青龍神界鏡

次はまた首相してみんかお前。
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Azores, Terceira アゾレス諸島テルセイラ島

2020年04月07日 00時00分00秒 | 投稿

秋葉のクロススクエアとやら風景の上の階で五十二の重量家柄の男が銀行の資料整理をしていた。
顧客の与信情報に関する激変、急速、理不尽報道がパソコン画面の端を占める。
“地下鉄の駅、四つ離れの街が現在、非融和的社会行政措置、特上、松、銀雲、蓬莱、昇龍、・・・・・・”。
受信態様の表現が、開始しない。
職場には一人のみであった彼は当該街を常時撮影している映像回線を起動する。
一営業先で、十数年親しんでいたその街、“ヌァルプファスァルァヴァ”、二音節発音、彼らは舌周囲の構造がごつい、の日本橋のコレド風体は最上階が、何故か水に浸かっている。
企業所有の緊急車両群が忙しく空を走っているが、数は僅か。
画面が動くと、四台がビルの壁に衝突したようで、水に沈んでいるのが見える。
見た事の無い警告色彩、深い黄色の明滅は次に映す街の画面を染める。
人間は一人も映っていない。
茫然、無言の二十秒を、恐怖の拍動は水没させ始める。
貴重品である、家のカード式の鍵、社会認識記号を明かす身分証を収めると、キーボード十二個分もの大きさ、重さとなる黒い四角のカバンを急いで抱え、職場を駆け出る。
周囲には常日頃、誰も居ない。
とにかく、家に逃げてみよう。
あそこは、あの街からは地形的に遠い。
十二階の職場から一階に降りるべく、昇降機のとつを押す、前に気付く。
電源が落ちている。
蒼白になる。
この街にも既に水が。
窓ガラスは遠く、外の景色を求めに移動すると時間が消費する。
非常階段で降りる事にする。
ここに入るとなると、各階への扉は開けられない。
そして、もし水に侵入しているとなると、どうしようもない。
思考停止。
しかし、他にビルから出ていく経路は現在無い。
恐怖の中、彼は二度と戻られぬ扉を開ける事にする。
緑色の明かりが灯っている。
階段を降りゆく彼の心臓は、開けられぬ扉群と、出会うやもしれぬ水への恐怖への水没の中で拍動している。
二階降りると、口論が扉の向こうから聞こえる。
昇降機の故障、非常階段の利用の是非、電話回線の修理の先の緊急連絡義務の履行、いずれを真剣思考への階段にすべきか。
相手にしている暇、義務、扉は、無い。
下に降りていく。
明かりが消える。
恐怖は鋭角で跳ね上がる。
一階なら、内側から扉を開けられる確信はある。
業者が普段から開閉している様子を見ていた。
ちなみに、非常階段が屋上へ続く扉を開けるには鍵が必要だった。
一階に着く。
浸水はまだここには見えない。
扉を、引いて開ける。
すると膝を水没させる高さの水が、勢い良く下半身を襲う。
もし、水かさが今よりも多く、つまり、上の階で長く俊巡し、また扉を、押して開く構造だったなら。
再び恐怖が彼を襲う。
このビルは常に玄関は空いている。
もし、玄関が極普通の、自動開閉式で、水没により、足元でなされる、体重ならぬ、木訥自己認識量、社会放牧中の哀れな俺量、が感知されないなら、玄関で水死するしかない。
ガラスは決して人間腕力には割れない。
精神底部は恐怖の連続で絶叫する。
この街は普段から人口は少なく、表には誰も居ない。
実のところ、まだ街の水に気付いていない人間は大勢居た。
普段利用している地下鉄は危険過ぎる。
家への距離は六キロ。
足はそして水で重い。
水はどこから沸いてきているのか、分からない。
あ、非常階段、屋上の関係は彼は知らん、らしい。
何があるかも分からんだって。
あのような恐怖はもう御免だ。
とにかく、急いで家に行こう。
じゃばじゃば。
別のビルから女性が荷物を多く抱えて出てくる。
