用している。
 ハンドルのスイッチを入れることにより、本郷猛の常用バイクが変形する。常用バイク形態の方がモトクロス戦には有利なため、乗用者は2つの形態を瞬時に使い分けられる。ライダーベルトから遠隔操作を行うことも可能。TV本編中では製作者が誰かは語られないが、コミカライズ版では緑川博士が用意したとの記述がある。
 放送当時の流行だったカフェレーサー風の二ツ目フルカウリングが特徴で、後方に6本出された排気管はジェット噴射のノズル。車体には立花レーシングクラブの「 R」のエンブレムが施されている。
 車体デザインはエキスプロ美術スタッフの三上陸男によるもので、複眼のようなヘッドライトや6本足のマフラーは昆虫をイメージしている。制作は佐々木明による。
 オンロードタイプのためダート走行やアクションに不向きであり、ジャンプやオフロード走行のシーンでは常用オートバイスタイルに戻っているシーンが多く見られた。仮面ライダー2号編では出番が少なくなったが、改造サイクロン号との併用で約1年使用され、桜島ロケで1号が乗ったのが最後の登場となった。

緑川 ルリ子 …… 真樹 千恵子(19歳)
 第1~13話に登場。本郷の恩師で、ショッカーに拉致され改造人間研究に従事させられた緑川弘博士の娘で、大学に通いながら立花藤兵衛の経営するスナック・アミーゴでアルバイトをしていた。父がショッカーによって暗殺された際、その場に居合わせた本郷を犯人だと誤解していた。第3話で誤解が解けてからは本郷の協力者となり、パートナーとしてショッカーとの戦いに貢献した。本郷に想いを寄せていたため、第13話ののちに本郷の後を追ってヨーロッパへ渡った。

野原 ひろみ …… 島田 陽子(18歳)
 第1、2、4~25、34話に登場。ルリ子の学友で、スナック・アミーゴでアルバイトをしていたことから事件に巻き込まれ、以後本郷たちの戦いに協力するようになる。本郷とルリ子が日本を去った後も立花レーシングクラブに残り、一文字隼人(仮面ライダー2号)に協力した。

立花 藤兵衛 …… 小林 昭二(40歳)
 全話に登場。本郷猛のオートレーサーとしての師。本郷の秘密をもっとも早く知った人物で、仮面ライダーの協力者として物心両面から支援する一方、トレーナーとして戦闘訓練にも立ち会い、仮面ライダーの実力を引き出した。当初はスナック・アミーゴを経営していたが、本郷が日本を離れるのと同時期にオートバイ用品店「立花オートコーナー」を開業し、立花レーシングクラブを立ち上げた。一文字隼人や滝和也、レーシングクラブの女性メンバーたちに対しても父親のように接し、少年仮面ライダー隊を組織するとその会長に就任し、仮面ライダーの支援にいっそうの力を入れるようになる。

史郎 …… 本田 じょう(?歳)
 第2、4~15話に登場。スナック・アミーゴのバーテン。気は弱いが善良な青年で、本郷たちに休息の場を与えていた。立花オートコーナーとレーシングクラブの開業に関わったのを最後に姿を消している。

滝 和也 …… 千葉 治郎(22歳)
 第11、13~19、21~82、84~最終話に登場。本郷のオートレーサーとしてのライバル。自分の結婚式がショッカーに襲われた事件を機に戦いに参加するが、その正体はショッカーを追っていた FBI秘密捜査官。一文字隼人の登場とともに本格的に仮面ライダーと共闘するようになり、ショッカーによる犯罪の捜査や公的機関とのパイプ役などの役割を担う一方、戦闘や仮面ライダーの訓練でもライダー1号・2号のパートナーを務めた。改造人間ではないが捜査官としては優秀で、戦闘員数人を相手に互角に渡り合う格闘力と、優れた情報収集能力をもって最終話までライダーたちを支え続けた。
 藤岡の負傷による番組主役不在の穴を埋めるために急遽創られたキャラクターであり、藤岡の復帰が遅れたためにそのままレギュラー化した。
 番組プロデューサーの平山亨が執筆した小説によれば、アメリカ合衆国南部オクラホマシティ出身の日系3世。

滝 洋子 …… 桂 ルミ(?歳)
 第11話で和也と結婚した女性。第13話では、ショッカーの襲撃を受けて負傷、入院した和也を献身的に看病していた。なお、この第13話以降には登場していない。

ショッカー
 世界征服を企む謎の国際的秘密組織。
 構成員は、知力体力に優れた人間に改造手術を施し洗脳した改造人間を中心に構成されており、その改造人間達を正体不明の大首領が操って、さまざまな犯罪や破壊工作を行っている。

ショッカー大首領 …… 納谷 悟朗(声の出演 41歳)
 ショッカーを組織する謎の存在。普段はショッカー基地のレリーフから声のみで大幹部や改造人間たちに命令を送っている。

