Luna's “ Life Is Beautiful ”

その時々を生きるのに必死だった。で、ふと気がついたら、世の中が変わっていた。何が起こっていたのか、記録しておこう。

人間関係を上手にサーフィンしよう! (1)

2006年06月27日 | 一般
「世の中」という言葉は人間の社会を念頭においています。世の中を渡る、というのはつまり人間関係をこなす、ということです。これがわたしたちにとっては、かなりなストレスです。人間関係が原因でうつ病になる人もいるんですから。でも、生きていればいろんな人とつきあわなければならないのは現実です。そこで、「生きかた」をいろいろ読み解いていこうとするルナのブログでは、たま~に「人間関係を上手にサーフィンしよう!」というシリーズで、さまざまな、智恵ある文章をご紹介して行こうと思います。今回は第一回です。↓以下のような「困った人」対策をご紹介します。

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鋭く切り返してくる相手は柔和に包み込む





会議の席はもちろん、何人かで和やかな雑談をかわしているような場合にも、ここぞというタイミングを見計らっていたかのように、切り返してくる人がよくいるものだ。切り返すだけならまだしも、さらに鋭く切り込んで切る者もいる。

もともと人の話を聞き入れようとしないタイプに多く見られる。そして、何でも知っているような顔をしたがる多弁家であることも共通している。必ず一度は切り返さないと気がすまないのだから、たいていは自己顕示欲型であるところも似ている。

人の話を横取りするクセの人間もいるが、それと「切り返したがり屋」とはかなり性格が違うように思われる。「横取り」タイプは人の話をグチャグチャにまぜ返し、収拾がつかなくなると口数が減るからまだかわいいところがある。しかし、「切り返し」タイプは、相手から一本取ってやろうという魂胆がありありで、何よりも意地が悪い。

たとえば、「それは違う、ぼくはそうは思わない」からはじまり、「君の考えは問題の核心から逸れているよ。もっと掘り下げていかないと、核心を突けないんじゃないか」などと、いかにも自分は問題の急所が分かっているかのように言う。何しろ能弁家が多いうえに、なかなか引き下がろうとしないのには辟易することがある。

しかし、このタイプに参ったフリを見せるのは禁物である。こちらが弱気であると見るや、ますます調子に乗ってくるからだ。さりとて強く反発しても火に油を注ぐ結果になりかねないから厄介である。言ってみれば一種の揚げ足取りなのだが、キリで揉みこむように急所をぐいぐい突いてくるところが、たんなる揚げ足取りとは違う。この手の人間に対しては、できるだけ防備をかためて臨んだほうがいい。真っ正面から「そうは言うが…」などと切り返しを跳ね返すのではなく、鷹揚な構えでやんわりと受け止めることが大事である。さもないと、口角から泡を飛ばすハメになる。

それ、きたぞ、と思ってもあわてることはない。むしろ柔和な笑みを浮かべるくらいの態度で応酬してみよう。
「そこなんだよね。こっちもそこが甘いんじゃないかとは考えたんだ。もう一度検討はするが、そちらにいい考えがあればぜひ聞かせて欲しい」。

たとえばこのように言って、相手を呑み込んでしまえばよい。すると悦に入っていた相手のトーンは必ず下がる。もともと問題解決の決め手になるような意見を持っているのではなく、だいたいが「切り返し」の切れ味を楽しみ、相手をへこましたいだけのための意見でしかないのだから、それ以上はつっ込みにくくなるものだ。このような関係がしばらく続けば、「あいつには切り返しがやりにくい」という考えがしだいに固まってくる。



同じように、「それはちがう」と正面から否定してくるが、人間性はまるで異なるタイプがいる。コチコチの真面目人間で、いい加減なことが大嫌いな性格の人だ。どちらかといえば寡黙である。ちょっとでもおかしいと思えば、正面切って反対意見を述べる。真面目人間なのだから言うのはかまわないのだが、彼らにも、実は大きな欠点があることが多い。

「それはちがう、正しいのはこうだ」と、たしかに正しいことを言うのだが、それを自分が言うと相手はどうなるだろうかといった気ばたらきが足りないことだ。おおぜいの人の前で相手に恥をかかせても、知らんぷりをしている。これを言えば相手の心にキズをつける結果にならないかなど、思いやりということまで気が回らないのが多い。

小さいときから人を思いやる気持ちが育っていないのだから、そんな相手に、よくも恥をかかせたな、と怒ってもしようがない。むしろ相手は真面目な気持ちで「正しいことを教えてやったのに」と、そう思っているにちがいないのだ。

石部金吉金兜(融通が利かず、がんこ一徹なさま)も、度を越えるとつき合いにくい。しかし、彼らは生来が悪人でないことは確かだ。人づき合いも決して上手とはいえないし、友人も少ないようだ。彼らのほうから近寄ってくることはまず考えられないだろうから、こちらから積極的に歩み寄ってゆくことだ。つき合ってみると、なかなか面白いタイプの友人になれる。



(「きちんと生きてる人がやっぱり強い!」/ 内海実・著)

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