老け段階文明、にある人間は、こういった状況にあっても、見知らぬ人間同士との間の会話は無い。
目を合わし合う。
これ、訳分かんねーよね。
知らないわよあたしも。
そこから離れると水かさは増し、彼は腰まで沈む。
家までは、まだ三キロある。
気が狂いそうになる。
カバンを水に浮かせて気合で歩く。
計、九十分の緊張、大疲労の後に、自宅に着く。
家の回りはまだ水は来ていない。
独り暮らし。
魚を多く飼っていた。
考え事への、からの、餌。
・・・俺が居なくなるとこいつらへの餌は。
あ、水没したらこいつらは自由になる。
俺からの餌、知的失策感を喰わんでから、勝手に餌、知的失笑成功未来を努力で喰っていけとぞ。
ぷげら。
俺の知的失策感で太ったお前らはここらの居住区を自由に泳ぐ、自由に出世する、おもしれー。
笑徳に失笑しつつ彼はテレビの緊急報道番組に耳を傾け続ける。
“現在、広域を水没させている水流の原因は特定されてはおりません。
文明情報高密度化機構への被害は甚大です。”
画面は街の各地点を映す。
路上で水没している空中車、街を流れ行く無数の死体、交通運営局の屋上の車両群へ群がっている人々。
状況への哀れみに足をもたげている暇は無い。
俺もここに居ると、どうなるか分からん。
家の屋上は車の駐車場。
どこかでの宿泊、飲み喰いに必要な個人認識資料と、人生の私的記憶資料を全てかき集める。
一・五立方米もの体積となる。
箱に入れると空中に浮いて指の命令を軽快に聞いてくれるようになる。
身体付随品目は、男なら要らん。
四階建ての家屋の昇降機を動かす。
・・・そいだもんでどこ行こう・・・。
車に荷物を載せ、ラジオ報道を流す。
緊急避難先を知らせている。
山奥の旧市庁舎を選び、そこに向けて時速四十キロ、水面からは高度九十米を選択する。
交通事故の経験は無い。
特に注意する。
事故り、これ死。
自宅から二十キロ離れた山の建物は、大勢の避難者で混雑していた。
現場をまとめる役人は居ない。
小声の会話が駐車場で聞こえる。
一体、誰が、何故。
意図性は一切見えないがどう思うだろうか。
そう思う。
行政の履行に敵対的理性、強烈な不満などが混ざるとなると、必ず潜在信号を察知可能な筈だ。
茫然の会話に彼も混ざる。
どうしましょう、文明人という者はこのような時に。
私は分かりません。
職場や子供は一体どうなったのか。
方々では大勢がすすり泣いていた。
飼っていた鳥の名を呼び、話しかけている者の声が聞こえたからだ。
サンルイ語者にはこれはこたえた。
家族、恋人は今。
昼の一時に非融和的社会行政措置に気付いた彼は、疲労の中、八時に車中泊で寝る事にする。
空腹は我慢する事にした。
座席は二つしかなく、椅子の角度は変えられない。
狭い。
座って寝る。
周囲には四十台の車、二百人ほどの避難者。
焚き火を囲んでいる者も居る。
空腹感の露呈は、超絶の恥。
まだ。
老け段階文明を襲いし、被害規模、東関東大震災の十二倍がアトランティス人に全貌を見せる、知らせる、理性、駆動を始終許さなかった。
職場、学校に居た彼ら成人、子供は大勢その場で天井へ浮かばされ、溺死していた。
成人は玄関の扉前が次に多く、次は非常階段だった。
自宅に居た子供は親に連れられ、避難先に向かうが、何の行政措置にも出会えぬまま、水の飢えにより十日以内に死んでいるのが大半だった。
成人は普通、車を所有している。
子供が通っている学校の上空を、定期的に車が訪れる。
母子家庭の車は、非常識鋭角航路、自己より幼稚段階学習施設への道を急いだが、一台残らず車内は涙で沈んだ。
学校は既に水深九十米ものプールの底に。
何、この野放図濃度、適当露呈の塩水は。
人の社会理性、その奥の家庭微笑、人生の指間接の曲げ方を、どう数理的に嘲笑しようとしているの。
踏み潰し利益一切が分からない。
一体、どのような横暴理性主語がこのような措置を。
何故。
避難先は苦境の伝え合いで沈む。