トカゲロン / 野本 健 …… 堀田 真三(25歳)
 身長190cm、体重183kg。
 中南米の毒トカゲをモチーフとする改造人間。東洋原子力研究所のバーリヤを破壊するため、プロサッカー選手の野本健が拉致、改造された。
 野本の脚力を活かし、重さ5キログラムのバーリヤ破壊ボールをシュートできる。古い洋館にアジトを構え、野本の姿で館の主を名乗る。
 バーリヤ破壊の計画を進める一方、アジトを探りに来た滝和也と緑川ルリ子の抹殺をもくろみ、加勢に現れた仮面ライダーを必殺シュートで撃退する。その後、再生改造人間軍団を指揮してバーリヤ破壊計画を実行に移す。
 デザインは他のショッカー改造人間と異なりベルトやブーツをつけず、尾が生えているなど怪獣を意識したものとなっている。これは『仮面ライダー』の関東地方での視聴率が振るわなかったことから、当時人気を博していた『帰ってきたウルトラマン』や『宇宙猿人ゴリ』などを意識したためである。映像でもクローズアップの多用や重量感のある動作などにより、巨大感の演出が試みられている。

再生改造人間軍団(蜘蛛男、蝙蝠男、さそり男、サラセニアン、かまきり男、死神カメレオン、蜂女、改造コブラ男、ゲバコンドル、ヤモゲラス)
 蝙蝠男、さそり男 …… 東洋原子力研究所を襲撃して守衛を殺害するが、バーリヤに阻まれて撤退する。
 蜘蛛男、死神カメレオン …… 野本健を拉致する。

ナレーション …… 中江 真司(36歳)

おもなスタッフ
原作 …… 石森 章太郎(33歳)
企画 …… 平山 亨 (42歳)、阿部 征司(33歳)
脚本 …… 伊上 勝(40歳)
監督 …… 北村 秀敏(40歳)
音楽 …… 菊池 俊輔(39歳)
オープニングテーマ
『レッツゴー!!ライダーキック』(第1~88話)
 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:藤岡弘(第1~13話)、メール・ハーモニー
 番組開始以前から藤岡弘と藤浩一(子門真人 当時27歳)の両ヴァージョンが録音されていたが、当初は藤岡ヴァージョンが使用された。しかし、藤岡の一時降板に伴って藤浩一版に変更されてシングルレコードも差し替えられ、番組の人気向上とともに大ヒットとなった。
エンディングテーマ
『仮面ライダーのうた』(第1~71話)
 作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:藤浩一、メール・ハーモニー


≪この際なので説明させてほしい!『仮面ライダー』とはァア!!≫
 『仮面ライダー(かめんライダー)』は、1971年4月3日~73年2月10日に毎日放送・NET 系列で毎週土曜19時30分~20時00分に放映された、東映制作の特撮 TVドラマ作品である。
 本作の基本線は、等身大のヒーローと怪人が対決する「SF 怪奇アクションドラマ」。それまでの実写ヒーロー番組とは一線を画した異形のヒーロー像と、人間ドラマとしての複雑さを極力抑えた勧善懲悪劇、怪奇ドラマ的演出、そして颯爽とオートバイを駆って「ライダーキック」などの技をはなつダイナミックなアクションシーンや、多彩な動植物をモチーフとした特異でグロテスクな怪人の登場が特徴である。
 原作とドラマのコミカライズは石ノ森章太郎が担当し、少年向けマンガ雑誌『週刊ぼくらマガジン』(のちの『週刊少年マガジン』)で連載された。

