国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

天然ガスパイプライン網計画、サハリン発電所計画はコペルニクス的転換=米帝崩壊の予兆

2015年10月02日 | ロシア・北方領土
9月28日に報道された三大都市圏を結ぶガスパイプライン網の建設計画は、民間レベルでこっそり進めていたロシア産天然ガスの海底パイプラインによる大量輸入計画を国家レベルで推進する事を意味する。以前に何度もこのブログで触れたとおり、日本はエネルギー源の供給先多角化のためにロシアからの安価なパイプライン輸送天然ガスをエネルギー源の核の一つにするべきである。現在の様に高価で米国海軍によって容易に遮断されるLNGしか使えないのは米軍を通じた国際金融資本による対日脅迫が原因である。国際金融資本滅亡後は障害がなくなった海底パイプライン計画が一挙に進むであろう。そして、北海道から九州まで引かれたパイプライン網によって安価な天然ガスが豊富に利用可能となり脱原発が可能になるだろう。9月4日に報道された、サハリン州中部の炭鉱近くに火力発電所を建設する計画も興味深い。サハリン州には大規模炭田はなく、石炭は恐らくサハ共和国などシベリアから運ぶことになると思われる。その他、パイプライン輸送の天然ガスも発電に利用されるかもしれない。人口の少ないサハリン州中部に発電所を建設する目的は、発電と対日電力輸出をサハリン州の主要産業の一つとして育成し、北方領土の対日返還後のサハリン州住民の反感を抑制する目的と考える。サハリン州住民に大きな見返りの利益を与えない限り北方領土返還は実現しないのだ。逆に言うとこの報道は北方領土返還及びその背景にある米帝の滅亡が間近である事の証拠だ。 . . . 本文を読む
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