焚き火視野の薪は、過去の野放図会話への失笑感を集積してしまいしらしき、適当な素朴な電車椅子快楽だったが、すぐに全て消えていった。
素朴ではない、絶望状況の硬質度が甚大。
現在状況を知る手段は車から流れるラジオ報道が基本で、携帯のネット機能の利用は希だった。
水かさの現在の段階、各地。
原因は依然不明。
避難先の紹介。
避難先の混雑度。
遠方の都市の水没段階。
子供も含め誰もが顔で露呈している。
喉が乾いた。
水道施設は無い。
おにぎり入れる薄い茶色の紙、竹皮たけかわ、の固さで、皿状の器に入った水を、一人で入手するが、方法は彼の意思を無視し、他には明かせない。

二日目の朝、男は喉を潤し、思案の群れに混じり続ける。
午後三時、ゼリー飲料。
これらの器は、自然と空気に溶けていった。
避難先は放送情報と常識計算数式を通じて、強固断定に至る。
他の避難先も状況は同じで、食料等の集積情報との遭遇の喜び、そしてこれへの梯子材料情報は皆無。
この状態の持続が意味するところは、略。
僅かの人数は周囲の偵察がてら、他の避難先に移動していったが、先の場所よりも避難者は少ないせいか、苦境の色が濃い。
彼らは、ほぼ全員が一ヵ所目の避難先で、水に飢え死んでいった。
三日目の早朝六時、一人で男は姿を消す事にする。
行き先はひとまず、広大さで有名な野原の公園。
風が強く吹くらしく、思考を洗いたい。
空を走る事、二十キロ。
ススキが生い茂る公園は無人のまま、彼を迎える。
心地よい風は遠く離れた都市の絶望度を知らない。
その通り、風、非意図性濃厚なる物理現象に、主体意識を探す文法、文明理性とは、大いに濁った怒りで上下する肩。
らない、そして、これまたらない、らない、らない、の多重複層の風は、ペットボトルで配達されてきた薄いレモン味の栄養飲料が走る喉、頭の彼を包む。
自然風体を装っているが、巧妙に加工されている石の長椅子に座る。
化学調味料のみで製造されている、肉と野菜混じりの温かな団子状食品を、発砲スチロール状の皿の上で食す。
六時間、飲み喰いしつつ考え事の男、風の公園の支配状態者、吹かせ役。
次の避難先の模索、のみではなく、全てに関し。
午後八時、移動先に向けて出発する。
災害情報を伝えるラジオは適当に流し続ける。
何も考えられない。
悲観そして、これ周辺の感慨全ての遮断成功状態。
捜索、への思考資源、これ人生状態の自認に至った男は、パソコン画面に、家系所領の土地、不動産情報を表示していた。
喜びの繁茂とは実に野原の草花。
弱く、微量。
空路、三時間先に不動産への手がかりがある。
そこは山間部にあり、水没情報とはかなりの距離がある。
家系に連なる家屋が現在無人の村にある。
夜の眼下には上空百米からは何も見えない。
窓を開けるのは非常識だが、男は初めて開ける。
風、非常識でも、が欲しい。
疲れた。
ほの寒い夜風は時速四十五キロで疾走する車中の頭を、斜めの青と黄色の対比が織り成す、夜の景色と共に癒す。
無言。
長年の記憶が折り重なっていった都市は、自宅は、職場の同僚達は今、一体。
そして、どうしようも無い。
何も考えられない。
夜十時、廃村に着く。
家屋には入れるだろうか、分からない。
携帯端末の画面に住所の地図を表示する。
夜間、非常識の掘削事、携帯握りの歩行、これでは常識意識は大いに疲れる。
そしてしかし、の逆接品詞の先は多く頭に並んでいる。
家屋に到着する。
無人を確信する。
扉は施錠されている。
悩む。
玄関の前で無休息のまま、十時間。
真剣思案が要る。
家屋を経ずして済むなる代替航路は存在しない。
当該言語、及び状況打開法が同時に着案する。
爆薬の使用。
鈍い茶色のプラスチック風体の皿に乗った、警戒指定色、赤の弾力性のあるとつが、車の後部から操作端末らしきと共に出現する。
操作方法は分かる。
半径二十米の距離を置いての端末表面の球体、円形触り、十周程度。
