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ダム・バスターズ〜空母「ミッドウェイ」博物艦

2017-10-22 | 航空機

行くつもりをしていた方ならご存知ですが、
今日は本来なら航空観閲式の予行が行われていたはずでした。

しかし、中止になってしまったのです。

台風が来ているという予報があったので、わたしが知り合いに

「中止になることなんてあるんですか」

と聞くと、その返事は

「よほどのことがないと中止になりません」

そこでわたしはNIKOND810専用のレインコートを買って(笑)
苦行に耐える心の準備をしていたのですが、なんと防衛省の方から
なぜか直々に電話がかかって来て、中止になったと知ったのが金曜日。

やはり台風直撃が予想されるというのは「よほどのこと」だったのでしょう。

もしかしたら百里基地でファントムさんが炎上したこともちょっと
中止になった原因だったかもしれないなあなどと思ったり。

それにしても、今回のチケットを闇で買った人、泣くに泣けませんね。
来週は晴れますように。



さて、博物艦「ミッドウェイ」のハンガーデッキは、見学者がここからツァーに出発する
スタート地点として、ターミナルのようになっています。

飛行甲板、船首上甲板、各甲板、艦橋、機関室

わたしはこの2016年の訪問で船首上甲板とCAGエリアを見学し、
今年の訪問で飛行甲板と居住区でもある第2、第3甲板を見ました。

しかし、まだ肝心の艦橋と機械室は見られないまま終わりましたので、
最低でもあと一回は行かねば全制覇できません。

いつになるかはわかりませんが、必ずみなさんにディティールを
ここでご報告することをここで一人勝手に誓いたいと思います。

さて、今日はハンガーデッキの展示をご紹介していきます。

ちゃんとした丸ごとの航空機の他には、このように操縦席だけ
切り取って、コクピットに座ることのできる展示もあります。
これは

A-7コルセアII

ノーズを切り落として丸いドームに変え、特徴的なインテイクは
塞いでしまっているので、5年くらい前のわたしなら

これが何か特定することは不可能だったと思われます。

「ミッドウェイ」には1970年代から1985年まで、
ヴォートのFー8
「クルセイダー」とともに配備されていました。

ヘリコプターH2「シースプライト」のコクピット部分。

「ミッドウェイ」など空母に搭載される汎用ヘリとしてデビューしましたが、
多目的戦闘システムを組み込むことで対潜、対地戦闘、対艦ミサイルからの防衛、
監視の他、救難、輸送、援護、訓練支援など幅広く活用されることになりました。

アメリカでは「スーパーシースプライト」を最終形として2001年に除籍になりましたが、
他国海軍ではまだまだ現役でその姿を見ることができます。

ハンガーデッキは人の往来が激しく、人が写り込まない写真はまず撮れません。

この黄色い機体を見たとたん、「テキサン」とわかってしまったのは、

Tー6 SNJ ノースアメリカン社

が歴代の戦争映画に「零戦役」で数多く出演し、それについて語ってきたからです。
空母着艦の練習をするために、着艦フックをつけたものも存在しました。

「テキサン」というあだ名は大量に作るための工場がテキサスにあったからで、
アメリカ海軍ではここの案内板にも書いてあるように「SNJ」、陸軍ではAT-6、
イギリス連邦諸国では「ハーバード」の名称で認識されていました。

静浜基地のTー6を見学した時、操縦資格のある隊員が少なくなっていくにもかかわらず、
エンジンにはオイルを入れて年に何回か稼働させ、飛べる状態を保っている、と聞いて
空自のロマンみたいなのを感じたものですが、今でもそうなのかしら。

かつて艦載機部隊として所属した航空隊のマークが入った航空魚雷も、
天井からつった状態でこのように展示してあります。

紫ジャケットの航空燃料係が立っている上にある

「FREELANCERS」とは、VF(戦闘飛行隊)21

のニックネームです。
飛行機が三つ描かれていますが、これは撃墜マーク。
同航空隊はベトナム戦争中にMiG17を3機撃墜した、と
パイロット名が刻まれているというわけです。

