国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

4大国に分割されるアジア大陸と朝鮮半島の行方

2011年10月11日 | 韓国・北朝鮮
モンゴル帝国が崩壊して元・イル汗国・チャガタイ汗国・オゴタイ汗国に分裂したように、アメリカ帝国のアジア大陸支配は崩壊しつつある。そして、4つの地域大国による支配体制が始まろうとしている。それは、日本・中国・ロシア・インドである。4大国によるアジア分割争いが進行している。 日本はアメリカ海軍の撤退後に欧米の国益の代理人として西太平洋の海を支配する役割を果たすことになりそうである。この観点から、日本はフィリピンとベトナムを支配圏に組み入れた。大東亜共栄圏の復活である。ロシアはベラルーシとカザフスタンを勢力圏に組み入れている。ロシア帝国又はソ連の復活である。インドもバングラデシュとの関係を改善し、南シナ海に勢力を伸ばしつつある。中国は欧米から最大の脅威と見なされており、それ故に勢力圏構築で欧米から強い圧力を受けている。恐らく、北朝鮮だけしか勢力圏に組み込めないだろう。日本はこの勢力圏獲得争いの時期に繁栄していることは欧米に敵視されて危険であるとの認識の元に故意に不況を悪化させ継続させてきたのだと考えられる。実に賢明な政策である。 重要なのは、日本と中国の間に位置する朝鮮半島と台湾がどちらの勢力圏に入るかである。台湾はさておき、これまで米国・日本側であった韓国はどうなるのだろうか?その答えは、最近に日本や米国の要人の発言に現れている。 シカゴ大学のミアシャイマー教授は、韓国にとって中国は最大の脅威であると説く。そして、韓国の生き延びる道は米国との同盟緊密化以外にないと主張する。しかし、その一方でミアシャイマーらは米国のオフショアバランシング政策を提唱している。これは、米国は中国の脅威を韓国にバックパッシングする方針であることを示している。 一方、日本は韓国が求める日本との経済統合計画に理解を示しつつも、従軍慰安婦問題で韓国に譲歩することや竹島問題で強硬姿勢を取ること、戦時中の厚生年金記録問題で強制連行問題を煽ることで韓国国内の反日感情を煽り、結果的に韓国と日本の軍事的統合(それは日本軍による韓国支配を意味する)を不可能なものにしている。結果的に、米軍が撤退し日本と軍事的に対立する中で、韓国は単独で北朝鮮・中国連合と対決することを迫られている。その結果起きるのは、韓国の滅亡と北朝鮮による半島統一以外にはあり得ない。 . . . 本文を読む
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