破裂形象らしきと煙を残しつつ、音波で無になる玄関。
無音。
熱の残存を、新たに入手する機器で調査する。
この機器と操作端末は、投げ捨てるのが常識。
文字式へ、還っていくが、全体の構成線がゆっくりと薄い桃色、そして透明へ。
目的の資料は必ず箱に収まっているが、この箱の安置法とは明示的、が常識。
一階で黒い箱を見つける。
画面端末が収まっており、これを操作する。
長い羅列情報が見える。
この中に不動産情報がある筈。
非常識であるが、端末だけを抜き取り、車に乗り込む。
取り合えず、無人と思われる、洗練風景の公園へ移動する。
夕方午後五時半に到着。
人がちらほら。
明らかに空腹等で深い困惑にある。
こちとら、無言。
軽い挨拶を交わす。
こちらの避難先はどのようなご苦境に今まで。
私達はここは三カ所目、中には四カ所目の人も居ますが、前の避難先と違うのは風景の素晴らしさ、ぐらいです。
ここではどうしようもありません。
無力です。
せめて、食料保存地の情報がどこかに集積されていれば、希望はあるのですがネットで探しても見つかるのは、避難先全ての同等標高断定情報ばかりです。
男が脱出してきた街はこの公園からは二百キロ離れている。
十数人はうなだれている。
顔立ちからして家柄は良さそうだ。
十三世紀のイタリアの貴族と似る二十代半ばの女性は、携帯していた常備薬はもう無い事を気に病んでいる。
公園で一人のみ女性の彼女は、仕事で気合いを入れる為に月経を止める薬を飲んでいた。
彼女は止まったまま、月経期を過ぎ去っているとの確信に安堵を覚えつつ、真っ白い服のまま、水に飢えてそこで死んでいった。
男は、先の男に話しかける。
別の公園を探してみます。
そうですか、お元気で。
男は車で飛び立つ。
避難先では女性は、大抵女性のみで集まり、交際を絶つのが常であった。
そして女性のみで死を迎える、もしくは一人で集団を離れ、山へ向かい、そこで餓死。
男は野営訓練地へ向かう。
誰も居ない。
夜の三時、無人の木造の小さな小屋に入る。
寝台含めて三畳半。
体がくしゃー。
自認関連知的資源がこれでは、ここではかなりパイセす。
ここ、事が。
いたたまれねー。
・・・ドラえもん号に何か頼むしかない。
薬液が染みている、身体を拭く使い捨ての布が大量に沸いてきた。
小屋の中で筒状に巻き取られ、を急いでほどき、体を拭く。
綿布たるお前は汚れを吸い、そして多分どっかに消える。
笑徳なら思考を無視して、沸かしめてくるだろうお前らは後で。
薬液の成分は、不明。
死後科でも、謎。
紙はきたねー黄色の線に変わって消えた。
衣服を交換するのは、頭、思案がめんどくせー。
くせーのは大分直った。
十一時間小屋で寝る。
午後四時に髭剃り、歯磨き等を済ませる。
体操して精神を調律する。
空気は山間部で過剰に済んでいる。
ここでは過去の不手際の記憶の露呈力により俺は。
不動産の住所は分かった。
扉の解錠暗号もだ。
ここから、街の上空航路を避け、千六百キロ離れた山にある。
一カ月かかった旅の途中、男は方々で疲れきった顔と出会いつつ、適当に挨拶しつつ。
存命者は食料の保存先を見つけた集団だったが、大抵は次の保存先の有無を不安に思っている。
希な明るい顔曰く、向こう一年分。
あなたにも分けましょうか。
いいえ、結構です。
親戚に呼ばれている途中の道にありまして。
目的地は、山の崖の中腹を削り取って建っている。
削り、と建てはあっさりと実現している。
百平米かける、五階建て。
屋上の庭に着陸し、扉の前で家柄の述べる。
正統に認識せし、声の質が、鍵だった。
二十年間、無人だったらしき家屋は調度品は古いが大いに快適さを男に伝えてくる。
予想通り、地下には食料を冷凍しての保存庫があった。
恐らく四カ月分。
新鮮さが、車産よりもある。
地下の土壌で希少栽培されるニンジン、キャベツ、ホウレン草、ナス、トウモロコシ、枝豆、アスパラガス、そして鶏肉、馬鹿の犬肉、牛肉、そして熱量は無い素材謎の寒天状、ブドウ味は氷のように自動的に沸いてくる。