 番組制作当初、東映の大泉撮影所は組合問題のために使用できず、東映京都撮影所を追われた内田有作が所長となり急遽神奈川県川崎市麻生区に設立した「東映生田スタジオ」での制作が決まった。キャラクター制作と美術全般はエキスプロダクションが担当。照明班や撮影班は、番組が制作された1971年の11月に倒産することとなる大映東京撮影所のスタッフが集められ、東映生え抜きではない異例のスタッフ編成が行われた。番組の撮影開始は2月7日であった。
 元々は貸しスタジオだった東映生田スタジオには満足な撮影設備もなく、撮影用の平台が一つあるのみで、バラック・プレハブ建てのスタジオは雨が降ると反響音でアフレコもできない状況だったと言う。
 毎日放送から東映に支払われる制作費は1話につき400万円だったために美術予算が足りず、苦肉の策としてショッカーのアジト内は、エキスプロの高橋章が手書きで描く、生物感のある不気味でおどろおどろしいものとなった。
 4月3日に放送が開始され、第1話の視聴率は関東地区において8.1%と厳しいものであったが、毎日放送の放送エリアである関西地区では20.5%という高視聴率をマークしており、この結果を見た毎日放送は手応えを感じたという。
 そんな中、番組に多大な影響を与えるアクシデントが発生する。第9・10話の撮影中に主演の藤岡弘(現・弘、)がオートバイで転倒して全治6カ月の重傷を負い、撮影参加が当面不可能になったことである。この事故の発生は放送開始前だったため、藤岡は第1話の放送を入院中の病院で視聴したという。このため、未撮影シーンについては、それまでに撮影された映像から流用した藤岡の姿に声優の納谷六朗によるアフレコを挿入したり、変身後のライダーの活躍シーンを増やし、さらに新キャラクター・滝和也の活躍を繋ぎ合わせるなどの措置で完成させ急場を凌いだ。この間、番組の方向性の再検討と、藤岡に代わる新たな主役について討議された。現存する会議録によれば、連載していた石ノ森のコミカライズ版と同様に本郷が死亡する案を始めとして、様々な展開が検討されていた。
 討議の結果、「本郷は海外のショッカー支部との戦いに赴き、そのあとを継ぐ新しい仮面ライダーが登場する」という形での新展開が決定した。
 急遽新たに登場することになった仮面ライダー2号こと一文字隼人役には佐々木剛が選ばれた。出演依頼を受けた佐々木は、かつて同じ劇団の同期だった藤岡の役を奪うことになると難色を示していたが、藤岡が復帰するまでの代役という条件で引き受けたという。
 また、この主役交代を機にそれまでの番組上の問題点を修正し、数々のリニューアルを行うことになった。まずは物語の舞台をスナックからレーシングクラブに移し、女性レギュラーを増やすなどでドラマパートの雰囲気を明るくした。また、一文字を「悩める科学者・本郷」よりもユーモラスで都会派の好青年に設定し、ヒーロー性を強化した。さらには仮面ライダーのデザインをやや派手なものにしてキャラクター性を強化するとともに、夜間撮影時の困難を避けるべく暗闇にとけ込みにくい配色にした。
 そして、主役が見栄を切る華やかな見せ場として仮面ライダーの「変身ポーズ」を設定し、自らの意思による能動的な変身を取り入れた。脚を開き両腕を大きく動かしながら「変身!!」と掛け声を叫ぶ仮面ライダー2号の変身ポーズの設定は、当時佐々木が自動二輪免許を持っていなかったため、本郷のようにバイクで加速しながら変身する設定が使えなかったための苦肉の策という面もあった。しかしこの変身ポーズは子どもたちの間で大流行となり、「変身ブーム」と呼ばれる社会現象を巻き起こした。このような変身時のアクションは、のちの仮面ライダーシリーズや他の変身ヒーロー・ヒロインものにおいても重要なシーンとして受け継がれた。
 そのほか、地方ロケによる作品舞台の拡充や、大幹部の投入によるショッカー側の強化などが行われ、番組の人気も上昇していった。
 番組は、これらの数々の強化策によって着実に視聴率を伸ばしていき、同年9月には平均して関東でも視聴率15%、関西では20%を超えるようになった。全98話での平均視聴率は関東が21.2%、関西が25.9%、最高視聴率は関東が30.1%(1972年1月8日放送第41話ゴースター桜島決戦回)、関西が35.5%(1973年2月10日放送最終回)だった。
 『仮面ライダー』は、社会現象「変身ブーム」の発祥源としてマスコミの注目を浴びる番組となった。本作は全仮面ライダーシリーズ中、最も長期間放送した作品であり、未だにその記録は破られていない。
 シリーズは番組終了から40年経過してもなお、CM出演、ヒーローショー、TVゲーム化、パチンコ・パチスロ台の登場など、人気と知名度は継続しており、仮面ライダーは、のちの東映特撮ヒーロー番組の基本となっている。

あらすじ
 優秀な科学者にしてオートレーサーでもある青年・本郷猛は、世界征服を企てる悪の秘密結社「ショッカー」に拉致されてしまう。本郷の非凡な才能に注目したショッカーは、アジトで本郷に改造手術を施し、バッタの能力を持つ改造人間にする。しかし本郷は脳手術の寸前でショッカーに協力させられていた恩師・緑川博士に助けられ、アジトから脱出する。
 以後、本郷は正義と大地の使者「仮面ライダー」として、ショッカーが送り出す悪の改造人間たちを次々と倒していく。オートレーサーとしての師・立花藤兵衛、FBI捜査官・滝和也などの多くの仲間たちの協力を得て、普通の人間に戻れなくなった悲しみをその仮面の下に隠し、人間の自由のために。


 ただの TVシリーズ放送の焼き直しとあなどるなかれ! これがビックリするほど感動できる作品なんだよなぁ。まさに、死闘! どっちかっていうと、仮面ライダーよりも再生改造人間軍団にとってね!!

 本文がいつになるのかは皆目見当もつきませんが、必ず語り尽くすぞ~☆

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