白い眉毛付き目玉マークの魚雷は、

VMFP-3 (Marine  Tactical Reconnaissance Squadron 3 )

つまり偵察舞台の所有です。

偵察部隊→見張り→目玉→\( ˆoˆ )/

というわかりやすいマーク。

手前こちらの魚雷のマークの部隊、

VFA-195 「ダムバスターズ」

は今厚木にいる第5空母航空集団で「ロナルド・レーガン」に乗ってます。

ところで、陸自音楽隊のCDに、調子のいい出だしにかっこいい中間部を持つ
「ダムバスターズ・マーチ」というのがあって、てっきりわたしは
この航空隊の讃歌だと思っていたのですが、こちらではなく、第二次世界大戦時
ドイツのルール地方の貯水池(つまりダム)を破壊した(つまりバスター)

英国空軍第617中隊、通常ダムバスターズ

のことだったと知りました。

ダム・バスターズ・マーチ(The Dam Busters)

同盟国にあやかったのかなと思ったのですが、アメリカ海軍のは
朝鮮戦争中に北朝鮮のダムを壊した部隊という意味の「ダムバスター」です。

ぜひこの勇ましいマーチを一度聞いて見てください。


1965年といいますから、「ダムバスターズ」戦闘機隊がMiGを撃墜していた頃の
空母「ミッドウェイ」ハンガーデッキの写真。

「あなたはここにいます」というところに飾ってあります。

ハンガーデッキの床がほとんど見えないくらいの航空弾薬、
扱う水兵たちはTシャツか上半身裸で作業しています。

画面右奥には大きな扇風機が回っていますが、ベトナム湾の
「ヤンキーステーション」における艦内の気温はさぞものすごかったことと思われます。


続く。





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8 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
増槽 (Unknown)
2017-10-22 06:01:13
ぶら下げてあるのは航空魚雷ではなく、増槽(外部タンク)です。今の戦闘機はもう魚雷はぶら下げません。代わりにハープーンのようなミサイルをぶら下げます。
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よほどのこと(笑) (鉄火お嬢)
2017-10-22 07:42:31
予行に行かれる予定だったんですね。「よほどのことが無ければ中止に」はならないけど、超大型台風が直撃というエマージェンシーなる「よほどの天気」ではねえ、無理矢理開催しても何も展示飛行のない航空観閲式だなんて(*_*)

今、私は修善寺から西伊豆町に向かうバスの中にいます。こんな台風が来るのにクライアントは出張業務を中止しなかったのです。天気さえ良ければ夕陽と魚と温泉が楽しみな出張のはずがー!外はすでにヤバさ一杯の強い雨、峠や海岸線を通るのでまして暗くなる夕方の帰り便は「運休確定」と運転手さんに宣告されました。松崎の台風避泊先はとりあえず確保してありますが「避難命令!」とか言われて町の人たちと公民館で夜明かしする羽目になりかねないなと危惧しています。NHK静岡の台風番組でインタビューでもされたりして(笑)