寒天と他との喰い合わせで、かなりの熱量を得られると男は知っている。
喜びは無い。
未来を堅実に思考しゆく慶びなら沸いてくる。
車から立方体の箱を搬入し、人生資源の整理思考に移る。
一カ月半。
縦一、横二米の大画面テレビは、初めは有人の報道番組を上映していたが何の挨拶も無く、後に無人の災害情報の羅列画面に変わっていった。
報道局は、我ら言う首都のかなり深部にあったが、機密扱いにより、存在情報を知るのは類似管区全土で僅か二十人だった。
報道局を包摂する街路地区で生活する職員は百六十名で、六層にわたる報道局の街路構造はすぐさまの二層の水没により、四割が溺死している。
残りは偶然更に地下に居た職員で、事態を察知した彼らは緊急、禁断の絶望遮断措置の提唱を機械に任せる。
二層目と、三層目の間の連絡路全てに硬化薬液を注入しろ。
二層の職員の生命、渾身の哀願一切を、非常、非情行為実践認識、人生全力が収集済み、を以ってして自己への到達を遮断し、薬液の注入行為を真に硬化せしめろ。
困憊の彼らは、文明の死を確信するも、悲しみは沸かない。
理由を自答する。
絶望、急激な大洪水が、庭の草花の踏まれ、鉢のひび割れを無視させるまま、私を懸命に泳がせる今。
何故、一体誰が、どんな事故が、行為意図者がいずれ座り着く大量利益の座席を探ってみよう。
都市中の監視カメラの映像を機械に自動分析させる。
現象の起点はどこだ。
工場関連用品の素材を精製する配管群の背後だ。
配管の管理者は、誰も居ない。
背後の構造はここでは分からない。
巨大な配管背後の無数の管の内、空気調整弁を含む本数は、工場背後の山の奥の地中で、歴史長らく無人の雑多な物資倉庫と繋がっていた。
この倉庫の奥には、四十もの扉が存在した。
倉庫の入口を見るとシダ植物に覆われた、高さ九十糎の鉄製の扉が、奥への覗かれの柵を額に抱える事、二百六十年。
日本の山奥どっかそこら中にある旧日本軍管理施設。
今や幽霊出没地。
扉の奥には階段があった。
曲がりくねりつつの無数の扉、百以上の先には、霧で常に覆われている山と、天井を繋いでの、地上への出口があった。
階段は途中で梯子になり、うんてい、六十米状になる。
落ちたら死ぬ。
利用者は一人も居なかった。
四キロ先では地表に近い、宇宙船の港の管制室が待つ。
船はそこには無く、地下でずっと眠ったまま。
管制室から地表に出る方法は一切無く、宇宙船の出発による大開閉を待つしかない。
管制室と、地下の倉庫の間の構造は、人心の臨時の苦境などを考慮しない、無からの具現物だった。
異空間技術を経由した万象構造物には、この手の、無言の皮肉はつきもの。
はっきり言ってほぼ常に、文明の端に探すほど、構造はパイセ。
ある星に九州より広い迷路、地下十層、誰が、何故。
始終、無意味だった。
二千年もの間、冒険者、餓死者を呑みつつ。
とにかく、首都大水没の水道に関しては地上の管制室にあった。
地下の四層の苦闘は続く。
六百平方米、九百、三百、二千。
映画館、食料の冷蔵庫、無人の食料品店、CD屋、衣服店、薬局、職員の居住区画、水道、酸素、電力の供給施設、迎煽、スケート場、スキー場、ゴルフ場、野球場。
本屋は彼らは好かん。
コンビニは不要。
漫画、迎夢はパソコン。
全ての品目は、無人、自動、無限供給が可能。
彼らは認識している。
移動先は、無い。
地上人と同様に。
幹部は職務の履行を決断せざるを得ない。
履行意識が、真に区画の健全運営意欲の血流を。
意志が、霊を。
哲学は伝えていた。
当該学問は、外星人による勇気の啓蒙でもあると。
必ず、私達も返す。
意志、霊、啓蒙、雲、たる愛、無私、純白のかばいを、まだ見ぬ他の星々の民への、全力事で、世界遍くへ。
職員大勢は自宅で考え事に耽っている。
幹部は社屋で絶望と呆然に沈んでいる。
首都、“パルァヲンヌナァキャシャヤンスェゲムァヲンルラァヲプァス”との正規発音は誰もが難儀する。
言わん。
呼ばん。
頭に。
呼ばれ力殿を。
重さを。
首都は、どうなっていくのだろうか。
職員は泣いている。
地上の家族、友人はこれ程大規模、急流の水流に呑まれ恐らく、もう。
仕事にはやる気が沸かん。
一方、幹部は頭を叱咤し続ける強力、論理的な知的明晰文を各種駆動している。
百二十名は家具、日用品店、衣服店、特殊人生状況を鋭利踏破せし者が執筆せし人生資源論理陳列店が並ぶ街路地域を悩みの顔で回遊している。
今、ここで仕事を続けてどうなるのだ。
地上の展望は開けるのか。
二カ月後までに、八十名は薬局、ノートパソコンのキーボードの上、等を通じて入手した無痛自殺薬で、他界を遂げる。
計算する意欲も沸かされない、途方も無い前途見えずの絶望感、疲労感。
次の三カ月後までに、幹部十二名と通常職員六名を除き、多くが死を迎えていた。
幹部達、そして彼らと肉体関係があった六名は幹部達が知っていた文明を必ず縫い抜ける暗号文法をネットで検索すると必ず発見に至る、重量責務遂行快楽を、毎日大量に感得していた。
暗号と快楽の傍では、無数の歯車が回っている。
ならず者理性者、革命思想への制圧認識、濃密、実際なる歴史がここに系、そして時間技術理論系。
幹部達は、首都の地下で、近くに居た。
遺体の消し方は、人生認識最奥記号と最期の住所をネットの特殊機能請負業者に連絡しておくと、音波で衣服ごと無に消される、で成人は常識としてこれを知る。
幹部達は麻薬を感得し続ける。
幹部達は麻薬を感得し続ける。
そして、大勢の部下は居ない。
幹部達は職務遂行意識神経の疼痛、冬の廊下凍えを予期出来ない。
全員は口論に支配され始めた。
一人が死を選んだ二カ月後、全員が死を過ぎる。
四千年後、報道局四層は音波爆弾を喰らい、そして土を無から沸かしめられている。
残存空間の奇怪な透明数式の疾走履歴が問題視された。
家系所有の邸宅にある男は大型テレビの画面の報道番組に耳を傾ける。
体は一階にあった、高温蒸気状態薬液の高圧噴霧室で、薬液染みの綿布で全身をこすって洗った。
皮膚そして、特に眼球の健康には蒸気薬液は有害である事を知る者は、二千人以下が常だった。
かなり、肝臓、膵臓に害がある。
トウモロコシ、アスパラガス、牛肉九百グラムのステーキ、米の粉砕と似る謎の成分、牛乳と味が似る謎成分を感得しながら。
味への喜びは無視が可能状態。
アトランティス群島、サンルイ沖地下、四都市を襲った謎の大急流水、社会洗浄措置意思濃度、激烈に低し、は現在標高の低さを非意図的に平衛化しつつも、やはり意思濃度の価値再査定の検討を一切許しません。
各地域でまだ機能中の定点撮影映像群は、無人の街路で無意思のまま内蔵衝動運動を昇華している、と最新の科学的論理構造断定機器によって分析され続けるままです。
ここで、最近我が局が入手せし、他の管区がある災害状態、克明、緻密美麗。
視聴者の皆様の知的潔癖さ殿、即時の正座は確実と予報。
野放図に、人生頭蓋を医療で開け、今だ。
他の管区、これ月面の構造物、につき、絶対無言が穏便。
報道で触れる。
激烈に高い。
状況からして、相手管区はもう死んどってから、映像が水流で勝手に流れてきたが、礼節を以って遇そう。
テレビには、Cambridge sceneryのほぼ完全な水没。
天候管理機構がいかれたらしく、風速は毎秒五十米の風が時計台の鐘を大波でうるさく鳴らす。
小説に聞いた事のある、世の終わりに聞こえる、理性野放図化のみへ、の鳴りかこれは。
ここの人達は一体・・・いや恐らくもう・・・。
歴史理性鋭敏化構造街路、上空映像が初視認角度にして、完全な水没。
政治史蹟顕彰効力、鋭利自認形象、恐らくは千年間、が特殊電力溶媒薬液が重く漂う池に完全水没なる、雲上不覚、頭頂部へ蝶が舞うらしき文学の流行への無力。