来週の航空観閲式本番はぼちぼちなお天気のはず!
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A-4 (お節介船屋)
2017-10-22 08:48:29
1965年撮影のミッドウェー格納庫爆弾背景に写っているのはダグラスA-4Cスカイホークです。
「ミッドウェー」には第22攻撃隊「ザ・ファイテイング・レッド・コックス」のA-4C(旧姓A4D-2N)が1965年には搭載されていましたのでその機2機(奥の2機)が写っています。
要目 
幅8.5m、長さ12.3m、全備重量10.2t、速力毎時1069km、20mm機関砲2門、爆弾搭載量4.2t、乗員1名
頑丈な軽攻撃機であり1954年初飛行から1979年まで約3000機が生産されました。
ベトナム戦争では対地ロケットでミグ17を撃墜した事もあります。また米海軍曲技飛行チーム「ブルーエンジェルス」の採用機ともなりました。米海軍が除籍したあとも海兵隊は長く使用しました。
イスラエルでも採用され、中東戦争にも参加しました。映画にも良く登場しました。
アルゼンチン海軍もフォークランド紛争で使用しました。
オーストラリア、ニュージーランドも採用され長く使用したと思います。
小型で使用し易く頑丈で傑作機であったと思います。
参照海人社「世界の艦船」No291等
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ドロップタンク (お節介船屋)
2017-10-22 09:45:18
エリス中尉が航空魚雷と思っておられるのは増槽(ドロップタンク)です。
航続距離延長のため翼端や翼下や胴体のハードポイントに取り付けます。
戦闘時落下させますので、このタンク燃料から使っていきます。
機体に当たらないように、また空気抵抗低減のため、ロケットやミサイルのような恰好となっています。

最初に使用しだしたのは日本海軍と言われています。
中国大陸で艦上戦闘機の航続力を伸ばしたいので使用を始めたと言われています。
インターネットにありましたので下に貼り付けます。1説ですので正確には分かりません。
http://onemore01.blog.so-net.ne.jp/2016-08-24
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魚雷 (Coral)
2017-10-22 12:36:35
エリス中尉

他の方からご指摘のように魚雷と書いた写真は増槽タンクのようですが、一般的に魚雷には小さな安定翼(板)と推進のためのスクリューがついていて判別できると思います。
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皆さま (エリス中尉)
2017-10-22 22:51:55
あー、またやってしまいましたか。
そうですよね。魚雷をあんな高いところにつって飾ったりしませんよね。(´・ω・`)

増槽に顔を描くなんて余裕があるなあ。

鉄火お嬢さん・・・今どこでどうやって台風をしのいでおられるのでしょうか。
関東はものすごい雨です。
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伊豆の台風避泊 (鉄火お嬢)
2017-10-23 21:59:44
関東も大変だったようですが、こんな超ド級台風の最中によりによって西伊豆の海岸べりに出張、バスもタクシーも来ない暴風の中を歩いてでも行ける目と鼻の先のちっこい温泉ペンションを確保……と思ったら、なぜか私が仕事先を出る夕方はばったり雨風が止み、ブーツもレインコートもただの荷物に。客は私だけでのんびり弁当を食べ、一晩中私の貸しきり温泉に浸かり、選挙特番をワイン飲みながら眺めてました。ところが22時過ぎから台風さん本番。もう海のそばの台風がこれほど怖いと久しぶりに感じました。まさに荒れ狂う嵐。万一「避難ですよ!」に備えて荷物だけまとめてライトも手元に寝ましたが、度々物凄い音で起こされました。屋根でも飛ぶんじゃないかと……幸い明け方大したことなく抜けましたが。吹き戻しのスゴイ音を聞きながらまた朝風呂、焼きたて鯖やうまいシラス、手作りベーコンの目玉焼きと出汁の利いた味噌汁の上等な朝飯。三島に向かうに通行止め解除になった海岸通りをバスで通り「あ~晴れたら海がキレイ」と窓にスマホを向けた瞬間、堤防を越えた波がバスをバシャーッ!!(笑) まあ優雅な台風避泊でしたが、帰りの列車で由比あたりの道路を車窓から見たら、トラックや作業員が大量にいて、何キロも散乱したゴミや流木を大わらわで撤去していました。……ということは、水没していたのか……恐ろしい。
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航空観閲式予行 (フリーマン大佐)
2022-09-13 22:40:08
そうだ、この年、台風で中止でしたね。中止の発表を聞き、常磐線の特急券払い戻しでみどりの窓口へ行ったことも思い出しました。もし、行われていれば、現地でお会いできたかも知れませんね。
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