歴史析出の自己失笑の昇華目的、非意図性ふんだんなる、賭博向けの高速船、港で係留中が大荒れの波浪に無数が揺れているが、船の輪郭周囲は風雨を無にする、または小粒に弾く、薄い黄色の保護膜が起動している。
人間への駆動の露呈は、明らかに、雲上論外。
機能潜在の事実を知っていた者は不在にして、目的は謎のまま、利益を誰にももたらさぬのまま、そして駆動条件とは論外天候事態、の模様で、かつ大いに適当。
水没済みの高層建築物の屋上に見える、外国語。
食料、水、窮状の甚大指数突き刺し伝達構造文法。
局が特定した水流の流出源は二カ所で、一カ所は産業廃液処理数式考案施設の地下水路で、ここは北の山地の地下水脈に繋がっていました。
水脈の先に関しては倫理的に追求する知的資源の収集には政治動態、甚大が要され、不可能です。
水脈とは異空間技術で開いた洞窟でここは、地表の自然岩盤群の間と連結していた。
理由は適当。
もう一カ所は、さっきの工場の背後の山です。
実際はここらには流出源とは大小無数に存在した。
地表の岩盤群の間、が殆ど。
健康に有害と知る氷結乳製品、バニラ味を大きな箱で輸入する。
現代の地球人の舌には大いに、冷たい新品靴下が混じる。
喜び、慶びいずれも沸かず。
ぶぱっ。
突如、サジの先の口から大量の乳製品をsparkingす。
・・・何故俺は、無感慨のまま、見知らぬご都市のご最期の映像を舐め見回しつつ、乳製品の味を感得しているのだ。
・・・俺、という知的文明資源、重箱状態被牽引自覚義務者とは。
現在、無感慨。
そして、それに関し、無評価のまま、乳製品味。
指から握られ垂れるサジ、遂に上下を止める口。
真剣思考の眼差し、の自覚。
思考への支援感慨が、一切繁茂しない。
励起命令を下すには、人生職責の踏破義務意識の自認が要る。
今は、自認は不要。
俺、という人間はそしてsparkingされし乳製品飛沫、非知的刺激、味覚への液状奴隷に比して・・・。
画面は周期的に移り変わり、各地の濁流、天候管理機構、いかれ段階頂点自認らしきの稲光の閃光を映しゆく。
机で溶け気味の乳製品。
窓の景色を見やると、通常よりも曇りが濃い。
降雨措置の季節からは離れている筈だ。
ああ、もうこの見解の内部表明により、俺はもう知的俊巡は不可能となったようだ。
頭が、ダリ。
ところで、俺とは文明、大災厄の時を知り呑みつつ、そして、一体、何者なのか、を自答しゆく知的繁茂何らかが、見当たらない。
他者を襲っていった絶望とは、距離を置くとなると、乳製品の飛沫を見ないと適切感慨に協力し得ないのだろうか。
何故。
邸宅に到着、乳製品のsparkingから一カ月半、彼の真剣思案は、嫌う悩みの相を帯び、時を奪っていったが、結局答えは無かった。
他人の絶望、他人、そして文明資源とは、この順に従い、俺、平静精神志向者からは距離を有すが、距離とは、完全な文明的、理性的、人間的無措置を俺に指定してくる。
この語順の定立事とはそして、俺、いや文明理性資源自認者にとっては、断固、他者、大勢の大絶望、大洪水、遠方にて撮影らしき映像が要る。
その際、恐らくは不可避的に、乳製品標高の食物を、sparkingせしめてくるが、せしめ力とは、全ての間、言わば風。
四カ月かけ、テレビ映像とネットを駆使し男は調べる。
大洪水の前後、全財閥の無為、無力、無予期ぶりに一切の作為無し。
然るに、彼ら以外にサンルイ貫通脊髄電気信号無き時代長きの我ら、風、何らか、高速、皮肉の高騰、下げ幅の同時の主体脊髄とは、断固サンルイの肉体、長きの筋肉疲労量。
一連の緒元周辺への激烈変動俳優なら、必ず住人、高度知性主張広告色彩、二十代の女の強欲嗅覚が察知なる事、自明、への否定力皆無。
超絶のsparking,ある日遂に来れり、へ恐らく、アトランティス文明は遍く、無力。
何故なら、有、力、我ら主張の間を縫い、ある日遂に来れり超絶のsparking.
男は娯楽は探さなかった。
約半年、思案に明け暮れる。
適宜体操、車で散歩、パソコンで動物の映像、小さな熊のぬいぐるみを輸入、真剣な独り言。
アトランティス全文明、全群島中、多幸感の溶け落ち否定力維持自覚者の日々がこの男。
そしてその自覚とは無縁のまま、食事は地味。
肉体の単純疲労を癒す以外の美食は内蔵底部が過剰色彩に染まり、後に危険衝動を沸かせてくるのみ。
どうして私はこのような、自答に追われ始める事にしたのか。
男は悩む、事にしたのではなく、自然と悩む。
ここに非文法在り、自然情在り。
推移の起動力とは、乳製品のsparkingか。
この噴飯もののきたねー描写動態、現実。
俺の情、社会現実把握への流入力とは、然るに、sparkingの結果。
方々都市の水没。
そして、財閥の無為。
我ら文明人の求めの先とは、こたび無理矢理のsparking現実、らしい。
では社会現実把握は、大量なる情の流入を見ゆくのだろうか、誰によって観察されていくのだろうか。
私のこうした、現在の呆然感慨とは、文明広大を単位とすると、大なると見る。
人生各層の重要局面への情の視野、流入、再評価とは、ほぼ自動的、強制的であった。
文明、広大は大洪水の中、大である情の流入を知り、そして無観察のまま至りいくなる、状態、大呆然、これはそして次に何に・・・。
個々人の未sparking人生を憂いての、憂わぬのままの財閥の無為、そして企画力によって企画されたる文明広大のsparking.
いや文明広大、未sparkingが自己を寂しがった結果を大洪水の後に知りゆくやもしれぬ、個々人、未sparking人生。
・・・文明広大、未sparking,自己寂しがり、ならば、必ず個々人、未sparking人生にあろうとも、サジのsparking設定に気付く筈。
文明広大、個々人二者の間の力関係は、必ず、を通じ、気付き、そのものの動態何らか風体の利器を通じ、伝えを過ぎてしまう。
sparking周辺の学理の究明は続く。
男は、気付きに至る。
情、を利器で、遠方に置かれしままの、気付き、奇形也への措置とは、奇形との判定基準の明示化を過ぎぬのまま、奇形也による、文学的被害、寂しさ、自然土壌由来、を訴え続ける。
この成文、へのあらゆる後置修飾、知的卑猥追求、痴漢行為は絶対に、絶対の定義に従い続ける形で、情の姫を真に癒す勇者たり得ない。
では、アトランティス文明を起源企画力からして、先の成文への後置修飾欲、自然な気付きへの強姦欲望を、繁茂せしめたる先行文明群らしき達の日々とは、気付かぬのままの乱交が日々の電灯。
先行文明群達はいかにして、自然な気付きを、sparking以前のサジsparking設定、多分臭み、によって得る事無く、・・・。
今俺が身を置いている、自然な気付き、周辺の学理、いや、俺の家事周辺作法言語、を通じての習熟努力の日々、家事、気付き、自然・・・。
すぐに分かる。
乱暴に縫い抜けやがったんだこいつらは。
方法は、投資だ。
画面に無数の文房具周辺の小気味良い整列学生風体銘柄、強欲主婦、無労働のままの通販、無計画の長時間性交、少年の買春、そして夫への嘘、とのマウス操作。
全て、との概念を必ず破綻せしめられる形を、選ばしめられつつの、人生全ての、論外化。
他者への衝動の植え付け、形成文法を待たずの論外行為の画面陳列化、文明への冒険衝動の植え付け、入植気運の繁茂、土地、建物といった現実、法的共に重量なる固定資本の集約、横暴憲政の定律、これへの一切の無言。
そして、アトランティスへの大洪水は、先行文明群の乱交へは、遠い。
何の知的現実変化ももたらし得ない。
大洪水は、彼らの子孫達、方々で起きている、と仮定し、彼らは懸命な状況の中和化に勤しんでいるとして・・・。
窓の外では雷が光る。
くぐもった雷鳴音。
濃い霧が、速く流れていく。
この地方にも社会、天候、狂乱化の明示化への否定力が及ばなくなっている。
ネットで誰かが置いていた洪水拡散面積予測アプリ曰く、この邸宅の水没は、五十三年後。
首都、そして首都機能代替地域は既に完全に水没している。
聞いた事のある、他の管区へは行く気にはならない。
言語が違う。
どうする。
・・・。
(無言)


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